掛け軸のように表装されていないものを、ただ丸めておいては台無しにしてしまうので、掛け軸に巻き込んで仕舞うことにした。竹筆で書かれた頭山満の軸には、内田良平と松井石根(いわね)の書が巻き込んである。なんとも大亜細亜な濃い太巻きである。松井といえば、いい加減な極東国際軍事裁判で、南京事件の責任を取らされ、東條等A級戦犯とともに絞首刑になった人物である。しかし実際は関与はしておらず、日本軍の蛮行を歎き、泣いて諌めた人物である。巣鴨プリズンに収容される前夜「かりそめにも親愛なる中国人を虐殺云々ではなんとしても浮かばれないナァ」といった。反省するのも良いが、中には本気で白人から亜細亜を開放しようとした人物もいる。正しく評価されていないのはなんとも残念である。
先日、布団から出て台所まで行くのが面倒で、電気ポットを買った。昔の電気ポットと違って沸くのが早いは、沸騰すれば勝手に止まるは実に具合が良い。そこで抹茶を飲むことにした。普段は冷凍庫に保存しているが、いつまでももつ物ではないし、普通にしているとなかなか減らない。そこで一番気に入っている萩茶碗で飲んでいる。もっとも、作法も何もあったものでなく、山賊がドブロクを飲み干しているが如きの調子で、茶碗をワシつかんでゴクリとやっている。
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