平安のスバル (PART 1)
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2020年のスバル
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デンマンさん。。。 いつからスバルの宣伝マンになったのですか?
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いや。。。 別に車を宣伝するために記事を書こうと思ったのではないのですよ。。。
あらっ。。。 今日は平安時代の牛車のお話ではないのですか?
違うのですよ。。。
紛らわしい写真やクリップを貼り付けないでくださいましなァ~。。。 で、平安のスバル というのは、どういうことでござ~ますか?
あのねぇ~、バンクーバー市立図書館で借りていた本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。。。
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荒海や
佐渡によこたふ
天河
冒頭に芭蕉の句を引用させてもらったのは、ほかでもない。
江戸の時代にも天の川は庶民に馴染みのものだったことに気づかされるからだ。(略)
私の住んでいる仙台市では毎年8月6日から8日の3日間、七夕祭りが盛大に執り行われるので、一層馴染み深い。
七夕伝説(織女と牽牛の物語)の期限は中国の漢王朝の時代にまで遡るが(紀元前200年ごろ)、日本には奈良時代に伝わったと言われている。(略)
ところがひとつ不思議なことがある。
それは、清少納言が『枕草子』で天の川に触れていないことだ。
星はすばる(昴)、彦星、夕筒。
よばい星、少しをかし。
という記述があるだけなのだ。
ここで、すばるは秋の夜空に見えるプレアデス星団、彦星はわし座の1等星アルタイル、夕筒は宵の明星で金星のこと。
そして、よばい星は流星。
ここに、天の川は出てこない。
『枕草子』は平安時代中期(西暦1000年ごろ)に著されたものだ。
今の時代と違い、空気は澄んでいて、天の川はくっきり眺めることができたはずである。
もしかすると、星とは違い、天体という認識がなかったので、出てこなかったのだろうか、または人気がなかったのだろうか。
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
4-5ページ 『天の川が消える日』
著者: 谷口義明
2018年6月25日 第1刷発行
発行所: 株式会社 日本評論社
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あらっ。。。 『枕草子』を書いた清少納言のおば様は天の川を無視したのですわねぇ~。。。
なぜ清少納言は天の川を無視したのか? 卑弥子さんは、どうしてだと思いますか?
簡単な理由ですわよう。。。 清少納言のおば様は、「天の川銀河」は「彦星」や「宵の明星」の星とは違い、「天河」は「夜空に浮かぶ川」だと思ったのでござ~ますわァ~。。。 だから、『枕草子』に書かなかったのですわ。。。
そうかなァ~?
デンマンさんは、あたくしの見解に ご不満なのでござ~ますかァ?
いや、別に不満というわけではありません。。。
。。。で、どういうわけで 平安のスバル を取り上げたのでござ~ますか?
すばるは秋の夜空に見えるプレアデス星団と書いてある。。。 要するに、清少納言のおばさんもプレアデス星団とは知らずに夜空の煌(きらめ)く星を眺めていたのですよ。。。
プレアデス星団
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プレアデス星団(プレアデスせいだん、Pleiades )は、おうし座の散開星団である。
メシエカタログでの名称はM45。
和名はすばる。
肉眼でも輝く5–7個の星の集まりを見ることができる。
双眼鏡で観測すると数十個の青白い星が集まっているのが見える。
比較的近距離にある散開星団であるため狭い範囲に小さな星が密集した特異な景観を呈しており、このため昔から多くの記録に登場し、各民族で星座神話が作られてきた。
1769年にメシエカタログの45番に加えられた。
メシエカタログは3回に分けて刊行されたが、M45は1回目のカタログに記載された最後の天体である。
約6千万-1億歳と若い年齢の青白い(高温の)星の集団である。
核融合の反応速度が速いため寿命は比較的短いと予想されている。
星団を構成する星の周囲に広がるガスが青白く輝いているのは、星々とは元々関係のない星間ガスが星団の光を反射しているためである。
出典: 「プレアデス星団」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
なるほどォ~。。。 つまり、清少納言のおば様は、この星団を眺めていたのですわねぇ~。。。
そういうことです。。。 なんと この星団は地球から 444.2光年も離れているのですよ。。。 卑弥子さんは 1光年がどれだけの距離なのか? 知ってますよねぇ~。。。
もちろんでござ~ますわァ。。。 これでも京都の女子大学で「日本文化と源氏物語」を講義しているのですわよう。。。 1光年というのは、光が1年間に走る距離ですわ。。。
さすがに平成の紫式部だと言われている橘卑弥子女史です。。。 ちゃんと科学的な常識もゲットしているのですねぇ~。。。 つまり、我々が現在目にしているプレアデス星団の映像は、444.2年前にプレアデス星団が発した光の映像なのですよ。。。
。。。ということは、その時日本史では、1575年ですわねぇ~。。。 あの有名な「長篠の戦い」の時ですわよう。。。
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戦国時代の天正3年5月21日(1575年6月29日)ですわ。。。 三河国長篠城(現愛知県新城市長篠)をめぐり、3万8千の織田信長・徳川家康連合軍と、1万5千の武田勝頼の軍勢が戦った合戦でした。。。 その時に、プレアデス星団を離れた光が、現在の私たちの肉眼で捕らえている映像なのですわねぇ~。。。
そういうことですよ。。。 平安時代の清少納言のおばさんもビックリですよう!
1575年には、清少納言のおば様は、とっくに亡くなっていましたわァ。。。 つまり、この事を言うために、わざわざ平安のスバル を持ち出してきたのでござ~ますかァ?
いや。。。、そればかりではありません。。。 彦星ですよ。。。 わし座の1等星アルタイルです。。。
アルタイル
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アルタイル(英: Altair)は、わし座α星、わし座で最も明るい恒星で全天21の1等星の1つ。
七夕の彦星(ひこぼし、牽牛星(けんぎゅうせい)とも)としてよく知られている。
こと座のベガ、はくちょう座のデネブとともに、夏の大三角を形成している。
天の川を挟んで向かい合う こと座のベガ(織姫星)とともに、彦星として七夕の伝説を形成する。
出典: 「アルタイル」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
このアルタイルは地球から、どれほど離れているのでござ~ますか?
16.73光年です。。。
あらっ。。。 プレアデス星団と比べると、ずっと地球から近いのですわね。。。
でも、現在、我々が肉眼で見る彦星は、17年前に、つまり、2002年に彦星を離れた光の映像なのですよ。。。
つまり、夜空を眺めることは、過去を眺めていることになるのですわねぇ~。。。
そういうことですよ。。。
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