古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十九章 山火事に付き願口上控 その二十

2013年10月27日 07時21分29秒 | 古文書の初歩

「霞ヶ谷山火事ニ付願口上控」第七頁、上の四、五、六行目

 

解読 不申段返答ニおよび 候処其侭次左衛門被罷帰

    申候。然処又候当月

 

読み 申さざる段返答に及び 候処、其の侭次左衛門罷り帰られ

    申し候。然る処、またぞろ当月

 

解説 「不申」・・・申さざる。下の言葉へ続く時は「申さず」ではなく「申さざる」と読みます。 「段」・・・事の次第。事情。 「返答」・・・難しい。「答」という字はこの様に縦長になります。 五行目最初は「候処」。次は「其の侭」。「儘」は旧字体。 次は人名で「次左衛門」、二回目です。「次」の崩しに注意。 「被罷帰」・・・罷り帰られ。ここも難解です。形で覚えるのみ。「帰」の崩しにも注意。 六行目最初は「申候」・・・申し候。 「然処」・・・『しかるところ』、意味は『ところが』。 「又候」・・・『またぞろ』と読みます。またもや。何度も続いてうんざりした時の言葉。当て字です。 


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