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パプア・ニューギニアの国立高校(1)ソゲリ街道

2014-09-01 11:50:40 | パプア・ニューギニア
 今回からは筆者の勤務した国立高校について述べる。
 人口は1984年ごろ、350万人ぐらいと言われていた。それでいて、全国に高校は4つしかなかった。それもすべて国立高校である。そのうちの一つが、首都ポートモレスビーから約30キロばかりの標高600メートルぐらいの土地にある、ソゲリ国立高校である。朝晩は涼しく、エアコンはいらない。昼間でも木陰に入るとしのぎやすい。

 ソゲリはココダ街道(Kokoda Trail)沿いにある。ニューギニアといえば、第二次世界大戦の激戦地としても有名である。特に、ラバウルが有名だが、このココダ街道の一部も激戦地となっている。北部のブナに上陸した日本軍がポート・モレスビーを目指してココダ街道を進軍してきたわけだが、途中のエフォギまでしか進めなかった。兵站が十分でなかった日本軍は飢餓や疫病にも苦しめられる。現地を知らない軍上層部の無謀な作戦である。この作戦の詳細については下記の参考文献をご覧いただきたい。
 ポート・モレスビーからソゲリに行くには途中から山を登る。山を登りきったところに、Kokoda Trail Motel というモーテル兼レストランがある。このモーテルからさらに数キロ行くとソゲリ国立高校がある。
 このモーテルではワニ肉が食べられる。パプア・ニューギニアは結構物価が高い。ワニ肉は美味であるが、高い上、いつも食べると飽きるので、めったに行かなかった。このモーテルをほんの少し行ったところに小さな川が流れている。一度、大雨の影響で、橋が渡れず、仕方なく、このモーテルに泊まったことがある。
 ソゲリ高校の隣りには小さな小学校があった。その学校の先生とも親しくなり、一度訪問したことがある。高床式の吹き抜けの校舎で、気持ちがいい。子供たちが描いた絵も見せてもらったが、どの絵にも赤い色が使われてないのである。不審に思い、聞いてみたら、赤絵具が不足しているとのことであった。
 ソゲリ高校から少し離れた小高い丘には、コスタリカ人なら“pulpería”と呼びそうな、ちょっとした店があった。それ以外は何もなく、森や畑や牧場が広がっているだけである。ポート・モレスビーからの舗装道路はこの辺りで終わる。
 ソゲリ高校は林間学校のようなもので、勉強するには環境抜群である。しかしながら、これでは、高校生もエネルギーを発散させる場所がないので、時々、土曜日の夜、学校の体育館を使って、ディスコ・パーティーが催されていた。当時は、筆者もまだ若い部類だったので、数回参加したことがある。
ココダ 遙かなる戦いの道―ニューギニア南海支隊・世界最強の抵抗
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