古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その五十七麥安

2012年10月16日 07時09分04秒 | 古文書の初歩

 

乍恐奉願口上第十三ページ、上の画像の七行目八行目

 

解読 麥安弐拾石、石ニ付四両壱歩かへニ売呉候様被申候而

    則下ノ長町尾崎屋幸吉上乗ニ而積下り候節、私共ハ

読み 麥安二十石、石に付き四両一歩替えに売り呉れ候様、申され候て

則、下ノ長町尾崎屋幸吉上乗りにて積み下り候節、私どもは

 

解説 「石・石」と続きますが、カラス麦が二十石で、一石あたり四両一歩でと言う契約。 「かへ」・・・(替え)この場合は、売買の価格、値段。 またまた下の方の文字が小さくごちゃごちゃとなっていますが、「呉」の次ぎに「候」が有り、続いて「様被申候而」・・・様申され候て。 八行目の最初の字は「則」・・・すなわち、すぐに。 「下ノ長町」・・・田辺市内の町と推定。 「上乗り」は本ページ三行目に出ました。立ち会い人・監視役として荷物と同じ舟に乗り、取引を最後まで見とどける人物。 「積み下り」・・・下の方、つまり東の方面へ積んで行く。 「下り」の次の「レ」の様な字は「候」。 続いて「節」・・・その時。