WBAクルーザー級タイトルマッチ
ロシアのWBA王者デニス・レベデフ選手(Denis Lebedev)が休養王者のパナマ人ギジェルモ・ジョーンズ選手(Guillermo Jones)を相手に保持する王座の防衛戦に臨んだ一戦はレベデフ選手の地元モスクワで行われましたが、11回TKOでジョーンズ選手が勝利する番狂わせとなっています。
一回り身体が大きく見えるジョーンズ選手が放つ左ジャブ、右ストレートリードに対し、サウスポースタイルからの右ジャブを突いて対抗しようと試みるレベデフ選手ですが、ジャブの刺し合いでは分が悪いように見えた初回。この初回に右目付近をカットもしてしまいます。
しかし2回以降はより手数を増やし先手先手の攻めで試合のペースを奪っていきます。上下への左フック・ストレートやボディ攻撃をジョーンズ選手の攻めが出てくる前に打ち込んでいくレベデフ選手。
しかしジョーンズ選手が返す右ストレートリードやボディ顔面への右アッパーが結構効果的に入る状況は常に続いていて、必死に先手の攻めを繰り出してなんとかポイントはおさえてはいるものの、そのレベデフ選手の戦いはいっぱいいっぱいのものに見えます。
加えてどんどん悪化していく右目の腫れが酷く、中盤戦に入るあたりにはグロテスクなほどに腫れ上がってしまいます。
それでも決死のアタックで強い左ストレートや左フックを決める場面を度々作りながらなんとかペースをキープし続けていたレベデフ選手でしたが10回にジョーンズ選手の右アッパーや左ストレートを断続的に決められてレベデフ選手は一気に苦しくなってしまいます。11回に入ってレベデフ選手が強い左フックを決める場面なんかもあったもののその体力は既に限界に達していたらしく、ジョーンズ選手の強い右ストレートを浴びて半ば自ら膝をつく形でノックダウンを喫してしまいます。
ギリギリの所で踏ん張っていたレベデフ選手でしたが、体力の消耗と蓄積したダメージ、さらに大怪我といっていい顔面の腫れもあって最後は戦う気力が完全に潰えてしまった様子でカウントアウト(?)されています。(レベデフ選手の腫れ。相当酷いっす)
この日が約1年半ぶりの試合、さらに約6年弱の間にこの日を含めて4試合しか戦っていない41歳のジョーンズ選手がこういった形で強打で鳴らすレベデフ選手に勝つってのは誰もが予想しなかったのではないでしょうか。
柔らかな身体から繰り出される伸びのあるブローはスピード感には欠けるものの相変わらず見事でした。サウスポーの相手の攻撃をサイドに出て外しながらアッパーを決めていたあたりに見えたのベースとなる技術の高さも光っていました。
相手の攻撃の威力を削ぐような柔らかな肉体、ってのも健在。この大ベテランが今後さらに何かやってのけたとしても驚きではないと感じさせた見事な勝利でした。(あっさり負けたとしても、それもまた驚きではないですが)
ジョーンズ選手は39勝(31KO)3敗2分。レベデフ選手は25勝(19KO)2敗。
Guillermo Jones Shocks Denis Lebedev in War of Wills(Alexey Sukachev/BoxingScene)
Lebedev vs Jones results: Guillermo Jones pulls upset in Moscow brawl (Scott Christ/Bad Left Hook)
Photos: Lebedev vs. Jones - The Brutal War in Moscow(BoxingScene)
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生態の王者の一人と言えるのではなかろうか?
世界タイトルを獲得して、初防衛戦が丸2年後!
その次の防衛戦が丸1年後!
その次の防衛戦も丸1年後!
その次の防衛戦が丸1年半後!
193cmという、クルーザー級でも大きめの身長なのに、プロデビュー時には
とっくに成人していながらウェルター級!
意味不明かつリアリティーが無さ過ぎて、ボクシング漫画のライバルキャラ
なんかにはなりそうがないタイプだ。
その反面どんなに打たれても切れない、腫れないジョーンズの顔面装甲の厚さに脱帽しました。パンチもよく相手を見てしっかり狙って打ってましたね。
しかしジョーンズの次の試合がいつになるのかを考えると素直に喜べません・・・
また2年後くらいに休養王者としてその時の正規王者と戦うのでしょうか?・・・・
不活発なキャリアゆえ経年劣化がないことが41歳の現在活躍できる理由なのかもしれません?
常識外れなのは確かですね。
>チャキエフさん
ジョーンズも右頬あたりがちょっと腫れてきた?ようにも見えた最後だったのですが、角度によってはそんなことはなくも見え
ようするに腫れていたとしてもほとんど腫れていない顔面でしたからね。
腫れにくい切れにくいことに加えて、レベデフの良いのを結構食っていたように見えながらも全然効かないところも驚きでした。
柔らかさゆえなんでしょうかね。
このジョーンズをはじめ、アフォラビとか古いところだとオニール・ベルみたいな軟らかな肉体の選手はしぶといですよね。
ジョーンズは細かなテクニックもかなりのレベルにあるように見えましたし、忘れた頃にまた何かやらかしてくれるかもしれません?