押しても駄目なら

風が吹けば、と共に非線型現象の第二例でしょう。

耐震設計書の偽造ーその4

2005-11-30 22:46:32 | きのうきょうの話題
あれこれ意見が出揃って来たと思う。世論に敏感な面のある小泉内閣の事だからそこそこへまのないようにやる事だろうと言う状況になって来た。

今日図書館でサンデー毎日の最新号をパラパラ見たら、米原万理がこの件でコラムに書いていた。ちょっと面白かったのでうろ覚えの引用。

この件に関る犯罪者を法律に照らして処罰すること、被害者の完全救済、は勿論であるが、次のことをぜひ実施して欲しい。犯罪者たちが建てたマンションに彼等を長期間住まわせる事。彼等の家族が含まれていたかどうか、ちょっと記憶が曖昧。含まれていたような気がするが。全くその通りだと思う。

こうした企業犯罪には目には目を歯には歯を、が必要不可欠である。

耐震設計書の偽造ーその3

2005-11-30 00:27:15 | きのうきょうの話題
議会での審議を部分的に見たが、参考人側の弁護士からの学習に較べて議員の不勉強が目立った。議員側はもっと学習して、どうあるべきか、どうすべきかについて、自分の考えを持ち、その上で参考人の考え方を正すべきと思う。自分の考えなしに、参考人にどうお考えですか、では話にならない。

いずれにしても古い法体系の基ではこうした偽造行為はろくに処罰のとしては考えられていなかったので、事態を明らかにして、また、被害の及ぶ範囲を調査することが必要。その上で、被害者の救済措置を綿密に検討する事も大切。住宅ローンは借主をどこまでも追及するシステムだから、安易な被害者救済策ではかえって被害者をろーん地獄に追いやる恐れがあることも明らかになった。

巨大銀行がおかしくなって公的資金を導入し、今期の決算は回復基調にあるとか、おいおい待ってくれ、利子もろくに払われないことを国民は我慢して協力しているのですぞ。

今回の企業犯罪の被害者には公的救済措置を講ずるのが当然でしょう。

銀行は潰せないが企業犯罪の被害者個人は潰して良いのかい。

耐震設計書の偽造ーその2

2005-11-27 12:21:10 | きのうきょうの話題
この件に関しては既に二回書いた。一回目にはこの問題が明るみに出た時で、どうも変だから、金の流れを追跡する必要がある、と指摘した。二回目には耐震設計書のチェックにはデータ・ファイルの提出を求め、性悪説に基づいた検査ソフトを用意すべきであると述べた。
一回目の金の流れは段々明らかになる切っ掛けが見えてきたようである。元国土庁長官がヒューザー社長を国交省担当課長に紹介したり、姉歯設計事務所にマンション建設の設計の下請けに出した会社の担当者が自殺したり、何やらボロがほころびかけて来たような気がする。新聞レベルでは事件の概要は明らかにならないかも知れないが、週刊誌、月刊誌ではこれら、あれこれの関連が見えて来るだろうと想像される。

耐震設計書の偽造

2005-11-23 22:12:50 | きのうきょうの話題
耐震設計書の偽造問題はその深刻度を増している。今回の当事者の姉歯一級建築士は200近い設計を担当したらしいが、その全てをチェックする必要が出て来た。また、こうした偽造問題は姉歯個人に限らず、同じような手口が他の建築設計事務所で行われていた可能性がある、との考え方が出て来ている、らしい。多分そうだろうと私も疑う。

設計書は国土交通省のソフトウエアを使って試行錯誤的に行うらしい、事がこの間の新聞報道などで説明されている。もしそうなら、最終結果を数値データとして、CDROMなりで添付提出を義務付けてはどうだろう。そして、設計ソフトとは別に検査ソフトを用意し、それを用いてチェックすれば、迅速に行えると考える。

こうした事を行うには、性悪説に基づいて、あらゆる妨害、攻撃に耐えられる検査ソフトを用意しなければならない。例えば、現在商品としてセルコンピューウティングというある種のスーパーコンピューターが売り出されている。これはそもそもはお金のない科学者が遊んでいるワークステーションなどの計算機資源を有効利用して、安く計算を行うことを考え出したことが基になっている。地球外文明探査、新薬開発、等などが魁となっているが、これはプログラムを細切れにして、WS,PCなどにプログラムを分担実行させ、そうした結果をつなぎ合わせて、総合計算結果を得る、というものである。個々の計算には善意のユーザーだけでなく、悪意のユーザーが居ることも勘案して、そうした要素もチェックしながら、総合計算結果を得る作業、作業プログラムが考案されている、と言う。
私はこうした事に多少関わりがあり、日本の計算機メーカーに誘い水を掛けたが、乗ってこなかった、20年近く前の話である。そのメーカーは現在セルコンピューティングの販売元の一つである。

耐震設計書の製作ソフトウエアにはこの位の用意周到な準備が必要なのではないだろうか。

COURRIER japon 001創刊号 講談社 ¥480-

2005-11-22 09:50:47 | 気になる記事
本屋でパラパラ、面白そう、お値段は?安い!買った!!と言う具合。特集は世界が見たKOIZUMI。世界のあちらこちらの新聞、雑誌からの記事の抜き取り・翻訳。ネットを駆使すれば、可能だろうが、こんなに早くは出来ない。読んで見て、翻訳が気に入らなかったら、何となく気に入らない事があり、元を読んだらやっぱりと言う事もたまにはある。
その小泉さんだが、評判はあれこれ、日本の新聞の外紙報道よりはあれこれのバラエティに富んでいる。どうも国内紙の外紙を見る目には色眼鏡が掛かっているのかなァ。

そう言えば、ネットのニュースでGOOGLEニュース日本版と言うのも便利で見ているが、これはGOOGLEの本来の機能を駆使して、ニュースを収集している。著作権とどう調和するのか分らないが、BETA版ということでこの問題は回避しているのだろうか。収集リストの中には人民日報日本語版などもある、今日の記事にはないようだが。ある日読んでいたら、朝日ドットコムの記事をそのままコピーして掲載していた。そして翌日には例の調子で、小泉攻撃があり、その中国記事をまた朝日新聞が引用していた。何となくマッチポンプのような印象を持った。次回にはもっと注意して読み、きちんと引用しよう。

打ち水

2005-11-21 13:34:11 | おもいつき
ちょっと季節はずれだが、打ち水大作戦と言うイベントがある。浴衣を着て江戸情緒たっぷりに打ち水をして涼もう、と言うのが売りで、テレビ、新聞に喧伝している。

私はもうすこし真面目に考えているのだが、なかなか話は伝わらない。

昔は、4-50年前か、水冷式熱交換器というのが使われていた。空調機の室外機としてはこれが使われ、ビルの屋上には水冷式熱交換器が林立していた。私も当時の仕事柄、電子計算機のユーザー代表として、空調システムの管理を任されていた。水冷式熱交換器は上部に温水がフィン付の細いダクトを通り、その更に上から散水された水で冷される、というものである。散水される水は下の水盤に集められ、ポンプで上に上げて、また散水される。蒸発、飛散した水は補給される。冷却の基本は気化熱を温水から奪って、冷すのである。これは正に打ち水大作戦の根本原理である。

NPOに関っている知人にある折電話する事があって、用件が済んでから、この話とかエネルギー問題、燃料電池などなどの話を取りとめもなくした。

そうしたら、真面目に回答があり、恐れ入りました、二三の本を紹介して呉れた。それらがこれあれである。

空冷式熱交換器ではある熱量を冷媒によって室外へ運び出し、交換機によって、空気を暖めることでその熱をその場の空中に放出している。当然効率の悪い分元の熱い空気より温度も高く容量も増えている。これが都会のヒートアイランド現象の根本原因である。

水冷式では気化熱で熱を運ばせるので、水が水蒸気となり、別の場所で水蒸気が水となり、その時潜熱?が発生する。雲が出来る時に潜熱が発生してるのだろうか?気象学の本でも読んでみよう。

何故水冷式熱交換器が使われなくなったのだろう。私の素人考えは冷却水の温度が20数度になると藻が大発生する、と言う経験があり、毎年6月頃熱交換器のメンテをすると言うのが必要不可欠であった。空冷式ではメンテフリーである。

しかし、この素人考えは知人が問い合わせたプロは一笑に付して、冷却水を地下水の汲み上げでは賄いきれなくなったからだ、との説だった。これを打ち破るにはちょっと定量的な計算をしなければならない。ここに問題点だけ書いて、私の宿題としよう。

プロの誤魔化しーその3

2005-11-19 00:31:19 | 読みちらし
以前に二回同じ表題を使った。初めは論文の盗作、二回目は会計監査であった。
今回は耐震構造計算書の偽造である。毎日新聞の姉歯一級建築士との一問一答を掲載している。そのままここにコピーすると、

耐震偽造:姉歯1級建築士と一問一答

 建築物の構造計算書を偽造していた千葉県市川市の姉歯秀次・1級建築士(48)が18日、毎日新聞などの取材に応じ、「仕事に追われてやった。改ざんすれば仕事が簡略化できた」と偽造を始めた理由を語った。また「正規の書類と偽造書類を交ぜていたので、見ればすぐ分かるが、(民間検査機関の)イーホームズの検査には通った」と、検査が甘かったと主張した。【山本太一、神足俊輔】

 ■主な一問一答は以下の通り。

 --初めて改ざんした時期と理由は。

 02年。仕事を抱え込んだのが大きな要因。バブル崩壊後、「早くて低コスト」という業界の雰囲気はプレッシャーだった。改ざんすると約1週間の時間短縮になる。

 --「コストを安く」と直接言われたことは。

 それはない。独断でやっていた。1週間くらいの期限で仕事が来た。期限を守れないと信用がなくなる。

 --仕事が増えるという思いでの改ざんは。

 なかったとは言えない。途中から感覚がマヒして、悪いことをしているという気もなくなったかもしれない。

 --利益は上がったか。

 極端に上がったということはない。今は年商で2000万円ぐらい。

 --検査に通ると思ったか。

 通常であれば、おかしいと気付くと思う。初めて改ざんし、イーホームズの検査を通ったときは驚いた。最初は分かりにくい数値を出したが、そのうちおかしな数値でも大丈夫と分かった。

 --手口は。

 正規の国土交通省の計算プログラムを使って、構造計算書にある「地震荷重による応力」を改ざんした。

 --今の気持ちは。

 重大なことをしてしまった。後悔している。

 --損害賠償を請求されたら。

 私個人では賠償できない。イーホームズや国も責任を負うべきだ。

 --国交省が発表した21件以外に改ざんは。

 やっていない。

インチキ書類を見抜けなかった検査会社イーホームズは落度はないと主張しているそうな。
検査会社は国の認定を経ているそうな。さて、どこに責任があるのか?
お金が絡んでいるように思うのだが、これらの記事を読むとそうした気配、追求は全く見られない。賢明なる新聞記者は秘かに取材しているのだろうか?

2005年体制の誕生 田中直毅著 日本経済新聞社 ¥1575-

2005-11-17 22:48:27 | 気になる本
11月8日の日経、経済教室に、有権者満足の『05年体制』に、という表題で著者によるこの本の論旨の紹介と思われる記事が掲載された。今日購入したので、これからじっくり読みたい。小泉改革を肯定的に捉える数少ない専門家、知識人の一人と私は理解している。その意味で貴重な意見、見解と考えている。

燃料電池 槌屋治紀著 ちくま新書 ¥756-

2005-11-15 23:13:02 | 気になる本
これも知人に薦められた本である。前のエネルギーの本よりこちらの方が迫力がある。一つはジュニア向けと言う制限がないからであろう。更に想像だが、分野がより狭く著者の研究テーマにより近いのではないかと思われる。
燃料電池は良く知られているように電気分解の逆過程である。水素と酸素とをゆっくり反応させて電気を取り出す装置である。
どうしてそれが可能になりつつあるか、どのようなブレイクスルーがあったのか、などなどが迫力充分に記述されている。水素をどこからどう取り出すか、どのような方法があるか、水素スタンドをどうするか、などなども充分記述されている。そして、それらがそう簡単でないことも説明されていて、その間自動車で言えばハイブリッドカーが充分有効であることも説得力を持って書かれている。こうした中で日本の自動車会社が優れた独創力を発揮して活躍していることも適切に評価されている。
読んで楽しい本である。

エネルギーのいま・未来 槌屋治紀 岩波ジュニア新書 ¥819-

2005-11-15 22:50:42 | 気になる本
ある人に薦められてこの本を読んだ。表題、テーマは極めて今日的である。ローマクラブの『成長の限界』その後のダナ・メドウス等の『限界を越えて』の紹介、再生可能なエネルギー(バイオマス、太陽光発電、太陽熱、風力発電、波力発電)の紹介と説明、自動車のエネルギー源について(ハイブリッド車。燃料電池車)の説明等々万遍なく解説されている。ダナ・メドウスの紹介は迫力あるが、それ以外はどうも引き付ける記述ではない。何故だろうか、と考えた。
ジュニア新書だから、中学生・高校生にこのテーマで勉強しよう、このテーマを一生掛けてやってみよう、などと思わせ、引き込む調子の迫力に欠けているように感ぜられる。そこが残念である。テーマとしては充分である。
例えば、世界のエネルギー消費の平均値は書かれているが、日本はどうか、国内でエネルギー消費がどの産業分野で卓越しているのか、一般生活はどうなっているか、などは記述されていない。そうした学習をしてみよう、という提案があっても良いと思うのだが。
最近はテーマ別の「甲子園」と言うのがあって、高校生にあるテーマを与えて、競わせる、というのがあるそうだ。エネルギー・サステーナブルな生活様式を競わせる、というような「甲子園」が巻末に提案されるような風に全編を書き直したら、面白いし、売れるだろうと思う。

名古屋証券取引所でも・・・ 

2005-11-13 22:15:39 | きのうきょうの話題
中日新聞によれば、名古屋証券取引所でもシステムダウンがあったそうな。社長、副社長などの減給処分とのこと。
私の経験では数十年前から文部省、今の文部科学省、にソフトウエアの開発を概算要求すると、セロ査定だった。十年程前、退職直前に、からは限定された条件ではソフトウエア費用が認められるようになったと記憶する。
しかし、こうした体質が日本全体にソフトは金にならない、との考え方を蔓延させたのではないか、させているのではないか、と私は勘繰る。そそうだとすると、今のような不景気の世の中では、ソフト費用を切り詰める、と言う誤った考え方を蔓延らせているのではないか、と愁うる。

フランスの暴動

2005-11-12 23:23:48 | きのうきょうの話題
フランスの暴動の原因は異民族の移住を認めながら、好景気時の安い労働力として利用し、不況時には解雇すると言う、単なる安全弁と言う見方が多いようだ。もう少し調べて見たい。
政府側の対応処置を朝日ドットコムの報道を読むと、先頃の中国における反日暴動対策に酷似していることに驚かされる。あの当時中国国内の不満分子のガス抜きと言う見方があった、と記憶している、が、制御限界ぎりぎりのところで双方の国がやりくりしているとの構図が浮かび上がってくる。果たしてそのようなことなのだろうか?

「はやぶさ」のその後-1

2005-11-11 19:10:14 | 気になる記事
前回以後何度か最終目的への試みが行われているらしい。朝日ドットコムに概要の説明があるが、宇宙開発機構のwebsiteを直接見る方が、準リアルタイムの経過報告、実験予定報告などがあり、緊張感が伝わってくる。日本の宇宙開発実験でこのようにいわば実況報告がされるのは初めてではないかと思う。
姿勢制御装置の不具合を克服しながら実験を遂行しようと試み、知恵を絞って、成功への筋道を辿りつつあるように、私には思えるし、期待したい。