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アレキサンダー・ポベトキン対エディ・チェンバース(2008/01/26)

2008-01-28 20:38:28 | ボクシング
IBFヘビー級挑戦者決定戦

アテネ五輪スーパーヘビー級金メダリストのロシア人、アレキサンダー・ポベトキン選手(Alexander Povetkin)と無敗の米国人ホープ、エディ・チェンバース選手(Eddie Chambers)との注目の一戦はドイツのベルリンで行われ、ポベトキン選手が12回3-0の判定で勝利しIBFの指名挑戦権を獲得しています。(119-109,117-111,116-112)

中~大差での判定勝利を掴んだポベトキン選手ではありますが、非常に苦しい展開を強いられた12ラウンズでした。
いつものように積極的に仕掛けるポベトキン選手。ワンツーで接近し、ショートのコンビネーションで相手を押し込んでいく戦い。
対するチェンバース選手は、ガッチリと固めたガードと柔らかい上体の動きでポベトキン選手の攻撃を殺しながらシャープで的確なブローで対抗。(このチェンバース選手の戦い方もいつも通り)
試合序盤はこのチェンバース選手のシャープなパンチが非常に有効に見えました。
2回にはチェンバース選手の右ストレートが痛烈にヒット。この一撃で左目の下が腫れ始めたポベトキン選手。3回に入ってもチェンバース選手のジャブ、右ストレートが何度も入り、ポベトキン選手が踏み込んでいくのを躊躇するような様子を見せるなど、ポベトキン選手ヘタすると倒されるぞ、とか思ってしまうほどの素晴らしいチェンバース選手のパフォーマンスでした。
思い直したように4回からは再び積極的な攻撃を繰り出していったポベトキン選手でしたが、その攻撃はほとんど全てチェンバース選手のブロッキングと上体を使ったディフェンスによって殺されていたように見えました。
打っても打っても手応えが無く、逆に反撃のクリーンヒットを浴びる。ポベトキン選手にとっては精神的にも肉体的にも苦しい展開でした。

ただチェンバース選手の手数が少なすぎました。
またポベトキン選手の攻撃はチェンバース選手のディフェンスによって無力化されていたとは言え、空振りでは無くチェンバース選手の身体にはヒットしていて、その数はチェンバース選手のクリーンヒット数を圧倒。
ポベトキン選手の攻勢とチェンバース選手のクリーンヒット、どちらを取るかという判断以前に手数の差がありすぎたのかもしれません。
終始攻勢を仕掛け続けたポベトキン選手が疲れを見せ、プレスを掛けられなくなりチェンバース選手の的確なパンチにポイントを9回10回と失ったものの、11回から最後の力を振り絞るようにパンチを振るっていった闘志でもポベトキン選手が上回っていました。

チェンバース選手にとっては彼自身のボクシングスタイルを貫き通し思い通りの試合運びだったのかもしれません。チェンバース選手にダメージはほとんど感じられず的確なパンチを決めていたのもチェンバース選手。試合終了時により消耗していたのは明らかにポベトキン選手でしたが、この採点結果は妥当と言っていいでしょう。
ちなみに私のシロート採点は115-113でチェンバース選手の勝ち、でしたが納得の結果であります。

2月23日にニューヨーク、マジソンスクウェアガーデンで予定されているウラジミール・クリチコ選手とスルタン・イブラギモフ選手によるIBF・WBO統一戦の勝者への挑戦権を獲得したポベトキン選手は15勝(11KO)。
初黒星を喫したチェンバース選手は30勝(16KO)1敗。

Povetkin overpowers Chambers!
Povetkin Beats Chambers, IBF Title Shot Next
Bad: Alexander Povetkin Vs. Eddie Chambers
ALEX POVETKIN NEUTERS EDDIE CHAMBERS
Povetkin-Chambers: The Post-Fight Report Card
Povetkin speaks!


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2 コメント

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Unknown (ss)
2008-01-29 18:41:38
ポベトキンはイマイチ魅力を感じない今のヘビー級の救世主となれる逸材になってくれるのでしょうか?
今ヘビー級では抜けているクリチコ弟も個人的にあまりすきではないので大化けしてほしいです。
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Unknown (管理人)
2008-01-29 21:08:42
救世主ですか、、うーーーーん。。
ってな個人的感想ですw

パワーの無いチェンバース選手のジャブや右ストレートを直撃されて苦しめられていた今回の試合を見てしまうと、クリチコ選手のパワフルなストレートパンチの餌食になってしまう絵が容易に想像できてしまう、ってのが正直なところです。
ただ、今回の試合で見せた勝利への執念と最後まで手を出し続けた凄まじいスタミナでクリチコ選手を苦しめる展開も予想できなくはありあません。でも厳しいだろうなぁ。。

選手自体の魅力という点で言うと、まあこれは完全に好みの問題なのですが、チェンバース選手の方がわたくし的には好きです。
今のヘビー級において彼以上のボクシングセンスを持つ選手は居ないと思います。
以前の記事にも書きましたが、ヘビー級でのジェームス・トニー選手を思い起こさせるチェンバース選手のボクシングは初めは、若いくせに年寄り臭ぇな、とか思っていたのですが、今ではすっかりお気に入りですw
でも、トップを狙うには圧倒的にパワー不足。

こんな感じで、低迷するヘビー級を変える力を持った選手は未だ見当たらず、
またそんな状況の現在のヘビー級において、はっきりと頭一つ抜けているのがクリチコ選手だと感じています。
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