box観戦記録

100%自分用のリストです

アルヘニス・メンデス対アラシュ・ウスマニ(2013/08/23)

2013-08-26 20:29:59 | ボクシング

IBFスーパーフェザー級タイトルマッチ

鉄人マイク・タイソンのプロモーターとしてのデビュー興業が米国ニューヨーク州で開催。この記念すべきイベントのメインを飾ったのはブルックリンを拠点に活動するドミニカ人のIBF王者アルヘニス・メンデス選手(Argenis Mendez)。アイアン・マイク・プロモーション所属のメンデス選手がアフガニスタン生まれのカナダ人アラシュ・ウスマニ選手(Arash Usmanee)の挑戦を受けましたが、結果は12回マジョリティドローに終わっています。

初回スタートから積極的なアタックを敢行したウスマニ選手。メンデス選手をロープに押し込んで力強い右ストレートや左フックでのラッシュを仕掛けます。
しかし最初こそはやや気圧されたような様子も見せていた王者でしたが、ロープを背にしながらの正確な反撃で応戦。
ボディ顔面に打ち分ける左ジャブでウスマニ選手の前進を阻み、相手の入りに左フックや右アッパーを合わせるメンデス選手。カウンターで決めていた右ストレートリードも非常に効果的で、徐々に両者の攻防スキルの差が明白になっていった流れでした。

5回には強烈なボディアタックでウスマニ選手の失速を呼んだメンデス選手。6回にはアッパーと左フック、右ストレートの鮮やかなコンビネーションを決めるなど、ドミニカ人王者のスキルがペースを圧倒しつつある中盤戦でした。
しかしそれでもしぶとく前に出続けるウスマニ選手。メイウェザーばりの巧みなディフェンスを見せるメンデス選手なのですが、ウスマニ選手の左右を外し損ねる場面も度々あり、また終始プレスに晒され続けていたためもあってか、試合終盤にはやや疲労の色を見せはじめてしまい挑戦者の追い上げにあってしまいます。そんな中でも鋭い左フックのカウンターなどで出続けるウスマニ選手のプレスを一旦止める、なんてシーンを再三演出していて、追い上げられたものの確実な差をつけて王者が防衛を果たした、と私には見えた一戦でしたが公式のスコアは意外なものでした。

CompuBox: Mendez More Efficient Against Usmanee


公式のスコアは1人が115-113でウスマニ選手を支持。残る2人が114-114とみたドローでの王者防衛というものでした。シロート採点116-112メンデス。

メンデス選手は21勝(11KO)2敗1分。ウスマニ選手は20勝(10KO)1敗1分。

Argenis Mendez, Arash Usmanee Fight To Disputed Draw(Tim Starks/The Queensberry Rules)~115-113メンデス
Friday Night Fights recap: Mike Tyson and Teddy Atlas, Iron Mike's sobriety, and a pair of good fights(Scott Christ/Bad Left Hook)~115-113メンデス


●ヘスス・クエラー対クラウディオ・マレロ
WBA暫定フェザー級タイトルマッチ

この日のアンダーカードとして行われた暫定タイトルマッチはアルゼンチンからの暫定王者ヘスス・クエラー選手(Jesus Marcelo Andres Cuellar)がドミニカからの24歳の挑戦者クラウディオ・マレロ選手(Claudio Marrero)を12回3-0の判定で退けて暫定王座の初防衛に成功しています。

サウスポー同士の一戦。挑戦者のマレロ選手が懐深い構えから右のリードジャブ、フットワークを駆使するボクシングに対し、クエラー選手は鋭く踏み込んでからの左右フックでラフに迫るスタイル。立ち上がりはマレロ選手のシャープな左右アッパーや右フック、そしてジャブがまずまず機能していましたが、徐々に王者の荒々しい攻めがペースを引き寄せていきます。
クエラー選手の思い切り良く振ってくる攻撃につられるようにムキになった攻撃、ってのも見られて相手のペースに巻き込まれているようにも見えたマレロ選手で、接近戦での打ち合いで王者のパンチを結構まともに食う場面が増えていった中盤までの流れ。
6回には右アッパーを放ったところに強い右フックを決められてトラブルに陥り、その後のクエラー選手の攻めにノックダウンも喫してしまったマレロ選手。9回はマレロ選手から強い右フック攻撃などで果敢にファイトを挑んでいったものの、王者の逆襲に会って最後はダメージと疲労とでフラフラ状態に追い詰められてしまう場面もあったドミニカ人挑戦者がユナニマスの判定を落としています。

公式のスコアは115-112、114-113、116-111の3-0クエラー。シロート採点は117-110クエラー。
洗練されたわかりやすい技巧、みたいなものは感じさせないクエラー選手なのですが、相手の攻撃をうまいこと外す、殺す。そして自らのパンチを強く当てる上手さが特に接近戦で光っていました。相手のマレロ選手があまりにも無防備でムキになって応戦していたからそう見えた、のかもしれませんけれど。
ブレイクがかかるかかからないかの微妙なタイミングまでしつこくパンチを放っていたあたりの、ともすれば汚いとも取られかねない姿勢も挑戦者との大きな違いに見え、両者の実戦経験の差、プロとしてのタフさの違いが出た試合にも見えました。

クエラー選手は23勝(18KO)1敗。マレロ選手は14勝(11KO)1敗。





最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2013-08-26 20:43:08
アフガニスタンて珍しい(笑)
返信する
Unknown (管理人)
2013-09-01 19:21:31
>恋さん
Hamid Rahimiという選手が昨年アフガニスタンのカブールで試合を行ったのですが、これがアフガニスタンで初めて行なわれたプロの試合だったようです。
返信する
Unknown (Unknown)
2013-09-08 23:14:29
自分もメンデスの判定勝ちと思って気を抜いて画面を見ていたらドロー防衛となり驚きました、しかもウスマニにつけているジャッジがいるとは、、、。
ウスマニは前の試合負けているのにまた世界挑戦しているしなんでこんなプロテクトされてるんですかね?
人気選手なのかな。
返信する
Unknown (管理人)
2013-09-15 08:46:33
>Unknownさん
ウスマニの前戦での敗戦ってのは論議を呼ぶものであったみたいです。見ていないのでなんとも言えないのですが。
特にプロテクトされている、ってな事はないんじゃないでしょうかね。
返信する

コメントを投稿