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ウェルター級12回戦
日本の亀海喜寛選手(Yoshihiro Kamegaiが元4階級制覇(2暫定)王者のロバート・ゲレロ選手(Robert Guerrero)に挑んだ一戦。ゲレロ選手にとっては約13ヶ月ぶりの復帰戦でもあった一戦は米国カリフォルニア州で行われ、熱戦の末にゲレロ選手が12回3-0判定を制して戦線復帰を果たした一戦でした。
テンプルまで覆い隠すガードを高く掲げながら距離を詰め、左フックのボディブロー、右ストレートを見舞っていく亀海選手の動きがなかなか効果を発揮しているように見えた試合立ち上がり。
距離を潰さた密着状態を強いられながらも正確に強く当てるゲレロ選手の左アッパー、右フックが綺麗に強く亀海選手の顔面を弾きペースをコントロールしていきますが、亀海選手のボディや顔面への左右フックのヒットも少なくなく、両者にとってタフな我慢比べのようなパンチ交換が続いた試合前半戦でした。
そんな中6回に亀海選手のボディブロー、顔面への右アッパー、右フック攻撃を連続で浴びせられて動きが止まる場面を見せたゲレロ選手。この攻防で左まぶたをカットし、さらに大きく腫れ上がってしまったゲレロ選手。続く7回にもロープを背に亀海選手の攻勢に晒されたゲレロ選手にとっては大ピンチにも見えた場面でした。しかしここで亀海選手に疲れが出てしまいプレス、手数が落ちてしまったのが結果論で言えば痛かったです。
亀海選手のプレスが落ちたことで相対的に息を吹き返したように見えたゲレロ選手。正確なショットを決めて亀海選手の消耗をさらに呼びながら自らは上手く休みながら終盤のラウンドをコントロールし、中差の3-0判定を掴んだ勝利でした。
公式のスコアは117-111が2人、116-112が1人の3-0ゲレロ。シロート採点117-111ゲレロ。
スコア上は差が開いた試合でしたが、試合内容的には非常にクロスしたもので、ゲレロ選手にとってもかなり苦しい戦いでした。
そんな中で見せた多彩で正確な左の攻撃。フットワークを使ったり、密着戦での押し合いを挑んだりと、目先を変えながらペースをうまくコントロールし、さらにはクリンチワークやロープを背に相手に打たせながらうまく体力を温存したりというベテランらしい硬軟織り交ぜた試合運びはやはり流石と思わせたゲレロ選手の戦いぶりでもありました。
ゲレロ選手は32勝(19KO)2敗1分。亀海選手は24勝(21KO)2敗1分。
Guerrero vs Kamegai results: Robert Guerrero wins Fight of the Year candidate in return(Scott Christ/Bad Left Hook)~117-111ゲレロ
Guerrero vs. Kamegai: Live Round-by-Round Results and Highlights for Entire Card(Kevin McRae/Bleacher Report)~116-112ゲレロ
複数階級制覇
フロイド・メイウェザーJr対ロバート・ゲレロ(2013/05/04)
ロバート・ゲレロ対アンドレ・ベルト(2012/11/24)
ロバート・ゲレロ対マイケル・カッツシディス(2011/04/09)
ロバート・ゲレロ対ホエル・カサマヨール(2010/07/31)
マルコム・クラッセン対ロバート・ゲレロ(2009/08/22)
ロバート・ゲレロ対エフレン・ヒノホサ(2009/06/12)
ロバート・ゲレロ対ダウド・ヨーダン(2009/03/07)
ロバート・ゲレロ対エデル・ルイス(2009/01/24)
ロバート・ゲレロ対ジェイソン・リッツァウ(2008/02/29)
ロバート・ゲレロ対マーティン・オノリオ(2007/11/03)
亀海選手、負けたけど素晴らしいファイトでしたね。
日本には、帝拳所属選手以外にも素晴らしい選手が沢山いると思っているので、そんな選手たちにも海外挑戦のチャンスがこないかなーと思っています。
ゲレロ選手がラウンド開始の時だけ離れてすぐに接近戦にという形が多かったと思いますが、亀海選手のプレッシャーが強かったということなのかゲレロのコメント通り接近戦を選んだということなのか、どっちなのかなと思いました。
良い試合でしたが、亀海選手ならもしかしてというのが叶わず惜しいところです。