古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十七章 潮岬会合 その九

2013年03月15日 08時43分24秒 | 古文書の初歩

 

潮岬会合「乍恐言上」第三ページ、一~二行目。画像は、三月十六日付け、本文下部へ掲出出来ました。

解読 是ニ而ハゑど取不申候処、い徒連の浦中を茂

    瀬嶋同前ニ留メ可申たくみ、古座浦衆申出し

読み ここにてはゑど取り申さず候処、いづれの浦中をも

  瀬嶋同前に留め申すべくたくみ、古座浦衆申し出し

 (原文はこの解読文の下に表示しました。)

 解説  「是」・・・この場合、『これ』ではなく『ここ』と読みます。此所では。つまり「瀬嶋」の事。 「ゑど」・・・餌の鰯の事。「ゑど」は餌所『えさどころ』の略で、且つ「餌所に集まっている鰯の略でもあります。 「ここ」とは、瀬嶋を指す。瀬嶋では餌鰯を捕らない様にしていたが。 「い徒連」・・・「いつれ」。「徒」は「つ」、「連」は「れ」の変体仮名。「いづれの浦中をも」・・・どこの浦の中でも。瀬嶋のみでなく、何処でも。 「同前に留め申すべく」・・・同様に禁止にしようと。 「たくみ」・・・企み。『たくらみ』。計画する。企てる。『くわだてる』。 どこでも捕らせない様にしようと、古座浦の連中が言い出し。


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