「アクアリウム」 (新潮文庫) 篠田 節子 (著) 2013.10.18読了 。
長谷川正人は遭難したダイビング仲間を探すため、奥多摩の地底湖に潜った。そこは水没した鐘乳洞で、中は迷路のようだった。自分の位置を見失ってしまった正人は死を覚悟するが、突如現れた「彼女」に導かれ、奇跡的に生還した。あれは幻覚だったのか?それとも―正人は「彼女」の姿を求めて再び水底へと向かう。だが、そこで見たものは…。新感覚のサスペンス・ファンタジー。
しかし、これだけツッコミ所満載の小説も…。
たぶん少しストーリーに無理があるんだ。地底湖には恐竜。まじめな公務員の性格の急変。作ったこともない素人に爆弾がボコボコ作れたり。それがまた失敗もしないで、最初からガンガン爆発。その他、数え上げたらキリがない。そんな無理無理なストーリーをまとめ上げ、これだけ読ませてしまう作者の筆力に脱帽です(他の人が書いたら破綻していると思う)。…6点。