△伊豆の踊子(1963年 日本 87分)
監督/西河克己 音楽/池田正義
出演/吉永小百合 高橋英樹 浜田光夫 南田洋子 十朱幸代 宇野重吉 浪花千栄子 大坂志郎
△最初と最後は現代の東京
市川崑の「映画女優」で吉永さんが出演するのは、五所平之助の監督した1933年版なんだけど、吉永小百合として出演したこちらの作品はそれからぴったり30年後に作られた。なるほど、田中絹代と吉永小百合は30年の隔たりがあるのか~とあらためておもった。
ただ、五所平之助&田中絹代版は、無声映画ながら妓女の脱走から金鉱と旅館の後継者争いまで実に多彩で、学生の恋の諦め方も納得できるんだけど、こちらの西河克己&吉永小百合版は、高橋英樹演じる東大生がなんだか卑怯なんだよね。
まあそれを講義で懺悔する宇野重吉っていう構図なんだけど、物語ってのはそうじゃないだろっていいたくなっちゃうんだけど、まあ、余計なお世話か。だろうなあ。だから、現在の学生、浜田光男と吉永小百合はけらけら楽しそうに走っていっちゃうんだもんな~。