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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 1-1 A Study in Pink その4

2015-03-02 07:27:06 | Sherlock S1E1
「ピンクの研究」

Directed by Paul McGuigan
Written by Steven Moffat

超スーパーウルトラ今さらな話しなのですが、
このあたりはまだお互い名前で呼んでないんですね。
どこから名前を呼ぶのか・・・言われてみると記憶が・・・

タクシーの中の場面、この場面で私はこのドラマに惚れました。
シャーロックの早口推理トーク、初めて聞いたときこの役者さんすげー!と思いましたよ。

しかしこの場面、ふたりがほとんど目を合わせないんですよね。あ、いつもか(笑)



ブリクストンに向かいタクシーの中。

シャーロックがせわしなくモバイルフォンを操作している間、
ジョンは黙ってじっと座りながら時々シャーロックをチラ見しています。
そしてシャーロックは電話を下ろし、口を開きます。

SH「質問があるようだ。」
JW「ああ、僕たちはどこにいくんだ?」
SH「犯罪現場。次は?」
JW「君は何者?仕事は何だ?」
SH「何だと思う?」
JW「私立探偵・・・」
SH「でも?」
JW「でも私立探偵のところに警察は行かない。」
SH「僕は諮問探偵だ。世界で唯一のね。僕が考案したんだけど。」
JW「どういう事だ?」
SH「事件が警察の手に余ったとき、それはいつもなんだけど、彼らは僕に相談するんだ。」
JW「警察は素人に相談しないだろう。」
ジョンの言葉にシャーロックは一度だけジョンに視線を移します。

SH「昨日君と初めて会ったときに『アフガニスタン、それともイラク?』と聞いたときに君は驚いていた。」
JW「そうだよ。なんでわかったんだ?」

回想、バーツの場面です。
SH「僕は知っていたわけではない、見たんだ。君の髪型や姿勢から軍人だとわかる。
だが、君たちが部屋に入ってきたときの会話・・・」
JW「僕がいた頃とはちょっと変わったんだな。」

SH「バーツで学んだのなら、軍医だろう。明白だ。
君の顔は日に焼けているが手首より上は白い。君は海外にいたが日光浴はしていない。
君は歩くときにひきずる足は実際に状態が悪いのだろうが、
その事を忘れているかのように立ったままで椅子に座ろうとしないので少なくともある程度は心因性だ。
ケガの状況からトラウマが根本だと言える。戦闘中の負傷、そして日焼け。
アフガニスタンかイラクだ。」


JW「僕にはセラピストがいると君は言った。」
SH「君の足が心因性なら、セラピストがいるのは当然だろう。
それから君の兄の事けど。」
JW「うん?」
SH「君の携帯。メールが使用できMP3プレイヤーもある高価なものだが、
君はフラットシェアできる相手を探しているくらいだから無駄なものに金はかけられないだろう。
ならばそれはプレゼントだ。」

SH「ひっかき傷。ひとつではなくかなりの傷が徐々についている。
カギやコインと一緒にポケットに入れているからだ。
僕の隣に座っている男は高級品をこのように扱わないだろうから、前の持ち主がいた。」

SH「次のは少し簡単。君は既に知っている事だ。」
JW「刻印か。」

携帯の裏には刻印がありました。
Harry Watson
From Clara
xxx

SH「ハリー・ワトソン。明らかに君に携帯を贈った家族だ。
これは若い男性が使う道具だから父親ではない。
いとこの可能性もあるが、君は戦争の英雄なのに住むところもない。
親戚とはあまり縁がないか、身近にひとりもいないと言える。だったら兄弟だ。
ではクララとは誰だ?3つのキスは恋愛感情が込められている。
電話を購入したのは妻だ、ガールフレンドではない。
彼女が贈ったのは最近だ。このモデルが出たのはわずか6か月前の事だからだ。
彼女が彼の元を去ったのならば電話は手放さない。人はそうするものだ。感情だ。
だが違う。彼が別れを望んだ。彼が彼女から去ったんだ。彼が君に電話を与えた。
それは彼が君と連絡を取り合いたかったからだ。」

SH「君は安い部屋を探していたが、兄に助けを求めなかった。
彼との間に問題があったんだ。君は彼の妻が好きだったか、或いは彼の飲酒が嫌いだったのかもしれない。」
JW「どうして飲酒の事がわかったんだ?」
SH「そこは当て推量。だがうまくいったな。充電の接続。端のあたりに小さなひっかき傷がたくさんある。
毎晩、彼は充電するためにプラグを差し込むが手が震えるんだ。
しらふの男の電話にそんな傷は見当たらない。そうじゃない酔っ払いは見たことがない。」

SH「君の言う通りだよ。君は正しい。」
JW「正しいって何が?」
SH「警察は素人に相談をしない。」

少し間をあけてからジョンが言います。
JW「・・・アメージング。」
その言葉にシャーロックはちょっと不思議そうな表情をして視線を忙しく動かします。
SH「そう思う?」
JW「ああ、もちろんだ。驚いたよ。すごく驚異的だ。」

SH「普通の人はそんな事言わない。」
JW「普通の人は何て言うんだ?」
SH「Piss off!(うせろ)」

この時の寂しそうな笑顔がちょっと切ないんですが、
すぐに嬉しそうな表情になります。嬉しかったんだね~


電話から兄弟を推理するネタは「四つの署名」からです。
「違う、違う、僕は当て推量など絶対しない。それは不愉快な習慣だ、 ―― 論理能力には破壊的だ。
君が奇妙に思えるのは、ただ、僕の思考の流れや、小さな事実を観察する事で大きな推定が生み出される事を理解していないからだ。
例えば、僕は最初に君のお兄さんが不注意だと言った。
その時計の外側の下部を見ると、へこみが二箇所あるだけでなく、全体が擦り傷だらけだというのに、気づくだろう。
コインや鍵のような固い物を、同じポケットに一緒に入れる習慣があったからだ。
50ギニーの時計をこれほどぞんざいに扱う人物は不注意にちがいないと仮定するのは、間違いなくそれほど凄いことではない。
そんな貴重品を相続する男は、それ以外の点においても生活に困っていなかったと考えるのも、そう強引な推定ではない」
※引用元 コンプリート・シャーロック・ホームズ 

「当て推量」の部分、シャーロックは「当て推量」だと言っていますが、
正典では「当て推量などしない」と言っているのも面白いですね。
そんな話を御大たちが話していたと思います。

続きます。

4 コメント

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S1で癒されに来ました (Misty)
2015-03-03 23:13:47
こんばんは!
本当に、S1は癒されますね~しみじみ…
このタクシーのシーンの、Γ初めてほめられて驚くシャーロック」可愛すぎますー!強がりなくせに実は自己評価低かったシャーロックには、ジョンの素直な称賛は、きっとくすぐったくて意外で、心地良いものだったんだろうな…と思います。

ハリ―って、いつもジョンのブログチェックしてるし、かなりジョンのことを気にしてますよね。でも結婚式には来なかったのには、何か理由があるのかな~なんて、改めて思ってしまいましたが…この先彼女の出番はあるでしょうか…?どうせ活躍するなら、ハリ―とかにしてほしい気もします。最近STARTER FOR 10を見たら、レベッカさんなんかいいかも…と、ふと思いましたが…でも、あんまり他で共演した人だとイメージついてしまってるかな…

それにしても、この二人って、お互いを直視してないですか…?このシーンはともかく、そうだっけ…?と、ちょっと考えてみました。そう言われてみれば、どちらかというと、片方が一方的に見てるところばかり思い浮かびますねー(私の歪んだマインドバンガローのせいでは…ないですよね?)しかも意味深な視線が多いから誤解(?)が…ハッ…自主規制。

すみません。ちょっと間違った方向に癒されてるかも。これ以上暴走しないうちに、今夜はこの辺で…
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Re.S1で癒されに来ました (dico)
2015-03-04 21:35:00
Mistyさん
こんばんは!
いらっしゃいませ~
本当に癒されますよね・・・(涙)

初めて褒められる場面、いいですよねーかわいいですよねー!
表情にはあまり出してないのでわかりづらいけど、一瞬キョトンとしてるような、
そして、そうそう、くすぐったいようなそんな感情がほんのりと伝わってくるので、
このあたりは本当にベネさん上手だなーと。
それにしても自己評価、低すぎですよ、ホントに。

ハリー、そうなんですよ。結婚式に来ないって言っていたところが何かちょっと意味ありげな感じもしたので、
理由があるような気もしますよね。単にアルコールが復活しただけかもしれませんが(苦笑)
そうなんですよ、どうせ活躍するなら・・・とか思っちゃいますよ。
レベッカさんが出演したら嬉しすぎますー。
私はアイリーンはこの方でも良かったなーと思っていたのですが、ハリーでもいいかも。

片方が一方的に・・・それです!それですよー。
いや、きっとタクシーの中のふたりが全然目を合わせないからそう思ったのかもしれませんが、
でもライヘンはあまりにもSHが一方的に見てる場面が多くて切なかったですね。
恋するおと・・・・いかんいかん。
このドラマは油断するとつい暴走しちゃいますね・・・ってそんなの私たちだけ?(笑)
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無題 (マラカイト)
2015-03-26 12:40:33
dicoさんのリコメ読んで・・・
レベッカさん推しのアイリーン役にすっごく妄想してしまいました。
気の強さでは、負けないですね。もしかしたら胸ももうちょっと大きいとかwww

振り返るほどに、この頃のベネさんはかわいいですね。
ベネさん、いい方向にすごく大人に成長したのかなって思います。
SHERLOCKのタクシーでのシーンは、街の映り込みがSHの心のようで
美しくて切なくて、などと思いながらいつも観ています。

ちかごろSHとJのBL的(あくまでも的です。笑)な姿がなつかしくて
お2人のコメントにうなづく私でした。

大好きな画像・・・
ピペットを手にちょいにらみのSH。青白い光に浮かび上がって
こんなお顔で見られたら溶けてしまいます・・・。
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Re.無題 (dico)
2015-03-26 21:54:11
マラカイトさん
こんばんは!

わーい、嬉しいです!レベッカさんのアイリーン、じゃんじゃん妄想しちゃってください~
胸、確かにーーw 背も高いからベネさんと並ぶと本当にかっこいいんですよね。

タクシーの街の映り込み、なるほどー、それは素晴らしい解釈ですよ。
もしかしたら制作側もそんな意図もあって映り込ませてるのかも、とさえ思いました。
タクシーの場面は度々出てきますが本当に美しいですよね。

この頃のベネさんはすごくかわいいんですけど、初めてみた時は本当に本当に微妙でしたよ(言っちゃった)

おおー、マラカイトさんにうなづいてくださるなんて嬉しいですよ。
そう思うほど最近シャーロックが不足してるんですよね、きっと。

青白い光に浮かぶシャーロックはすごく人間離れしている感じですよね。
溶けちゃう、わかります~!
もう聞き飽きたセリフになっちゃいますが、かわいいから美しいまで、すべて兼ね備えちゃってますもん^^
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