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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

glee

2016-04-07 14:31:46 | 米国ドラマ

S5を観始めたらとまらなくて一気にファイナルまで観てしまったので感想を。
書き始めたら止まらなくてかなり長くなってしまいました。
ふたつに分けようかとも思いましたが結局そのままUPしています。
長文ですがちょっとだけ真剣に語っていますのでお時間のある方、どうぞお付き合いくださいませ。

↓これはフィンの追悼エピソードのオープニングタイトル。これだけでちょっと泣いたわ。


ファイナルが放送されたのはちょうど1年前なんですね。
S6はファンの声を反映したエピが多く、かなり皮肉もあったりしてそれなりに面白かったです。


グリーは基本的に落ちこぼれの高校生たちが部活や恋愛、友情を通して成長していく青春なドラマですが、
同時に人種やゲイ、障がい者といったマイノリティへの差別やイジメなどの社会的問題も多く取り上げていました。

特にイジメは全編通して描写されています。
この世で私が一番許せないのはレイプですが同様に身体への暴力や言葉の暴力も許せないです。
暴力やイジメの問題って相手の痛みを感じられるかどうかなんだと思うんですよ。
自分以外の人間も自分と同じように痛みを感じるんだということを理解できれば残酷なイジメは減りそうな気がします。

そういう情緒みたいなものってどう育んでいくのか。
3歳くらいまでは保育園ではなく親が自分の手元で育てるのが理想だとは思います。
それぞれ事情もあるだろうし難しいかもしれませんが愛情を持って常に子どもの手本となるように接していれば、
そんなに壊れた人間にはならないと思うのですが、どうなんでしょうね。

(S2-11 The Sue Sylvester Shuffle「踊る! アメフト部」)"

虐待もそうですが、親から愛情を受けなかった子どもがいざ親になったときに
子どものどう接すればよいのかわからなくなってしまう事もあるそうです。
それはそうですよ、そんな経験がないんだもん。

子どもの虐待をニュースでも見るたびに悲しくなりますよね。
犬や猫だって全力で自分の子どもを守るのに。

昔読んだ共依存の本に親の愛情を感じられないと共依存に陥りやすいと書いてありました。
確かに、愛されている事を実感できると自分に自信が持てるようになって自然と自立できるようになりますが、
子どものころから親や周囲とのリレーションシップが希薄だと他人との距離がうまく保てないような気がします。

そして他人とのリレーションシップの方法を学び社会性を身につけるのが学校で、
学生時代の友達ってすごく大事だと思うんですよ。
学校で何かあっても友達がいれば乗り切れることもたくさんあります。
友達や教師、授業を通していろいろな事を学べますしね。

特に道徳観念は子どものうちからまわりが少しずつ教えていかないとダメなような気がします。
もちろん競争力も。競争って人と争うだけじゃなく自分との闘いもこれで学ぶんだと思います。
ひとつの目標に向かってやり遂げることも学ぶし。

(S2-18 Born This Way「ボーン・ディス・ウェイ」)

アメリカドラマは家族愛や差別をなくそうのメッセージを強調したものが多いような気がしますが
そうしなければならないほどアメリカ社会の問題は深刻なんだろうと思ったりします。

そしてゲイバッシングの描写も多くありました。
登場時のカートはまだカミングアウトしていなかったので男らしくないという理由でイジメにあっていましたが、
ゲイが明るみに出るとその事で様々な嫌がらせを受け、それは次第にエスカレートしていきます。
身の危険を感じたカートが転校した先が差別のないダルトンアカデミーでそこでブレインと出会う事になります。

一方、イジメた側のひとりが実はゲイでその事が周囲にバレてしまい一転してイジメられる側に。
この時はフェイスブックなどのSNSでヒドイ攻撃を受けて結果的に自殺に追い込まれています。未遂ですが。
最近はこういうの多いですよね。
ネットは匿名な分容赦がありませんしフェイスブックのような実名であっても
顔を合わせないから余計に残酷な攻撃ができるでしょうね。


制作者のライアン・マーフィーもゲイであることをカミングアウトしているからなのか、
LGBTにもかなり焦点を当てていて、その中でも特にカートとブレインのカップルの描写は本当に多くて、
主役食ってる?と思ったくらい。人気が集まったこともあるんでしょうけど。


意外に思われるかもしれませんが私はあまりゲイのカップルに興味はないんです。
バディものやブロマンスものは大好きなんですけどね。
何の違いが?ですけど・・・・違うんです。
なんだけどこのカップルは可愛くてね。
ニューヨークポストに「千年に一度の最も愛らしいカップル」と評されたとウィキにありましたが、
思うにカート役のクリス・コルファーもブレイン役のダレン・クリスも小柄なんですよ。
特にダレン・クリスはクリス・コルファーよりも背が低くて、だから余計に可愛いんじゃないかと。
これが180超えのごっついマッチョだったらあまり可愛くないですもん。


前回にも書きましたがダレンの歌声はすごく心地よいのですよ。
ベネディクトはは声質、発音共に完璧なパーフェクトヴォイスで、
比べるとダレンは特段とびぬけて歌がうまいとか声質が良いとかではないのですが魅力があります。
ベネディクトがうっとり系ならこっちはほんわか系?
ブレインの人気が上昇した理由のひとつはこの心地よさなんでしょうね。
しかし顔芸はベネディクトに負けず劣らずなのであった。本当に落差が激しいったら・・・


ブレインが登場したのはマッキンリーのライバル校、ダルトンアカデミーのグリー部「ウォブラーズ」でした。
このウォブラーズが私は好きでして。アカペラがとても美しいです。
gleeのCDは何枚か持っていますけどウォブラーズのCDは今でもたまに聞いています。
一時期はすごく人気があって、Todayやエレンなどの番組に出ては歌っていたようです。アイドルか。

以前作ったウォブラーズの歌を集めた動画です。
UPはしていなかったのですが今回思い切ってUPしちゃいました。
9曲なので20分弱ありますがとにかくステキなのでよかったら見てやってください。
the Warblers

ブレインがマッキンリーハイに転校した後にウォブラーズに入部するのがグラント・ガスティン。
最近、DCコミックのヒーロー「FLASH」に出ていておおっ!となりました。
グリーキャストで私が消息を知っているのってグラントだけなんですよ。
みんなどうしているのかしら。


そしてブレインの兄として登場したマット・ボマー。
何かひとりでかっこいいぞ!って感じでした。
時々出て欲しかったのですが結局1エピソードで終ってしまいました。

(S3-15 Big Brother「イケメンの兄」)

それはさておき、
登場時からカートはイジメられたり失恋したりとかなり不遇な生活を送っていたので、
ブレイン相手にカートの恋が実ってキスをする場面でも、良かったねー、と普通に観ていました。

(S2-16 Original Song「目指せ! 悲願の初優勝」)
ブレイン、「You moved me」とか言っちゃってるんですよ。言われてみたいわ。

で、「ふたりは友達?ウィル&グレイス」ってドラマご存知ですか?
このドラマのとある場面にこのシーンが出てくるんですよ。
ドラマの中でゲイのウィルたちが盛り上がりながらこのシーンを見ているシチュエーションなのですが、
キスをしてこれから盛り上がりそうな瞬間、場面がグリー部の歌に変わってしまって、
それを見ていたウィルたちの反応がすごく面白かったです。
Youtubeです。
Will & Grace watch GLEE

肝心のグリーのその場面はこちら。
Klaine Kiss HD

それにしてもかつてこんなに自然にボーイズキスを何度も流したドラマがあっただろうか。
あまりにもロマンティックすぎて全然BLな感じがしないのは
他の普通のカップルと何ら変わりなく等身大の悩みを持ってたりしているからかもしれません。
ゲイカップルだからといって特別な事は何もないんだとライアン・マーフィーも言いたかったのかもですね。

(S3-5 The First Time「すばらしき初体験」)

グリーが始まった時は同性婚は禁止されていたけど昨今では世界中で認可が広まったのも記憶に新しいです。
去年でしたか、アイルランドでも合法になってアンスコさんがパレードに参加していました。
ホワイトハウスもレインボーカラーでライトアップされてましたよね。
グリーもファイナルシーズンでついにカートとブレイン、
そしてサンタナとブリトニーの女性カップルが結婚式を挙げていました。
ブレイン兄も出席せず・・・・残念。

(S6-13 Dreams Come True「グランド・フィナーレ」)
ファイナルエピソードではレイチェルがふたりの代理母になっていてさすがにびっくり。

S5に入ったあたりは世界的にもLGBTの方たちの権利が認められてきた時代だと思うのですが、
彼らが表に出てくるようになると同時に彼らへの憎悪も目立ってくるようになり、
ゲイであることを理由に刺されてしまう男性のエピソードもありました。

dicoさん、ゲイカップル語り過ぎ(笑)

もうひとつ印象深かったのはマッキンリーハイでの発砲事件でした。
突然銃声が聞こえて音楽室にいたグリーのメンバーたちもシュー先生の指示でじっと隠れて息をひそめていました。
そしてアーティの提案で万が一のために愛する人たちにひとりひとりメッセージを録画します。
アメリカの中学校や高校で発砲事件が相次いでニュースになっていた時はすごく遠い世界のように感じましたが、
このエピソードを見て生徒たちは本当に怖い思いをしたんだろうなとかなりショックでした。
特殊部隊が入って安全が確保された時にシュー先生がみんなを集めて「みんなを愛してるよ」って(涙)

(S4-18 Shooting Star「最後に伝える言葉」)
そういえばバスケットボールダイアリーって映画を真似て乱射したという事件もありましたよね。

S4以降に低迷したのはS3で悲願の全国大会優勝を達成し、
オリジナルメンバーの半分が卒業して実質的に最終回を迎えてしまっているも理由のひとつなんだと思います。
それまではマッキンリー高校を舞台にグリーのメンバーを中心に進んでいく群像劇はERを彷彿させるくらいよくできていましたが、
S4以降はNYに旅立ったメンバーの描写がちょっとフレンズのようになってしまってるし、
残されたマッキンリーハイ組もイマイチぱっとしなかったんですよ。
秀逸なエピソードやテーマもかなりあったんですけどね。

グリーのメンバーには車椅子で生活するアーティという男の子もいます。
車椅子なんだけどみんなと同じように舞台でギターを弾いたり踊ったりしています。
グリーのライブでは車椅子の親子の来場が多いそうですよ。
車椅子で生活する子どもに、かっこよく活躍するアーティを見せたいんだそうです。


グリーのオリジナルメンバーのひとり、サンタナ・ロペスが私はすごく好きでした。
辛口コメントばかり言うビッチな女性なんですけど、友達のために泥を被れる人なんです。
自分のために悪者になってくれる友達ってなかなかいないですよね。


もうひとり、シュー先生の宿敵と言うか天敵なスー・シルベスター先生もすごく好き。
この人、すごく辛辣なんだけど言ってる事は間違ってないんですよ。
スー先生、最後は副大統領になってましたけどそれもどうなの?


何だかすごく長くなってしまいました。
まさかグリーでここまで語るとは自分でも思っていませんでしたがこれで終ります。
歌はいつの時代でも勇気をくれたり励まされたりしますね。

そして私は今、インフルエンザで休業中です。
もう、いつどこで貰っちゃったんだか・・・・がっかり。

2 コメント

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お大事に! (Misty)
2016-04-08 20:48:50
こんばんは。
なんと、インフルエンザですか…今年は流行るのが遅かったようなので、まだ油断できないんですね。gleeの記事、興味深く読ませてもらいましたが、とにかく今回はお見舞だけにしておきます。ゆっくりお休みして、早く回復してくださいね~
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Re.お大事に! (dico)
2016-04-09 09:20:21
Mistyさん
こんにちは!
お見舞いありがとうございます!!
そうなんですよ、びっくりです。
夜中に高熱が出て朝には下がったのですが念のために病院にいったらB型だと診断されました。
もう身体は元気なんですけど発症から5日間は外出がダメなので家でダラダラしています。
この長い記事を読んでくださって嬉しいです。
今週はのんびりと過ごしますね。
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