楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

野党は候補の一本化を

2021年09月30日 | 日記

半月に亘る自民党の芝居がようやく終わった。

最後は派閥の合従連衡という老獪な演出によるいつもながらのオチだ。

〝権力乱用シロアリ〟で腐れ切った舞台で黒子に操られた主役の演技が続く。

 

さし当たって第二幕はキャストの入れ替え。早くもメディアでは甘利、上川、小野寺、茂手木、萩生田の下馬評が揃っている。引き続きメディアも政局評論家も踊り続ける。

 

自民党、内閣の支持率が10ポイント上がっているという。

原因不明のコロナ感染の急減もあるが、半月に亘る芝居の効果だろう。

メディア、特にTVの威力は絶大である。

野党も研究すべきだ。

 

岸田新総裁は「国民の政治不信があり、民主主義の危機だ」と述べたが、政治不信の原因は9年に亘る安倍・菅政治にある。

メディアは〝内輪の発表会〟があたかも総選挙の公約の如く流し続けた。これからはそれがどうなったか、しつこく厳しく追及する責任があるだろう。

 

野党はガンバリどころだ。小選挙区では候補を一本化しなければ政権交代にならない。

“毒を以て毒を制す”

枝野代表は躊躇せずに手練手管に長けた小沢一郎の知恵を借りる場面だ。


「所得税ゼロ」から見えてきたこと

2021年09月28日 | 日記

立憲民主党の枝野幸男代表は26日、福岡市で街頭演説し、政権交代を実現した場合、新型コロナウイルス禍に伴う経済支援策として、年収が1千万円程度を下回る人の所得税を1年間実質ゼロにする考えを示した。「分厚い中間層を取り戻し、明日の不安を小さくすることが大事だ」と訴えた。(共同 2021.9.26)

 

〝所得税ゼロ〟は選挙のウケ狙いという唐突な印象を与えるが、まずは税金を取ってその中で政策を考えるという財務省的な発想でないところに「政治」を感じた。

 

〝コロナ禍で痛んだ家計に可処分所得を増やすための一律の給付金を〟という要望がずっとあったが、自民党政権は拒んできた。“入りと出”の呪縛から逃れられないプライマリーバランス(P・B)至上主義の財務省の言うとおりの経済政策は誰でも出来る。

“所得税ゼロ”、“消費税減税”がP・B重視の緊縮財政からの政治的転換、デフレからの脱却の助走路になることを期待している。何としても政権交代が必要である。

 

今回の“所得税ゼロ”政策にはコロナ禍を和らげる一律交付金を簡便・迅速な方法で交付する知恵も感じた。

 

国税庁の試算では年収400万円から500万円が標準世帯。

財務省の統計では年収1,000万円以下の所得税収は5兆円から6兆円。このうちサラリーマンの源泉徴収額は5兆円。

という。

 

立憲民主党の政策によって、源泉徴収分をゼロにすると一律10万円の給付に変換され、必要な財源の5兆円は法人税法、所得税法の改正等で容易に捻出出来るという。

あとは非課税世帯について別途10万円の給付を行うだけなので昨年1回だけ行った時よりかなり簡便・迅速な給付になるというわけだ。

財務省からはこの発想は出てこない。

 

新総裁、緊急事態解除、眞子さん、白鵬、、、TVが飛びつく話題は尽きないが、メディアも総選挙に向けた各党の公約を正しく、詳しく伝えるまともな報道に大転換して欲しいものだ。

 

 

 

 

 


消費増税と減税から見えてきたこと

2021年09月26日 | 日記

立憲民主党が消費税の5パーセントへの引き下げを総選挙の公約にした。野党共通の政策でもある。

片や自民党総裁選の河野太郎候補は年金の1階部分である基礎年金を全額国費で賄う考えを18日の日本記者クラブの会見で表明した。

 

その財源として、河野氏は消費税を当て込んでいる。早速、岸田候補らから「消費税を何パーセントにするのか」と厳しく突っ込まれた。

片や、民主党の政策立案の責任者である江田憲司副代表は消費減税の財源を所得税の最高税率45パーセントの引き上げ(累進税率の見直し)、株式等譲渡所得税率20パーセントの引き上げ或いは総合課税化、法人税の一律約30パーセントの見直し(累進税率の導入)など税体系の直しで捻出する考えでいる。

前回の政権奪回の時に〝無駄の排除で3兆円捻出〟が大失敗し国民の信頼を失ったので今回は入念な策を講ずることを期待する。

 

およそ消費税を社会保障費の目的税にする国は無いという。年金は「保険料」で賄うのが基本であり、保険料を払えない人達の社会保障は「累進所得税」でやるというのが基本中の基本である。

低所得者にとって負担の重い消費税で社会保障費を賄うというのはピント外れも甚だしい。河野氏は脱原発といいワクチン確保の見通しといい、唯我独尊の思いつきの政治家に見えて仕方ない。頑固な緊縮財政派なのも息苦しい。

 

消費税ひとつとっても自民と野党でどちらが現実的で生活者の目線に立った物言いをしているか明らかだ。

メディアは何の根拠も責任も無い自民党総裁の公約の発表合戦をただ追いかけ、中には「いつまでモリカケか」と長期政権の腐臭に蓋をする評論家もいる。

モリカケを忘れることは政治の基本である民主主義と行政機構が毀損していることを忘れることに繋がる。何を言っても砂上の楼閣になる。

 

自民党総裁選から総選挙の与野党対立軸のひとつひとつを権力者の動きとともによくよく見なければならない時代なったことを感じる。

アベの前での発表会はまだ3日も続く。ウンザリだ。

 

《2021.9.13  農作業で一緒になった人が見つけた五つ葉クローバー》

 

 

 

 

 


野党の発信に期待

2021年09月22日 | 日記

立憲民主党の枝野代表が自民党総裁選のTVジャックに対抗して「政権公約」を発信している。

 

経済政策では「貧困(世帯)を分厚い中間層へ復活させていく」としており、格差是正を生んだ「アベノミクス」の検証結果が報告された。

スタート地点を明確にした具体策を期待する。

 

農業政策では「規制緩和や競争力強化に偏重した農政を転換する」として、政府主導のコメの生産調整(減反)や農業者の戸別所得補償制度を復活させるという。

どちらの政策転換にも関わったことがあり言葉自体が懐かしい。

 

思い出すと、自民党政権で食糧管理法が廃止されてコメは市場取引に移行し、民主党政権でコメ、小麦などの主要作物は品目毎に生産費と市場価格との差額を算出し、農家単位で補給金を交付する政策に移行した。農政の大変革期だった。

集落単位で環境保全に取り組むと地域に補助金を交付するという目新しさもあった。ヨーロッパの「農家所得直接補償制度」が下敷きだった。

 

自民党が政権に復帰し、これらの政策がどのようなものになっているのかは分からない。民主党の農業政策は短命だった。

 

最近、農作業で農家に出掛けると、コメの消費量が減少し、価格も下がりそうだという声を聞く。立憲民主党はこうした現実に対応した政策として国が主導するコメの生産調整の復活を打ち出したのだろうけれど、手間も財源も掛かる。制度設計に留意して欲しい。

 

日本の農政は麦や原料糖等の関税差益を財源にして国内農業を保護する政策を基本にしていたが、WTOの過剰な補助政策に対するルールづくりが進み、日本では上記のような大きな政策転換が行われた経過がある。

 

農業政策は複雑で一般的に馴染みが無いが国の安全保障の柱である。長いこと基本にしていた関税差額を国内農業の保護に使うという手法はつまるところ消費者負担であり、金持ちも貧乏人も負担は同じという不公平が生じる。

民主党には公平性が担保される「納税者負担」による直接的な農業支援(直接所得補償)の必要性を分かりやすく説明して支持を得なければならない。

 

TVジャックしている自民党員、党友向けの総裁選挙は「これまで何が問題で私はこうしたい」という文脈は無い。

問題点の総括が無くて急にこれから出来るはずがない。当選の可能性の低い候補はその場限りで何とでも言える。

自民党の巧みな幻惑術にはまってはならない。

 

野党はこれまでの政策の総括と対処方針によって漠然とした「政権交代して大丈夫かな」という国民の不安を取り除いて欲しいものだ。

 

 

 

 
 
 

 


総裁選「所見発表討論会」

2021年09月19日 | 日記

「罵り合いの国会から品位のある議論の国会にして欲しい」

読売新聞の橋本五郎氏が自民党総裁選立候補者の日本記者クラブでの討論会の最後に要望した。

 

うん?

 

罵り合うような国会にしたのは「説明しない、隠す、改竄する、嘘を言う」政府自民党に100パーセントの原因と責任がある。

 

今の政治不信を招いた根本原因は〝森友〟から始まる政府の不誠実な対応であることは明白であり、望むべくもないが橋本氏はこの点の見解を併せて述べるべきであった。

 

“トス”が上がったとばかりに候補者からは「そのとおり」と一斉に声が上がった。

中には「野党からの質問通告が柱だけで、しかも真夜中に届けられ、連絡も取れず、答弁書を作る霞が関は疲弊し崩壊寸前である」ことを付け加える候補者も。役所組織を壊したのも安倍・菅政治である。

 

これからの政治は安倍・菅政治の〝膿を出し切る〟事から始めるのではなかったか。

 

橋本氏は近く退職すると述べていた。満を持して発言したと推察するが、いつまでも政治疑惑に拘泥するのは建設的ではないとの間違った世論へ誘導しているようで嫌な気分だった。

 

大事なのは腐った土台から変えることである。自民党の誰がリーダーになっても何も変わらない印象をあらためて強く持った「発表会」だった。


隠れ陽性の増加

2021年09月17日 | 日記

新型コロナウイルスの感染に気づかず、社会生活を送る「隠れ陽性」が増えているという。9月16日付けで日経新聞が伝えている。

 

それによると、東京都が繁華街などで希望者を対象に行っている無料検査で7月11日までの1週間の感染率が0.05パーセントだったものが直近9月5日まででは0.64パーセントと12倍に跳ね上がっている。

 

一方、東京都のPCR検査検査能力は1日当たり97,000件とされているが最近の行政検査数は1万人を下回り、発表される感染者数も減少傾向にある。

実態を表しているのか疑わしい。

 

政府は行動制限の緩和を実験的に進め、希望者全員のワクチン接種が完了する11月頃には本格実施を検討しているようだがワクチン万能でないことはブレークスルー感染が示している。

 

行動制限緩和の方向は賛成だが、そのためにはずっと言われている検査・隔離・医療の態勢強化が必須だ。実験対象地域の選定は多分〝手挙げ方式〟になるだろう。

各県に「バスに乗り遅れるな」の気運を醸し出すのは自民党の上手いところだ。惑わされてはならない。

 

何故、検査数が増えないのか。行政機関の手が回らないのであればハード、ソフトの強化策を打たなければ第6波は避けられない。行動緩和とリバウンドというチグハグな事態になるのは目に見えている。

 

1年半以上も基本対策が半ば放置されて自宅死にまで至った。総選挙では抽象論で誤魔化す政党はどこか、注目だ。

 

穴の開いたバケツで水を汲むようなことは時間とカネの無駄遣いである。

 

 

 

コクワが成っている

2021年09月16日 | 日記

 

熊本に住む妻の親戚から『木鍬』(コクワ、さるなし)を食べてみたいとリクエストがあり送った。

子供の頃はどこの裏山にも山ぶどうとコクワがあって遊んでいる時のおやつだったが今は殆ど見かけない。

 

一昨年、農家の手伝いに行った時の昼休みに何十年ぶりかで近くの防風林で見つけて「コクワ酒」を作った。3年目に入って薄黄色から琥珀色に染まってきた。

季節の変わり目や祝い事の時に盃一杯を呑んでいる。

 

今年も成っていた。

キウイフルーツそのものだ。

 

環境経済学の本で自然に手を加えると必ずどこかでリアクションが起きているということを読んだ記憶がある。吉本隆明も同様のことを述べている。

最近は若い哲学者の書いた『人新世の「資本論」』が話題となった。

 

あまりに単略的な経済思想が社会の歪みを生み出した。

 

必要なものだけ、量だけ自然から頂くという“イオル思想”を持つアイヌはことの本質を良く知っている民族であることを思う。

 

畑をもっと広げたらコクワは無くなる。

摘み取りながらそんなことを思った秋の一日だった。

 


電話調査

2021年09月14日 | 日記

昨夕、電話がかかってきて取ると、通信会社の名前が頭についた何とか調査所(だったように記憶しているが定かでない)と名乗る機械音声が流れてきた。

 

「自民党総裁選についてお伺いします」

「貴方は興味がありますか」

「ある方は1を無い方は2を押して下さい」

といった内容が続いたので

「2」を押すと電話が切れた。プツンと。

 

「何故、興味が無いのですか」と問うて欲しかった。

「底が見え過ぎる茶番だから」という選択肢は無いと思うが。

 

マスコミが「次の〝総理〟に誰が望ましいか」の世論調査を行っている。いつものことながら総選挙が終わっていないのに総裁選を使った世論誘導は止めるべきだ。

 

マスコミ調査は「全体」と「自民党支持者」に分けて数字が出ているので、今回の電話は自民党独自のものかもしれない。プツンと切れるところも。

「1」を押してどんな設問が続いたのかを聴いてみるのも一興だった。

 


行く夏を惜しんで金山湖でキャンプ

2021年09月13日 | 日記

緊急事態宣言が出ていて、キャンプ場はどこも閉鎖、又は入場制限がされている。

夏の暑さも最後かなと調べてみると金山湖キャンプ場が先着200組の予約制で営業していた。

8月の末に妻と2泊のキャンプに出掛けた。

 

30年前に帯広に勤務していて、子供の夏休みで家に戻る時に3人でキャンプしたことがあった。猛烈な雷雨に遭遇し、今回の往きの車の中ではその話題に終始した。

 

 

 

 

夕張経由で2時間ほどの快晴のドライブ。占冠村でB.Qなどの定番の食材を買って到着。今回はバンガロー(2,300円)を利用した。横にタープを張って準備完了。

200組はラクラクの広いサイトが金山湖に向かってなだらかな斜面となって開かれていて開放感がある。バンガローは7棟あり、綺麗だった。

 

 

翌朝は曇り。雲間から陽が射す光景が絵のようだった。

 

 

根室本線の鉄橋が見える。

 

 

 

映画『鉄道員』(ぽっぽや)の舞台になったJR「幾寅駅」がすぐ傍。キャンプ場に隣接する保養センターに出演者のサインが飾られていた。志村けんさんのも。。。

 

 

 

金山湖は山の中。天候が変わりやすそうだ。

帰る頃には小雨に。ナナカマドが真っ赤に色づいていた。

 

2021.8.29-31