【ドイツの気象庁のシミレューション】
世界各国の今回の福島第1原発の放射能に対する反応は、日本からの国外退避・輸入禁止・日本への渡航自粛など過剰・異常とも思える面もあります。しかし、離れていて正確な情報が入らないだけに「正確な公表」・「早い公表」の必要があると思いますが、「正確」で「早い」という矛盾したせめぎ合いを乗り越えなければならないように思えます。
3月23日に原子力安 全委員会から「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の試算」も出されていますが、仮定が多いので今後の推移を注目する必要があると思います。
【SPEEDIによる試算】
気象庁も不本意だと思いますが放射性物質の拡散予測を気象庁がネットで公表されています。日本としてきちっとした放射性物質の情報がしっかり把握できていない段階で、IAEAの要請によって気象庁も放射性物質拡散のシミレューションを出しているのだと思いますが、 IAEAの指定する放出条件であって、極めて粗い分解能なのでどの程度役立つのか判りません。IAEAもどこかに報告するために無理やり作らせたに違いないとすら思えます。
ノールウェイやドイツ・オーストラリアの気象庁からの予測シミレューションも出歩いていますが、どんな仮定の元のものなのか見極める必要があると思います。これらのシミレューション画像だけを見ても無用な不安に落とし入れられる結果になるだけとしか思えません。
以下は気象庁による、「IAEAからの要請と当庁が作成した資料一覧」から「2011年4月4日16時14分(日本時間)」のもの。
【4月4日15時~4月7日9時(日本時間)の間で、福島第1原発から拡散する放射性物質が、高度500m・1500m・3000mの断面での6時間ごとの予測軌跡と、気圧変化】
【以上の3枚の図は、高度500m断面で、4月4日15時~4月7日9時の間に総放出量を1ベクレル秒のヨウ素131と仮定して、拡散して行く濃度の変化を1立方メートル当たりの値でシミレューションしたもので、最大濃度と、3つのの等濃度曲線】(注)1.67E-9は1.67×10のマイナス9乗
【高度20~500mで、4月4日15時~4月7日9時の間に1ベクレルのヨウ素131を仮定した1平方メートル当たりの蓄積量分布シミレューションで、最大濃度と、3つのの等濃度曲線】
【ノールウェイの気象庁のシミレューション】
【ドイツの気象庁のシミレューションのページ】
【オーストラリアの気象庁のシミレューション】