明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



姫神様乾燥に入る。乾燥機を使うと室内温度が上がるので使う気がせず、久しぶりにベランダに置いている。 それにしても、昼間の晴天の海岸のシーンを別にすれば、物語のほとんどが梅雨のドンヨリした風景が舞台なのだが、いいかげんにしろ、というくらいずっと雨が降らない。房総でのロケでも、夕暮れを待ち、東ドイツ製の陰鬱に写る妙なレンズを持っていってなんとかこなしたが。その後の東京でも、濡れた樹木を撮影したのは一度きりである。それもあわてて現場に着いた時は晴れている有様である。 ここの所、色々なお誘いをすべて失礼している。何しろ寝心地を悪くして制作時間を延そう、という状態である。1時間もかからない実家にもまったく帰っていない。だらだらするには良いが、創作用筋肉が緩んでしまう場所でもある。 それでも曇りもしくは雨が降れば、即撮影に出かけなければならない場所があり、台風に期待するしかない。お百姓の方々にはもうしわけないが、水の精ともいわれる河童を不細工に描いた呪いかもしれない。姫神様を早急に完成させる必要があろう。 

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