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地獄の黙示録 特別完全版

2007年09月26日 16時53分36秒 | 洋画1971~1980年

 ☆地獄の黙示録 特別完全版(1979年 アメリカ 劇場公開版153分 特別完全版202分)

 原題/Apocalypse Now

 原作/ジョゼフ・コンラッド『Heart of Darkness』

 参考/トーマス・S・エリオット『The Waste Land』『The Hollow Men』

    ジェームズ・フレイザー『The Golden Bough』

 製作・監督/フランシス・フォード・コッポラ

 脚本/ジョン・ミリアス フランシス・フォード・コッポラ

 撮影/ヴィットリオ・ストラーロ

 美術/ディーン・タブラリス アンジェロ・P・グレアム

 衣裳/デニス・M・フィル ジョージ・リトル ラスター・ベイレス ノーマン・バーザ

 特撮/リチャード・O・ヘルマー タイトル・デザイン/ウェイン・フィッツジェラルド

 音楽/カーマイン・コッポラ フランシス・フォード・コッポラ

 主題歌/ザ・ドアーズ 『The End』

 挿入曲/リヒャルト・ワーグナー『ワルキューレの騎行』

 出演/マーティン・シーン マーロン・ブランド ロバート・デュヴァル ハリソン・フォード

 

 ☆I love the smell of napalm in the morning

 この映画が公開されたのは、大学生のときだった。

 70ミリと35ミリの両方を観なくちゃいけないとおもい、有楽座で体験した。キャッチコピーどおり、劇場は戦場になってた。でも、よくわかんなかった。マーロン・ブランドが「horror、horror」といつまでも呟いてるように聞こえた。空耳かどうかは、いまだにわかんない。

 70ミリと35ミリのいちばん大きな違いは、70ミリ版は未完成というのか、メインタイトルとクレジットタイトルがなく、しかも、ラストの大宮殿の爆破の場面がないことだ。なんでそうなったのかってことについては、コッポラも言い訳がましく書いてるけど、ほんとのところは、コッポラの胸の中にしかなく、誰にもわからない。

 ただ、マーロン・ブランド演じるカーツ大佐の書き残した「Drop the Bomb. exterminate Them ALL」から想像することはできる。

 でも、ここでなんらかの意見を述べたところで仕方がない。だって、この映画について、その意味を探るのは、観た者が個人ごとにするべきもので、他人の意見はまあ置いといた方がいい。

 さて、かつての劇場公開版より、特別版の方が遙かに難解さは氷解している。

 とはいえ、まだまだ不十分だ。プレイメイトは3人いて、シンシア・ウッド、リンダ・ビーティ、コリーン・キャンプなんだけど、その内、エピソードが公開されたのは2人で、不時着する場面もなければ、基地についても語られていないし、デニス・ホッパーの最後も説明不足で、オーロールの場面も少ない事から考えれば、全編4時間程度が適当な尺なんじゃないかっておもうんだけど、コッポラが「最終版」を作ってくれることを切に祈るのみだ。

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