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デンマンのブログ

デンマンが徒然につづったブログ

秘湯 PART 3 OF 3

2008-06-29 09:37:31 | お笑い・ユーモア・娯楽・ゲーム・音楽


この後でアンナさんとブランケットの上に横になりながら話していたら、アンナさんが日本語で次のように言ったのですよう。

「コレ、ニューヨークノヒトウ」

アンナさんは日本語が話せるのでござ~♪~ますか?

お父さんは、ポーランドからの移民だけれど、日本語が話せるのですよう。浮世絵や春画を扱っている美術商だったから、どうしても仕事で日本語を話す必要があった。それで学校に通って勉強したらしい。アンナさんはコロンビア大学で日本語を取ったと言うけれど会話ができるほどうまくはなかった。

。。。んで、上の日本語はどういう意味なのでござ~♪~ますか?

最初、聞いた時、僕は日本語だとは思わなかった。でも、アンナさんが何度か繰り返して言うので日本語のつもりだと思ったのですよう。「これ、ニューヨークの秘境」と言いたいの?

「チガウ。ニューヨークノヒトウ」

ヒトウって何?。。。秘境だと思ったほどだから、僕には全く見当がつかなかった。

「秘湯」でござ~♪~ますか?

そうなのですよう。ところが、僕はその時まで「ひゆ」と読んでいたのですよう。
 
 
湯 ゆ
 
 
子供の頃、行田市の下町(しもまち)にある銭湯「中将湯」に出かけると(今でも営業しています)、入り口の大きな暖簾に上のようにくっきりと書いてあった。だから僕は子供の頃から「秘湯」を「ひゆ」と読むものだと思い込んでいた。

アンナさんが「ヒトウ」と言うまで、デンマンさんは、ずっと「ひゆ」だと思い込んでいたのですか?

そうなんですよう。どういう字を書くの?僕がそう尋ねるとアンナさんが砂地に「秘湯」と書いた。だから、僕が「それはひゆと読むんだよう」と言って笑ったものですよう。

You're absolutely wrong!

アンナさんはそう言うのですよう。もちろん、ヒトウと読むほうが正しいのだけれど、僕は「ひゆ」だと20年以上思い込んでいたのだから、譲らなかった。“アンナ、信じてくれよう!僕は日本で生まれて日本で育ったんだから。。。”

「でも、ケイトーが絶対に間違っている。日本語の先生がそのように教えたのよう!」

その日本語の先生が間違って教えたんだよう!僕は、そう言い続けましたよう。結局、アンナさんも頭にきて、「だったらアパートに帰ってから辞書を見せるわよう」

。。。んで、デンマンさんは恥をかいたのでござ~♪~ますか?

そうなのですよう。あのときほど恥ずかしい思いをしたことはなかったですよう。自分の思い込みの激しさに自分で呆れてしまいましたよう。

分かりましたわ。それで。。。、それで。。。、あたくしが何を勘違いして思い込んでいる、とデンマンさんはおっしゃるのでござ~♪~ますか?

卑弥子さんの専門の平安文学をちょっと読んでみてくださいよう。



後朝(きぬぎぬ)の文





斎宮(いつきのみや)は親元から、
くれぐれも丁重に
おもてなしをしなさい、
と言われていたものだから、
在原業平(ありわらのなりひら)を
心を込めてもてなしました。

朝には狩の支度を手伝って
業平を送り出し、
夕方戻ってくると、
斎宮はひとつ屋根の下の
“離れ”に彼を迎え入れたのです。

業平は初めて彼女の姿を
目にした時から逢いたいと
思っていたので
二日目の夜、
斎宮に密かに言ったのです。
「お逢いしたい」と。。。
斎宮も逢いたくない
と言えば嘘になる。
でも、とにかく人目が多く
思うに任せない。

業平は正使なので、
“離れ”と言っても、
斎宮の寝所の近くに
床をとっていました。

神に仕える女の身の上を思えば
逢うことなど絶望的でした。
業平はあきらめかけていました。
でも、なかなか寝付かれない。

ふと外に目をやると、
真夜中の朧(おぼろ)な
月明かりのなか、
童女を先に立てて人が立っている。
皆が寝静まるのを待って
やってきた斎宮でした。
業平は信じられないと思いつつも、
丁重に自分の寝所に
女を導いたのです。




『詩とエッチ (2008年1月18日)』より



この斎宮(いつきのみや)は卑弥子さんの遠い祖先なのですよう。しかも、卑弥子さん自身が斎宮の生まれ変わりだと信じている。そうでしょう?

確かに、そのような事をあたくしは書いていましたわ。

だから、卑弥子さんは自分が男の元へ通って行くものとばかり思い込んでいた。つまり、男の布団の中に忍んで行くものだと。。。

つまり、あたくしがデンマンさんのお布団の中に忍んで行くと。。。?

そうですよう。僕が“ついたて”を立てた時、卑弥子さんには、そのような先入観があったから、心の内を見透かされたように愕然としたのですよう。。。そうでしょう?

だって、デンマンさんは、あたしがデンマンさんのお布団の中に忍んで行かないようにと“ついたて”を立てたのでござ~♪~ますでしょう?

だから、それが卑弥子さんの思い込みですよう。

。。。んで、デンマンさんは、どのようなつもりで“ついたて”を立てたのでござ~♪~ますか?

僕が寝ぼけて、卑弥子さんの布団の中にもぐりこんで行かないようにですよう。。。。うへへへへ。。。。


【卑弥子の独り言】



ですってぇ~。。。
あなたは信じる事ができますか?

いつものようにデンマンさんは、手の込んだ事をして、
あちらから、こちらから、
アンナさんのこと、それに平安時代のプレーボーイ・在原業平様のことまで持ち出してきて、
あたくしが誤解していた事を
事細かに説明してくれたのですわよう。

でもねぇ、アンナさんの「秘湯」と違って、
この場合、辞書を持ってきて、あたくしの思い込みの方が正しいと証明の仕様がないのですわよね。

あたくしは、やっぱり、デンマンさんが理屈であたくしをやり込めようとしているような気がするのですわよう。
あなたは、どう思いますか?

とにかく、あさっても面白くなりそうですわ。
だから、あなたも読みに戻ってきてくださいマシね。
じゃあねぇ。






ィ~ハァ~♪~!

メチャ面白い、

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こんにちは。ジューンです。

思い込みってありますよね。

わたしも日本語を勉強しながら、

思い込みで、ずいぶんと笑われた事がありますわ。

わたしの場合、「はし」と聞くと

すぐに「お箸」を思い浮かべるのですわよう。

それで、ある時、日本人のお友達が

「長いはし」ができたと言ったものですから、

どれぐらい長いの?と尋ねたのですわよ。

そうしたら、四国と本州を結ぶほど長いと言ったものだから、

「それって、ギリシャ神話に出てくるタイタンのお箸ね?」

わたしは真面目なつもりでしたが、

白けましたわ。うふふふふ。。。



ところで、卑弥子さんが面白い話をまとめました。

興味があったら読んでみてください。

■ 『あなたも笑って幸せになりませんか?』



では、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょうね。

じゃあね。







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