WBC暫定スーパーライト級タイトルマッチ
強打のWBC暫定王者ルーカス・マティセー選手(Lucas Martin Matthysse)とIBFスーパーライト級王者のラモン・ピーターソン選手(Lamont Peterson) とが激突するスーパーライト級注目の一戦は米国ニュージャージー州で行われ、マティセー選手が強打を爆発させた3回TKOで圧勝してスーパーライト級の重要な一戦に勝利しています。(体格比較)
マティセー選手が相変わらずの凄まじいまでのパンチングパワーを見せつけた強烈なパフォーマンスでした。
スタートは距離を保ちながらも踏み込んで左ジャブ左フックで自らのボクシングをとの意思が見えたピーターソン選手でしたが、ピーターソン選手が放った左フックをかわしざまにマティセー選手が踏み込んで強い左フックを見舞った場面、さらにピーターソン選手の左ジャブを外してから右フックボディ、左フック顔面を打ち込んでいった場面、この2つの場面があった初回でマティセー選手の鋭い踏み込みとパンチ力が身に染みたようにも見えたピーターソン選手。2回からはよりフットワークに比重を置いた戦いにシフトしたように映ります。
しかしこの2回にマティセー選手の左フックを避けそこねてピーターソン選手がノックダウンを喫してしまいます。ロープを背にした状況からマティセー選手の攻撃をバック&サイドステップとでうまく逃れた、かのように見えた場面だったのですが、きっちりとジャストミートしていたようには見えなかったアルゼンチン人のパンチを食い足をもつれさせて倒れてしまったピーターソン選手のダメージは浅いものではありませんでした。
なんとかこのラウンドは凌いだ米国人でしたが、続く3回に今度はモロに決まった左フックで痛烈なダウンを奪われ万事休します。遅いストップで有名なスモーガーさんが続行を認めましたがピーターソン選手が戦える状態にないのは明らか。すぐさまダウンを追加されてマティセー選手の強打ショーは終わっています。
CompuBox Stats: Lucas Matthysse Lands a Power Fest
141ポンドのキャッチウェイトでの試合だったこの試合ですが、マティセー選手が140で仕上げてきたことで、マティセー選手が勝った場合のみマティセー選手の保持する暫定王座が賭けられる、という試合だった? よくわかりませんが、タイトルとか関係なくSL級戦線において極めて重要なこの一戦にこの内容で勝利ってのはインパクトあります。
強烈なパフォーマンスでその存在を大きくアピールしたマティセー選手は34勝(32KO)2敗。ダニー・ガルシア選手とのスーパーライト級頂上決戦の実現が待たれます。ピーターソン選手は31勝(16KO)2敗1分。
ボクシング レイモント・ピーターソンvsルーカス・マティセ(2013.5.18)
Lucas Matthysse Drills Lamont Peterson, TKO in Three(David P. Greisman/BoxingScene)
Matthysse Blasts Peterson, Wins by Third Round Stoppage in Atlantic City(Kevin McRae/Bleacher Report)
Peterson vs Matthysse results: Lucas Matthysse steamrolls Peterson in three(Scott Christ/Bad Left Hook)
SCARY POWER Matthysse Stops Peterson in Round 3(Michael Woods/The Sweet Science)
Three thoughts: Matthysse showcases power in KO win against Peterson(Chris Mannix/SI.com)
'The Machine' claims another victim(Dan Rafael/ESPN)
Matthysse clears title shot path at Garcia with Peterson KO(Tim Smith/Ringtv)
Photo gallery: Matthysse vs. Peterson(Ringtv)
Photos: Matthysse Destroys Peterson in Three Rounds(Boxing Scene)
Garcia-Matthysse Could Be in Washington, DC, on 9/7(David P. Greisman/BoxingScene)
GBPのCEOリチャード・シェファーによると、9/7ワシントンDCのベライゾンセンターでマティセー対ガルシアが挙行される?
「ファン皆が望むカードであり、我々も実現させたいカードだ」
ガルシアが過去2戦を戦っているニューヨーク州ブルックリンのバークレイセンターではなくワシントンDCでの試合、ってのは既にバークレイセンターの予定が埋まっているためとのこと。この日のマティセーピーターソンのアトランティックシティの会場も同様だとか。
マティセーとガルシアはともに同じアドバイザー、アル・ハイモンの元の選手だけれども、これも試合実現の障壁にはならないのでは、とのシェファーの見方。
「そのことは試合実現を促すことにはなるだろうけど、実現を難しくさせる要素だとは思わないね。アル・ハイモンはこのスポーツのファンだしベストの戦いを見たいと願っている一人なんだから」
ルーカス・マティセ対マイク・ダラスJr(2013/01/26)
オルシェダン・アホセ対ルーカス・マティセー(2012/09/08)
ウンベルト・ソト対ルーカス・マティセー(2012/06/23)
デボン・アレキサンダー対ルーカス・マティセー(2011/06/25)
ルーカス・マティセー対デマーカス・コーリー(2011/01/21)
ザブ・ジュダー対ルーカス・マティセー(2010/11/05)
ルーカス・マティセー対ビビアン・ハリス(2010/02/20)
ルーカス・マティセー対ロヘリオ・カスタネダ(2008/09/12)
アミア・カーン対ラモン・ピーターソン(2011/12/10)
ビクトル・カヨ対ラモン・ピーターソン(2011/07/29)
ビクトル・オルティス対ラモン・ピーターソン(2010/12/11)
ティモシー・ブラッドリー対ラモン・ピーターソン(2009/12/12)
ラモン・ピーターソン対ウィリー・ブレイン(2009/04/25)
ラモン・ピーターソン対ラナード・タイナー(2008/11/01)
アンソニー・ピーターソン対ルイス・エルネスト・ホセ(2007/05/25)
ダニー・ガルシア対ザブ・ジュダー(2013/04/27)
圧巻の強さでしたね。
タフでテクニックもある強打者。
相手からしたら厄介極まりないでしょうね(笑)
ガルシアvsマティセは恐らくガルシアが初の敗北を味わうと思ってます。
それにしてもマティセいいですね。規格外のパンチ力とタフさに加えて、技術もあるのがこの人の強みだと思います。勝つとは予想してましたが、ピーターソン相手にここまで圧勝するとは...脱帽です。
やはり今一番観たいのはガルシア戦。個人的にはマティセに分があるとみています。あと近い階級でいえば、マイダナ戦、ブローナー戦、マルケス戦あたりが観てみたいです。
チャベスJr.といいカネロといいこのマティセといい一日で20ポンド近くも戻せる選手の体ってどうなってるんでしょうね。
アレキサンダーは、マティセとやってダウンとられてから若干ヤケになって打ち合ってましたが、それなりに効果的でした
ガルシアも好戦的でパンチがありますが、さすがにマティセーと打ち合うのは分が悪い
とは今日の試合をリングサイドで見て感じたんじゃないでしょうかね。
その上でどういう戦い方でくるのか、あるいは正面から打ち合うのか、などなど興味深いです。
ぜひ決定して欲しいカードです。
>たこぼうずさん
この決定力がある限り誰とやっても必ず勝つチャンスを備えている選手だと言えるでしょう。
加えて技術もあり、かつ打たれてもタフ、ってのは大きな要素な気がします。
>Unknownさん
スタートで見せた戦い方は良かったように見えたんですけどね >ピーターソン
予想以上のパンチの強さに面食らってしまい、戸惑いの中戦い方が中途半端になったところで食った2回の左フック
に見えました。
全然違う気もしますけれど。
>すとれいと・くーがーさん
ダラスJr戦は25ポンド増やしてますね。
ただ今回と前々回が10ポンド増ですので、前線での大増量ってのはマティセーにとっては特別なケース、なのかもしれません。
データがこの3試合しかないのでよくわからないところなんですが。
>223さん
確かにあの時のアレキサンダーはギリギリの所で踏ん張ってよく頑張っていた印象が強いです。
仰るとおり中途半端ってのがこの人を相手にした場合一番よくないのかもしれませんね。
体勢を崩されながらの左フックの相打ちで倒したのは見事でした。
その上コンビネーションもうまいしカウンターも取れるんだからすごいです。
顔がちょっとレミューに似てますね。
パンチの強さはちょっと反則級に見えます。
さらにただパンチが強いだけではない、ってのが大きな強みだと思います。
カスッただけで効かせてしまうといえば、全盛期のマイクタイソンの御家芸でしたが、このクラスでそれをやれる選手が出て来ましたか。
マティセは体は細身なので、見た目そこまで強そうに見えないので、そのギャップが魅力的ですね。
足腰が強いのと、背中の筋肉が発達してるんでしょうね。
最初のノックダウンの場面でのパンチ、ピーターソンの効き方を見て私も真っ先にタイソンの事を思い出しました。
海外ではジュリアン・ジャクソンとの比較みたいな記事もありましたし、規格外パンチャーとしての認知度と評価は確実に上昇中みたいです。
ガルシア戦が本当に見たいですね。