Kinema DENBEY since January 1. 2007

☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

映画女優

2009年01月13日 16時33分05秒 | 邦画1981~1990年

 ◇映画女優(1987年 日本 130分)

 英題/Actress

 原作/新藤兼人『小説・田中絹代』

 監督/市川崑 製作/田中友幸 市川崑 脚本/新藤兼人 日高真也 市川崑

 撮影/五十畑幸勇 美術/村木忍 音楽/谷川賢作 ナレーター/三國一朗 映画史監修/田中純一郎

 出演/平田満、岸田今日子、井川比佐志、三條美紀、浜村純、沢口靖子

 

 ◇追悼市川崑その24

 映画の中で映画人が出てくるもんだから、それはそれで堪能できる。

 田中絹代:吉永小百合

 母ヤエ:森光子 姉玉代:横山道代 伯父源太郎:常田富士男

 城戸四郎:石坂浩二 清水宏:渡辺徹 五所平之助:中井貴一

 溝口健二:菅原文太 依田義賢:佐古雅誉 小津安二郎:小木茂光

 ていう感じだ。

 過去の映画フィルムが流れる際、スメタナの『モルダウ』の主旋律だけ奏でられるような気がしたんだけど、クレジットタイトルに入ってなかったから、勘違いかもしれない。

 吉永小百合の演技がちょっとばかり過剰な気もするんだけど、市川崑の演出なんだろか?

 まあ、そんなこまかいことはともかく、モデルになってる田中絹代の円熟味が増していくのは、この時代より後のような気もするのは、ぼくがそういう時代の人間だからなんだろね。

 凄いのは、50年以上の時を経て、上原謙と高田浩吉が本人役で出演してることだ。崑さん、さすがだな。

「心中をするつもりの先生と心中しよう」とする田中絹代が、クランクアップした後の川で迎えるラストシーンは、いや~じつによかった。

コメント