楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

「ブギウギ」が終わった

2024年03月31日 | 日記



3月去る。
雨が降って家の周りの芝生の一部が顔を出した。
目覚めも早くなり6時前になってきた。

北海道もあとひと月もすれば花見シーズン、年齢を重ねると季節の進みが早くなるように感じる。


NHKの朝の連続ドラマ「ブギウギ」が終わった。

モデルとなった笠置シヅ子(1914-1985)は 高校生の頃か、TVの歌謡番組で審査員席に座っていた〝ちりちり頭の愛嬌のあるおばちゃん〟でしか記憶に無い。
あの頃、50才代だったのかなぁ。

若い時代が主演の趣里さんの好演でキャラクターとして頭に収まってしまった。


笠置シヅ子はどんな出場者も褒めて励ます人だった。
直立不動の歌手しかいなかった時代にアメリカのジャズっぽい〝歌と踊り〟という斬新なスタイルで活躍した裏に本業も私生活も大変な苦労があったからだと思う。


番組のオープニングのあの人形の見事な歌と踊りが見られなくなって少し寂しい3月去る、だ。


日米戦争のさ中、「アメリカの音楽はけしからん」という治安当局の監視を受けながら歌った南方の戦地を思わせる『アイレ可愛や』が印象い。




実験ノートに涙

2024年03月29日 | 日記



身の回りのものを少しずつ処分していて、学生時代の実験ノートをぱらぱら捲っていたら、あちこちの余白に〝落書き〟があり、何と先生がコメントしてくれていた。

特徴ある字体の赤ペンが色褪せていて、時間の経過を感じさせる。
昭和46年、大学2年の秋、専門課程に入る頃だ。半世紀も経った。


当時は演習実験でもノートを提出させ、先生がチェックしていた時代だったらしい。最近は学位論文で実験データの捏造が報道されたりするが、昔は学生に科学することの基本を教育していたのだろう。



≪ある日の実験ノート -ペニシリンの力価検定- 




≪Rugbyインカレ道予選で北海学園大に勝ったものの小樽商大に敗れて悔しい思いをしている




実験が下手くそなので畜産物製造の教室には入らないことを先生に伝えている≫笑


滞納している寮費を払うために飯場で辛いバイトをしていたことも書かれていた。


コメントの主は卒業生であり畜産物製造学教室のM教授であることがその内容から直ぐに分かった。


「要するに精神的な甘さだよ。昔、全国大会に出場した時は帯広駅ホームから人が落ちるくらい溢れたものだ。少なくとも僕の定年退職までに期待は出来るかな。」

「オヤジの肩を叩いてやったことがあるかい。オヤジの掌が意外に固くなっているいることに気が付いたことがあるかい。身体を大切に親孝行せい!」

「伝統的なRugby部員の入室に終止符を打ってくれた君の勇気に心から敬意を表します。僕は8人部屋の寮でただ一人Rugby部ではなく山に登った青春を思い出します。ピペットを逆さまに持っても社会に通用する良き時代であることを認めざるを得ません。悔いなき青春を! ! 充実した学生生活を!!そのためにはRugbyを!! 怪我するなよ。」とあった。


涙が出てきた。


大学入学で帯広へ向かう列車では若くして亡くなった同じ高校のS君と一緒だった。学生運動が激しい時代で入学式が行われるかどうかを話しているのを近くの座席でじっと聞いていて、「君たち、いつでも僕の研究室に遊びに来なさい。」とアイスクリームをご馳走してくれたのがM先生だった。


退官される前にRugby部は昭和47年に16年ぶりのインカレ出場を果たし、何とか喜んでもらえたかなと思う。

昨年、お亡くなりになったと聞いた。
今、ノートを目にしたことに何かご縁を感じる。

自民党の幕引きを許してはならない

2024年03月26日 | 日記
早朝6:45からドジャース大谷選手が水原元通訳の違法賭博に関して声明を発表した。

「調査中で発言は差し控えます。」的な通り一遍の味気の無いものを予想していたが、スポーツ賭博には一切関わっていないこと、違法ブックメーカーへの送金も行っていないこと、水原元通訳は嘘をついており、勝手に私の口座からお金を盗んだといったことをスポーツマンらしく短い時間で明確に語った。


アメリカは犯罪組織によるマネーロンダリングのチェックが厳しく、口座からの送金に当たっては本人の二重認証はもとより、1万ドル以上の場合は身元確認などを表記した「通貨取引報告書」を銀行に提出し、銀行は金融取引ネットワークに報告するシステムになっているという。

水原氏はどのようにしてこのような壁を乗り越えて大谷選手の口座から6億8,000万円もの大金を窃むことが出来たのだろうか。
そこだけが残った。


謎の解明はこれから捜査、調査に委ねられると思うが、大谷選手が信頼する人から裏切られた精神的なダメージを克服してプレーに集中出来る環境が早く整って欲しいと思う。
日本のメディアの目を自民党派閥の裏金事件に向けさせるためにも。

「誰が、いつから、何のために」は何も解明されていない。自民党の処分についての〝政局アナリスト〟の解説はどうでもよい。

裏金事件の目くらましの幕引きを許してはならない。





水原一平通訳の解雇報道に思う

2024年03月25日 | 日記
本当に今年は衝撃的なことが次々に起こる。
大谷翔平選手の専属通訳であった水原一平氏の突然のドジャース解雇もそうだ。

非合法のブックメーカーを通じたスポーツ賭博で作った借金が6億8,000万円。
先ずはその巨大さに驚くし、何回にも分けて大谷選手の口座から違法ブックメーカーに振り込まれていて、大谷選手は何も知らなかったのだろうかと素朴な疑問がわく。


水原氏が当初アメリカのメディアに90分に亘って話したという大谷選手との銀行口座の操作場面、大谷選手との会話などの内容は具体的で一貫性があるように思うが何故か一夜で「全て嘘だった。大谷は何も関わっていない。」と翻したことから事態が混乱している。

TVの国際弁護士やMLB 門家の見立て、解説で「なぜ、水原氏を早々にメディアに合わせたのか。球団や弁護士と事前調整を行っていればこんなことにならなかった。」という趣旨の発言があったのは違和感を覚える。

宝のような選手である。
誰もが傷つけたくないと思うにせよ、ガードの仕方で事実を隠蔽したり、事を穏便に済まそうと関係者が考えているのであればどこかの国の政党、政治屋と同じではないか。


明日(3/26)、大谷選手が会見するという。
制約がかかるだろうからどこまで話せるのか分からないが、本当のことを話して欲しい。
それがスポーツマンとして大谷の取る行動だと思う。




近大マグロを食べた

2024年03月24日 | 日記



〝近大マグロ〟を食べに東京駅のグランスタにある近畿大学水産研究所 「はなれ」に行ってみた。

近畿大学が32年の歳月をかけ、世界で初めてクロマグロの完全養殖を成功させたのは2002年のこと、ニュースになったことをよく覚えている。
クロマグロの漁獲量が年々減少して心配されていた。


〝近大マグロ〟は登録商標で、2010年からは総合商社である豊田通商と共同で、完全養殖クロマグロの量産化事業を進めている。

海から稚魚を採って生け簀で育てるのが「天然養殖」、養殖したマグロから稚魚を得て(人工稚魚)、それを育てるのが「完全養殖」という区分を知った。

マダイやヒラメ、シマアジ、サーモンは完全養殖が進んでいるが、マグロは輸送コスト、生存率の低さ、奇形の発生などの課題があって、近大から稚魚を入れて育てる養殖業者はまだ数社らしいが、出荷された〝学士マグロ〟の市場評価は高いとのこと。


注文したのは近大生まれのマグロのトロ、赤身、真鯛、ヒラメの定食で2,300円位だったか、定食メニューが中心で2,500円前後だ。

マグロは脂肪が乗っていて好みが分かれるところだが、どの魚も新鮮でコクがあり美味しかった。


天然養殖と言っても資源への負担が伴うはずで、その点完全養殖は持続可能な環境維持に配慮されたものであり、店から小さな〝協力照明書〟を貰った。

課題の「品種改良」と「消費者のマインド」が解決されて、安くて美味しいクロマグロが沢山食べられる時代が一日も早く来ればいいなと思いながら店を出た。






2024.3.22    東京駅グランスタ・エリアの近畿大学水産研究所 「はなれ」



サントリーホールから鎌倉へ

2024年03月22日 | 日記
2024.3.20  
 
 
首都のど真ん中にいたのでホテルの縦揺れはビクリとした。TVでは水原一平通訳の賭博解雇。
今年は何かと落ち着かない年か。
 
東京の桜はまだ早かったけれどほぼ満席のすり鉢サントリーホールを小泉マエストロが緩急自在に引っ張る九響サウンドが鳴らした。
 
ベートーヴェンの2番と英雄の生涯(R.シュトラウス)。
耳は最期まで聴こえているそう、ずっと万雷の拍手が底に残るだろう。
 
 
 
 
 
 
翌21日、鎌倉散歩に出掛けた。
蒙古襲来の戦死者の霊を祀る円覚寺、中国禅寺を再現した建長寺、閻魔さんに舌を抜かれないようお願いしに円応寺を巡った。
 
建長寺がけんちん汁の語源との事。
食べた点心庵の箸袋の裏に、感謝、過分、貧心、生命、道業を問いた一文があった。
 
 
さて、北海道へ帰ろう。
 
 
 
建長寺 2024.3.21
 
 
 
 
2024.3.22

証人喚問

2024年03月20日 | 日記
野党4党が足並みをそろえて安倍派幹部ら6人を国会に証人喚問する方針で一致した。

高いハードルを超えるのは世論の高まりしか無い。
声を上げ続けることだろう。


実現したとして、懸念がある。
モリカケ事件で国会に証人喚問されても、「記憶に無い。」を連発して国税庁長官になった佐川宣寿・元財務省理財局長がいた。

野党は発言が嘘であることを証拠を示して立証できるかどうか。

弁護士と霞が関官僚が練りに練った筋立て、それは嘘に塗り固められていることは政倫審で明らかになったが、検察が起訴出来なかった彼らの「犯罪の認識」を立証出来るかどうか。

野党は検察OBを集めて質問の筋立てを練り、持ち時間を上手くリレーして矛盾を引き出して欲しいものだ。












さよならマエストロ

2024年03月18日 | 日記
日曜日(17日)は久しぶりにTVドラマを観た。
オーケストラを舞台にしたもので、午前中は『ベトナムのひびき』、夜は『さよならマエストロ(最終回)』だった。

『ベトナム・・・』は再放映だったかもしれない。戦争が終わって国の再建に取り組み始めた頃から日本との国交樹立50年の2023年までのベトナムの交響楽団を舞台にし、『さよなら・・・』は運営資金難で解散寸前の晴見交響楽団を舞台にしたものだった。

いずれも架空のドラマであるが、指揮者と楽員を取り巻く社会、家庭事情を絡ませながら音楽にかける情熱が楽団を見事に創り上げる展開で、久しぶりに面白い良いドラマを観た。

ベトナム交響楽団の日本人指揮者が最初は力任せにプロオケを作ろうとするが、「音楽は楽しくやるもの。そして人との繋がりだ。」という師匠の言葉に気持ちを改めてからの音楽づくりは、晴見交響楽団の指揮者がとかく萎えがちな楽員に「音楽が好きなんですよね。」と語り掛けながらメンバーを繋げて楽団を再建してゆく姿と重なった。


ベトナム国交樹立50年の記念式典の演奏をベトナムの若者が指揮を執る姿を客席から見守る初老の主人公の指揮者、「さよなら!マエストロ !!」と楽員に押し出されるようにヨーロッパのオーケストラへと旅立つ若き指揮者。

ドラマの仕立ては違っていてもオーケストラが人の心を和ませ繋げる〝交響楽〟を奏でるものであることの原点が描かれていたように思う。
クラッシック音楽に限ったことではないが。


明後日(20日)午後2時から東京サントリーホールで九州交響楽団の東京公演がある。20年ぶりという。

当初2013年3月に予定されていたがコロナで延びたことで、楽団創立70周年と11年務めた小泉音楽監督の勇退が重なるメモリアルコンサートになった。

思えば息子がOboe奏者で採用になったのは小泉マエストロが就任した翌年だった。
いつもとはまた違った感慨の演奏会になるだろう。

聴くことの少ない「ベートーベン交響曲第2番」と作曲したR.シュトラウスが自分の生涯を書いたのではとも言われている「英雄の生涯」を楽しみたい。










橋本聖子参議は元アスリートらしく振舞うべし

2024年03月15日 | 日記
北海道出身の橋本聖子参議院議員はスピードスケートと自転車で7回のオリンピック出場を果たし、スピードスケートでは日本人女子で初のメダリスト(銅)に輝いたアスリートである。

政治資金パーティで多額の裏金を受け取っていたことが明かになった。


先日の政倫審の弁明を聞いて、記者会見を開かなかった理由が分かった。
他の裏金議員とはかなり異なる処理をしていたため、今月の1日まで政治資金収支報告書の訂正に手間取ったからではないか。

キックバックを個人的な貸付金にしていたこと、2021年に東京オリンピック組織委員会会長となったため、自民党を離党し、政党支部を解散した際にこれら貸付金を含む債務を資金管理団体のジャパンドリームなる団体に付け替えし、2022年に復党し政党支部を再建した際にそっくり戻すという操作をしていたことが質疑で明らかになった。


このようなトリッキーな経理処理は法律上、あり得るのだろうか。
このような手の込んだ姑息な裏金隠しに手を染めていて、それでも「知らなかった。」と強弁するのは見苦しい限りだ。


今朝(3/15)の地元紙に小さく、橋本氏が14日に参院事務局に「資産訂正」を行ったことが載っていて、貸付金が2,800万円から743万円に大幅減額されている。差額の2,057万円が橋本氏が受け取ったとされる裏金と一致する。

訂正された収支報告書の借入金も総額5,650万円から3,593万円に激減され、その差額はやはり2,057万円になっているようだ。
国民を馬鹿にした帳尻合わせだ。

ジャパンドリームの代表者も会計責任者も橋本議員である。
「還付金があるのは10年くらい前から知っていたが、適正に処理されていると思っていた。」との弁明はたとえ誰かに任せていたとしても成り立たない。


橋本議員はスケートを引退してすぐに政界入りし、渦中の森喜朗を「お父さん」と慕う。
参議院議員5期目でもう30年近く永田町の汚水にどっぷりと浸かり、政治を〝生業〟としてきた感がある。

自分がかつて競技自転車の草レースをやっていた頃、応援していた時期もあったが、アスリートの清廉さを失い、東京オリンピックは汚職の疑い、スピードスケートの若手も育ってきた今、潔く政治から身を引くべきと思った。



宿便は政権交代でしか出ない

2024年03月12日 | 日記
参院予算委員会で立憲民主党の辻元議員が岸田首相に「2024予算の自然成立に拘ったのは近々衆院解散を考えているからではないか。」と質問した。

9日になって、泉代表が京都市内で開かれた党会合の挨拶で岸田文雄首相に早期の衆院解散・総選挙を迫ったのは呼応したものだろうが、4月の衆院3補欠選挙で全敗しても岸田首相は居座ることだろう。

理由は解散したら〝麻生解散〟の二の舞を踏んで自民も公明も大敗して下野することになるからである。

世論調査の低支持率は意に介せず麻生太郎と会食して〝岸田降ろし〟を封じている。鉄面皮である。

公明党もさかんに「解散は自民党総裁選の後」と言っている。国民は忘れると考えているからだろう。


TVで佐高信氏が 「佐川急便事件ってありましたですね、あの頃は自民党の汚職っていうのは『宿便』のようなものだと言ったことがあるんですよ。
宿便、ロッキード便にリクルート便が重なりその上に佐川急便が重なっって、今回は『裏金便』が加わってるわけですね。」と昨今の政局アナリストにはマネの出来ない上手いことを言っていた。


すっかり政倫審に目を向かされている。自民党の術中にハマった。
下村議員は出るだろう。

「(出るつもりだけれど)自民党と相談して。」と言うのは政局の動きを見て証言内容を決めようとしているからにすぎない。

森・元首相に安倍派を継がせてくれと土下座したとか。
品の無い政治屋である。


自民党は組織的法律破りばかりでなくスキャンダルまみれだ。
『宿便』は政権交代でしか出ない。

泉・立憲民主党はとにかく候補者を立て、共産党とうまく連携して政治不信の渦を取り込まなければカラ元気で終わる。