古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その四十

2013年07月24日 07時28分25秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録「乍恐口上」第九ページ、上の七~八行目

解読 多ク此邊江参稼候刻、鰹ゑと場之義ニ付、口

    論出来仕、出入ニ罷成候。其節下田原より見老津

読み 多く此の辺へ参り稼ぎ候刻、鰹ゑと場の義に付き口論

    出来仕り、出入りに罷り成り候。其の節下田原より見老津

解説 最初の字は難解ですが、「多ク」です。「多」は変体仮名の「た」としても使います。 次の字は「此邊江」・・・此の辺へ。「此」は形で覚える。「邊」は「辺」の旧字体。 「参稼候刻」・・・参り稼ぎ候時。田辺あたりの漁船が来て、鰹漁をして稼いだ時。「刻」は「とき」と読み「時」「時間」と同じ。 「鰹ゑと場之義ニ付」・・・鰹を釣る為の餌場の件について。 「口論出来仕」・・・口論出来『こうろんしゅったい』仕り。言い争いになり。「出来」は『しゅつらい』が転じて『しゅったい』とよむ様になりました。 「出入ニ罷成候」・・・喧嘩になりました。「出入」は『でいり』と読み、「もめごと」「喧嘩」。 「其節」・・・其の節。そのとき。 「下田原より見老津」前回習いました、潮岬会合の参加十八ヶ浦の事を言っています。


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