楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

Scottish Fantasy  -暮れに静かに聴きたい曲-

2022年12月31日 | 日記

恵庭市の今朝の最低気温はマイナス5℃。

最高気温はプラス1℃の予報だ。

ずっと雪も降らず、風も無く、穏やかな大晦日だ。

 

夏の茹だるような暑さの中を自転車旅するのは好きだが、やはり北国のDNAがあるのか、冬は北欧の音楽を聴いていると落ち着く。

 

シベリウスの曲の持つ冷涼な空気感を若い頃に仕事で2年間暮らしていた日本最北の街、稚内市の宗谷丘陵の広漠たる景色に勝手に重ねる。

1987年、当時は稚内市の港にまだ流氷が押し寄せていて、暮れからは風が凍るように冷たくなった。

 

ブルッフ(1838年 - 1920年 ドイツ)はスコットランドに行ったことはなかったが、『スコットランド音楽博物館』という本に収集されている600曲の民謡を元に、『スコットランド幻想曲』を作曲した。

牧歌的で哀愁がある。

自転車旅してみたいなぁ。夢。

 

ロリー・マクドナルド/BBCスコットランド交響楽団  

バイオリン;ニコラ・ベネデイッテイ(1987年 スコットランド) 

I. Introduction: Grave - Adagio cantabile [8.27]

II. Scherzo: Allegro [6.17]

III. Andante sostenuto [7.00]

IV. Finale: Allegro guerriero [9.19] 

 


この国は軍事費で押し潰される。

2022年12月29日 | 日記

友人が送ってきたGDPデータ。

 

 

 

 

これでも2027年に軍事予算世界第3位を目指すのか。

政治が狂っているとしか言いようがない。

 

 

 

これだけサラリーマンの生活が苦しくなっているのに、受け皿となる施策展望を示せないでいる野党第1党も党首交代が必要。

放っておくと、この国は衰退の一途を辿り、軍事費で潰れる。


ショックドクトリン  

2022年12月27日 | 日記

 

 

パソコンを整理していたらカナダのナオミ・クライン(ジャーナリスト)が書いた『THE SHOCK DOCTRINE』という本の写真が出て来た。

2007年のベストセラーだ。

 

Amazonで注文したところ〝原書〟が届いて、お手上げなので返品したことがあった。

その時に〝記念に〟撮したものだ。

 

邦訳も結局読まなかったが、政変・戦争・災害などの大惨事が起きて、人々が茫然自失状態から覚める前に,それまでは不可能と思われていた社会的・経済的変革を一気にやっしまおうという概念であることは知った。

「惨事便乗型資本主義」、「災害資本主義」、「火事場泥棒資本主義」と呼ばれている。

上手い例えだ。

 

そうか、安倍政権から岸田政権に引き継がれている強引な政治手法がまさしくこれだ。

周りに入れ知恵する輩がいた(いる)のだろう。

 

北朝鮮のミサイル実験でアラートを鳴らし、幼い子供達に防空頭巾まで被せて避難訓練をさせて、内閣法制長官を代えてまでして集団的自衛権の行使を容認する「安保法制」を成立させた。

ロシアのウクライナ侵攻に便乗して中国の南西諸島での侵攻や台湾海峡の有事を煽り、平和国家としての国是であった「専守防衛」をかなぐり捨てようとしている。

そして、原発稼働方針の大転換。

まさしく、〝シヨックドクトリン〟そのものだ。

 

これでは危険を呼び込むばかりだ。

感情の無い能面のような表情の岸田首相は大臣をすげ替えて国民の支持率が上がるとは思っていない。

あるのは政権延命のための空疎な党内ポピュリズムだけ。

 

支持率が下がろうが〝火事場泥棒〟と呼ばれようが、「お構い無し」と決め込んでいるように見える。

人物の恐ろしさを見る。

 

止めるのは一人一人しかいないとつくづくナオミ・ラインの本の写真を見て思った。

選挙は大事だ。

 

 


東京オリンピックは終わっていない

2022年12月25日 | 日記

「会計検査院」と聞くと今でも緊張感を覚える。

地方公務員として国の農業補助金等を市町村や農協等に交付する仕事を担当していた頃は数年に一度、受検側に座った。

 

ネーム入りの紺色の作業服が警察官のように見えたものだった。

三権から独立しており、検査結果は国会に報告され、悪質な案件は補助金等の返還を命ぜられる。

 

地方行政機関でも検査を行うが、構造物に手抜きがあったり、土地改良工事をやったように見せかけていたり、機械価格を水増しして検査後にキックバックを受けていたりといった不正はなかなか見抜けない。

 

先日、会計検査院が東京オリンピック・パラリンピックに要した総経費は約1兆7000億円に上ったと発表した。

大会組織委員会が6月に発表した総経費は約1兆4000億円だったので、約3000億円上積みされた。

 

大変な金額である。

国立競技場以外の施設の整備費やセキュリティ対策費など、本来算定すべき項目が不十分だったとのことだ。

 

以前にも書いたが、組織委員会が最終の費用報告を行った6月は世の中の目が参院選に向かい始めた時だった。

何か怪しいなとHpを見たところ、億単位の実に簡単な表以外は掲載されておらず、何と「注書き」に「上記は、2022年度以降の経費等の概算額を含む。」とあった。

どのような理由であれ、経費の一部は確定していなかったのである。

このような杜撰な決算報告がまかり通るはずはないのである。

 

当時、財務省OBの武藤事務総長は「2020年12月(バージョン5)より2,202億円の減額、2021年12月公表の1兆4,530億円からも292億円の減額になった。見積もった額より少なく着地させることができた。」と胸を張っていた。

そのとおり費用の付け替えを行って見せかけの「大会経費」を少なく見せていたことが明らかになった。

組織委委員会が霞が関と相談しながら数字を纏めたと疑われても仕方ない。

 

国の負担も3,641億円と組織委員会の発表より大幅に増えたようだ。

しかし、経費は既に払われているのである。

増えた費用はどこが被っていたのか。

 

関係省庁の一般予算から支出していたか、東京都が被っていたか、何れかである。

きちんと決算し直すべきだが組織委員会は〝手回し良く〟6月に解散している。

 

検査院は「国際的なイベントなのに国は大会前後を通じて総経費を公表しておらず、国が経費全体を明らかにする仕組みを検討すべきだ。」と指摘している。

そのとおりだ。

 

コロナ禍にあってもIOCの強引な開催要求にただ従って、〝未来へ繋げる、平和の祭典、純粋で美しい〟的な言動を繰り返してきた関係者が如何に不誠実な幕引きをしようとしていたかが改めてよく分かる。

汚職塗れになったのも宜なるかなである。

 

札幌オリンピックは全国民を対象にアンケート調査を行うことになったが、東京大会の杜撰で汚れた運営が全て検証され、IOCがオリンピックそのものの意義を問い直さない限り開催してはならない。

スポーツ団体も受け身ではなく、アスリートらしい声を上げる時ではないか。

 


冬至  

2022年12月23日 | 日記

昨日は冬至だった。

カボチャを食べて自家製「コクワ酒」を飲んだ。

 

農作業に出掛けたときに畑の防風林で見つけて焼酎に漬け込み3年が経った。

薬効は分からないが立春、夏至など季節の節目に杯程度を味わう。

コクワはキウイフルーツをサクランボ程度の大きさにした形でもともと甘いものなのでクセの無い果実酒に仕上がる。

 

環境の変化か、今じゃ相当山奥に行かなければ無いのではないか。

チビチビ飲んでいると子供の頃に遊んでいた野山の記憶が蘇える。

あそこにヤマブドウがあり、コクワがあり、漆の木があり、山リンゴがあり、落葉茸が出て。。。

ずっと山奥に入ると熊撃ちの親爺の家もあったり。

 

今日は近くの住民交流施設の今年最後の「お風呂の日」。

広い湯船で手足を伸ばしてゆっくり出来るので、毎週火曜日と金曜日に近所の65才以上が集まる。

 

湯船で東北から北海道の日本海側の大雪が話題になり、情報化時代について行けない話になり、無料の風呂は有り難いと一同感謝。

「これといったことはしてないのに、一年が本当に早い。」と言うと、ある人が「それは幸せということ。」と返した。

 

食事を美味しく食べられて、身体も動いて(アタマはそうは行かないが)、よく眠れて、家族の周りも平穏で。

何気ないことの有り難さを忘れないようにしなければ、と冬至を迎えた雪道を帰ってきた。

 

(カボチャは二人前です。笑)

 


X´masに聴きたい 『Oh Holy Night』

2022年12月21日 | 日記

 

小さな日帰りバス旅行で小樽に行ってみた。

 

小樽運河はアイスキャンドルで包まれた「雪灯りの街」を観た7~8年前は大勢の人で歩くのも大変だったが、コロナ禍でしかも年末の昼間であったせいもあり静かな佇まいだった。

 

昼食後に2時間の自由時間があったので、初めて「似鳥美術館」に行ってみた。

美術館というものに行くのも何年振りかのことだった。

 

「お宝鑑定団」で名前は聞いたことがある画家のホンモノの絵が何枚もあると贅沢な気持ちになる。

 

家に戻ってユーチューブでX´masソングを聴いていたらシシー・ヒューストンというゴスペル/ソウル歌手の『Oh Holy Night』が出て来た。

1933年9月生まれとあるから存命であれば89才になる。

 

映像は2012年12月22日のようだから79才の時、凄いエネルギーだ。

娘がホイットニー・ヒューストンで、この年の2月12日に48才で亡くなっている。

 

 


小さな政党の試みを応援 -つづき-

2022年12月20日 | 日記

「れいわ新選組」の初の代表選挙で18日に続投が決まった山本太郎参議院議員は、19日に共同代表として大石あきこ、くしぶち万里の両衆議院議員を指名した。

これから地方議員も含めた党勢拡大に取り組むために実務能力を評価したとのことである。

二人は認められているペアで立候補していた。

 

代表選で、作家・評論家の古谷衡衡氏の獲得票は、国会議員・党役員票を除いて、オーナーズ(会費あり)、フレンズ(会費無し)、地方議員・候補者の全てで大石&くしぶちペアを上回って2位だった。

国会議員票も山本3票、大石&くしぶちペア3票、古谷2票、白票1票と拮抗した。

これは何を意味するのだろうか。

 

山本代表は「もう少しやらせて欲しい。」

大石&くしぶちペアは「山本太郎を(雑用から解放して)野に放て。」

古谷候補は「左翼ポピュリズム政党から正統中道政党への脱皮を。」

と訴えた。

 

政党に〝政治術〟に長けた人物ばかりが必要なのかどうか。

明確な理念と言葉を持ち、訴えることが出来る人材が若者層の眼を政治に向かせ、政治を変えて行く切っ掛けになるのではないか。

日頃、活発に政治について発言しつつ言論活動をしている古谷経衡氏が共同代表になる確率が高まるような投票をしたので、無難な形に落ち着いたことに少々がっかりした。

 

代表選は「触媒」の必要性を現しているのではないか。

ペアの立候補がどうなのか疑問も感じた。選択の幅を狭めはしないか。

 

結局は他の政党の代表選でもよく言われる〝国会議員のウエートの高さ〟の問題がある。

得票から配分される18票のうち9票を占めた。

「れいわ新選組」であればこそ、〝草の根の声〟が反映される「得票配分方式」を検討すべきと思う選挙だった。

 

山本代表は古谷経衡氏に党の何らかの役割に就いて貰うことを考えているようだが、どうなるか。

古谷氏の「右か左かではなく、物事の本質を見極め正論を言い続けるのが正統保守中道政党」という主張は注目してゆきたい。

1月1日から斬新な体制がスタートすることを期待する。

 

《2022.12.19 NHKBSで見た陸別町の低緯度オーロラ -1989.10.21観察-》


小さな政党の試みを応援

2022年12月18日 | 日記

「桜を見る会」にサントリーが飲み物を無償提供していたという一件から、思想家の内田樹氏と元文科相事務次官の前川 喜平氏が〝サントリー不買ひとり運動〟を続けているとツィートしていた。

忘れないために、何かやることはあるものだと気付く。

 

メディアは取り上げていないが、今日(18日)は「れいわ新選組」の代表選挙の最終日だ。

20:00頃には公式ユーチューブで結果が公表される。

 

2019年4月に山本太郎参議院議員(当時)がたった一人で立ち上げ、その年の7月の参議院選挙の時に僅かなカンパをした。

以来、活動報告等のメールが来るようになった。

本当にきめ細かくて感心することが多々ある。

 

ある時、「次の代表は選挙で選びたい。ついては、まず共同代表制にすることの賛否をプレ投票で決めたい。オーナーズ(会費あり)かフレンズ(会費なし)になっていただき、参加しませんか。」とのメールが届いた。

手触り感が新しくて素朴でオープンで、政策も支持出来るのでフレンズで参加することにしていた。

プレ投票で共同代表制が決まり、今月10日にネット、ハガキによる代表選挙投票が始まった。

 

「れいわ新選組」は8名の衆参国会議員が所属する。

最初の国政選挙である参議院議員選挙でALS難病患者の舩後靖彦氏、重度障がい者の木村英子氏が当選を果たしたことは、〝国会は歩き回って議論する場〟というそれまでの考え方を一変させる衝撃があった。

 

今度の代表選挙は、オーナーズ、フレンズ、地方議員とその公認候補者、国会議員と党関係者の投票数を基準として1名を選出し、その代表者が共同代表者を指名する方式だ。

立候補者は、国会議員の山本太郎、大石あきこ&くしぶち万里(ペア)、そして作家・文筆家・批評家の古谷経衛の各氏である。

 

政治家に限らず古谷経衛氏のように民間人の立候補も受け付けるところが「れいわ」らしく既成概念に囚われず斬新だ。

公党では初めてではないか。

 

国の重要な方針を国会の議論も無く、閣議で一方的に決めてしまう専制的な政治がずっと続き、閉塞感のようなものが生れている。

メディアは国会解散について押し黙ったままだ。

 

これを破るには大企業・労働組合、宗教団体などの組織に頼らず、一人ひとりの市民のボランティアと寄附に支えられた新しいタイプの〝草の根政党〟を育てることではないか。

8名の国会議員が所属する公党として、その動向を注目している。

 

新しい民主主義、非自民連立政権の樹立、正統中道政党への脱皮、党内議論の活性化、徹底的な積極財政の展開・・・今回立候補した方々の演説を動画配信で見て投票先を決めた。

 


〝予備税〟新設ではないのか

2022年12月16日 | 日記

総選挙で信を問うべき防衛政策の一大転換なのに、周辺国からの脅威を必要以上に煽るだけで、今後5年間の43兆円の防衛予算確保の技術論に終始し、挙げ句の果てに増税だけが決まった。

時期は曖昧にして、後のことは税調会長に一任。〝閣議決定〟されてしまう。

財政民主主義どころか、民主主義そのものが揺らぎまくっている。

 

それにしても税調の裏にいる財務省はしぶとく、タダでは起きない。

東北震災復興特別所得税の防衛費への流用が世間の猛反発を受けるや否や、防衛予算も新たな目的税として追加しようと目論んでいることが明らかになった。

 

所得税を2階建てにしておいて、上の特別税をジリジリと上げる手法だ。

所得税に直接手を加えずに、今回、震災復興特別所得税がそうであったように、税率、課税期間の変更で防衛費の財源確保をし易くしようとの魂胆だ。

 

行政ニーズに応じてこれからどんどん「〇〇特別所得税」が閣議決定で追加されないとも限らない。

これって、予算の「予備費」みたいなもので差し詰め〝予備税〟ではないのか。

財務省の役人は密かに税制を変えようとしているように見える。

 

政府予算の予備費は10年前は5,000億円にも満たなかったものが今やコロナ禍があるにせよ、補正予算でも掴み金で積み増して、今や数十兆円の規模に膨れ上がっている。

しかも、国会の審議も必要が無く、使い切れずに数兆円も翌年に繰り越されるという極めてルーズな予算に変質してしまった。

 

所得税の2階の〝予備税〟のようなところで「防衛特別所得税」が果てしなく拡大してゆく危険性がある。

国会論議もそこそこに閣議決定して。

野党も高い歳費を貰っているのだからサボッていては〝政権交代〟も絵空事に響くだけだ。