弁護士NOBIのぶろぐ

マチ弁が暇なときに,情報提供等行います。(兵庫県川西市の弁護士井上伸のブログです。)

平成18年度の司法試験の出願状況について

2006年05月03日 | ①司法試験について
法務省の発表を見つめましたので掲載しておきます。
ちなみに,法務省も,従来の司法試験のことを「旧司法試験」,法科大学院卒業者が受ける新しい司法試験のことを「新司法試験」と呼んでいるようです。
公式に私が受けていた司法試験は「旧司法試験」と呼ばれることになっているようで,なんだか少し少し哀しいです。

まず,旧司法試験の出願者数ですが(法務省のHP内発表*参照),
3万5782人(昨年比1万0103人減)

次に,新司法試験の受験予定者は(法務省のHP内発表*参照),
2125人(出願者2137人)
なお,選択科目別受験予定者は,
倒産法465人
租税法111人
経済法212人
知的財産法356人
労働法692人
環境法106人
国際関係法(公法系) 48人
国際関係法(私法系) 135人 です。

旧司法試験は去年合格者が約1500人でしたが,今年は,500人~600人しか合格しないということで,1万人とは言わずもっと減ると思っていたのですが,法科大学院の入学者が1万人もいない以上,そんなに受ける人が減るわけないのでしょうね。
このまま旧司法試験が先細りで合格者を減らしていくと,司法試験浪人ならぬ「法科大学院浪人」が増えていくだけなのではないかと思わず危惧してしまいます。
まあ,法科大学院に金がかかり(といっても司法試験予備校に長年支払う授業料も幾分か減るでしょうが),司法修習の給与がなくなり,司法試験全体の志望者自体が減る可能性もあるのでなんともいえないようにも思えますが・・・・。

ともかく,今年の旧司法試験は,競争率約60倍(対出願者合格率約1.68%)と少なくとも平成以後でもっとも競争率が高い試験になってしまいました(法務省HPの表*参照)。
いくら新しい受験生が法科大学院に行き,近年の実力者がここ4年で約5400人抜けたといっても,非常に厳しい試験であることは間違いないでしょう。

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