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WBAヘビー級王座決定戦
アテネ五輪金メダリストのロシア人アレキサンダー・ポベトキン選手(Alexander Povetkin)と元世界王者のルスラン・チャガエフ選手(Ruslan Chagaev)との間で争われたWBA王座決定戦はドイツで行われ、ポベトキン選手が12回3-0判定で勝利して新王者の座に就いた一戦でした。(体格比較)
ワンツーを基軸に据えた攻撃で攻めるポベトキン選手。サウスポーのチャガエフ選手に対する右ストレートや右フックのリードブローや接近戦での左フック・アッパーのショートパンチなど、多彩な攻撃をコンビネーションで繰り出すポベトキン選手が試合立ち上がりのペースを僅かに抑えたスタートでした。
チャガエフ選手もポベトキン選手の手数に押され気味ながらも左ストレートを相手の攻撃の打ち終わりやコンビネーションの間に効果的に決めて対抗。
5回にポベトキン選手が攻め込んできた場面で当てた左フックでチャンスを掴み、続く6回は開始から左ストレート、フックを次々に決めるビッグラウンドを作ったチャガエフ選手の技術の高さを感じさせる攻防は相変わらず流石、と言えるものでした。
しかしチャガエフ選手の巧みな攻撃に悩まされながらも先手の攻めを最後まで貫いたポベトキン選手。ショートレンジでよく当てていた小さなアッパーや左フックなど、強振しない小さな攻撃をコンビネーションで繰り出す攻めで8回以降のペースを再び自らのもとへ引き寄せ、中差の12回判定を制する勝利でした。
公式のスコアは117-113が2人、116-112が1人の3-0ポベトキン。シロート採点116-112ポベトキン。
ポベトキン選手は昔よりもボクシングが効率的になった、攻撃のバリエーションが増えたと感じさせる一方、以前の良さが消えてしまっている感も。
ともすれば体力を無駄に使っていた昔の精力的な波状攻撃、力強い左フック、なんかがすっかり消え失せてしまい随分こじんまりとしてしまった気がします・・・?
一方敗れたチャガエフ選手ですが、前捌きの上手さは相変わらずの冴え。チェンバース選手とのヘビー級技巧派対決なんかが非常に見てみたいですねぇ。(需要はなさそうですが)
ポベトキン選手は22勝(15KO)。チャガエフ選手は27勝(17KO)2敗。
A Brighter Future? Povetkin, Helenius Shine for Tomorrow(Cliff Rold/BoxingScene)
Chagaev Admits Defeat, Lays His Praise on Povetkin(Ruslan Chikov/BoxingScene)
More on Povetkin-Chagaev(Photos: Photo Wende & Winfried Mausolf//fightnews)
Alexander Povetkin vs David Haye? Could the Hayemaker Return for One Last Shot?(Martin Salt/Bleacher Report)
Evander Holyfield: Povetkin is a Possibility To Fight Next(Mel "Sabaka" Ohlhoft/BoxingScene)
Inspired Povetkin overcomes Chagaev(Dan Rafael/ESPN)
Povetkin vs Holyfield Heads To December 17 in Zurich?(Pawel Pronishev/BoxingScene)
Meyer: Klitschko Terms Will Likely Crack Povetkin Bout(Ruslan Chikov/BoxingScene)
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いっそのこと、クリチコ兄弟はスーパーヘビー級王者という扱いにして、小ぶりなヘビー級同士で、ヘビー級を王者を争うのも一興だと思います。
ポベトキン、チャガエフ、トニー、アダメク、チェンバース…
あ、ヘイもこっちかな。
スーパーヘビー級の方は、ヘレニウスとワルーエフさんあたりに派手に散ってもらうとして。。。
名目上世界ヘビー級王座を獲得したけれど、その王座に価値は皆無だと思ってます。
スーパーヘビー級の新設、という話はたまに聞く話ですが私は絶対反対ですしナンセンス、という立場です。
ただクリチコ兄弟の突き抜けっぷりがはんぱないので、そういった話が出てしまうのも無理はないとも感じてます。
興行的に、クリチコ兄弟相手だと面白い試合が組めなさそうなので、救世主が現れるまで、小粒な人でトーナメントをして、優勝者がクリチコ兄弟に挑戦する、
なんて妄想をしてしまいました。