押しても駄目なら

風が吹けば、と共に非線型現象の第二例でしょう。

ヤルタ体制崩壊の兆候ーその2

2006-07-30 23:01:57 | 気になる話題
北朝鮮のミサイル発射実験に関してこれはヤルタ体制の崩壊ではないかと書いた
イスラエル軍のレバノン攻撃とその反発は全面戦争に発展しかねない状況である。しかも国連軍に対しても攻撃が加えられている。これに対して国連議長声明を決議したが、米国の反対で「非難」決議にはならなかった。この件に関する朝日新聞の記事と中国人民網の記事とを較べると面白い。米国は、反テロ体制の元では、イスラエルがテロのヒズボラに反撃し、テロ勢力を援助しているレバノンを反テロの攻撃していることは、非難出来ないのである。
日本はこの件に関して態度を明確にはしていない。日本はアラブとは石油の関わりで悪くはない関係にある。従って、ここでは手の汚れていない立場にあるが、どうしたら良いのだろうか?

一方、アセアン地域フォーラムでは中国は北朝鮮の六カ国協議に復帰する説得に失敗したと朝鮮日報が報じている。

また、イランの核問題に関して国連安全保障理事会が対イラン制裁警告決議案を採択しようとしているが、イランは採択するならばそれに見合う対抗措置をとるとの見解を示した

第二次大戦の戦勝国の戦後の枠組みを構築したのがヤルタ会談であり、冷戦で大幅な修正があり、冷戦後も更に修正があったと私は理解しているが、ここに上げた諸問題の解決の混迷振りを見ると枠組みの土台そのものが根底から揺らいである、と考えるべきと思う。

日本は敗戦国としてその論理で行動してきた訳だが、戦勝国・敗戦国の枠組みを乗り越えた論理を構築すべく、これらをアウフヘーベンするべく、あれこれの努力が必要である。

米国産牛肉輸入を政府決定

2006-07-28 14:05:23 | 気になる話題
政府は7月27日に米国産牛肉の輸入を決定した。食の安全に対する国民の信頼を得ていないまま踏み切ったと私は考える。こうしなければならない理由があるならもっと説明して欲しい。また、最低条件として生産地の名前を販売店、飲食店等に明示して欲しい。最終的には国民一人一人が懐と命とのバランスで判断出来るようにするべきである。

最近の電気製品、機械製品、建築物等などをみると、瞬間ガス湯沸器、石油ストーブ、エレベーター、トラック、自動車等など、ユーザー個人では明かに対応しきれない欠陥商品、欠陥製品が多過ぎる。NPOでこうした製品の検査をプロの目で行う組織を立ち上げられないだろうか?

谷垣禎一氏総裁選に立候補表明

2006-07-28 10:59:46 | 気になる記事
谷垣禎一財務相が総裁選に立候補することを表明した。アジア諸国との対話を進めるために靖国神社には参拝はしない、十年以内に消費税を10%に上げ、財政の健全化を図り、後年度負担の軽減を期待する、などが新しい政策。
良かった、とにかく違った意見が出て来たのが良かった。これから大いに議論を戦わせて欲しい。小泉政権は自民党をぶっ壊す、として一定の事は実行して来た、と私は思う。何が足りなくて、何がやり過ぎだった、かは今後とも検討しなければならない。それにはまず違った、新しい考え方が出て来なければ、始まらない。
民主党にとっても良い事だし、日本全体にとおても良い事だろう。

福田氏総裁選不出馬

2006-07-22 15:40:56 | 気になる記事
福田康夫氏は自民党総裁選に不出馬との意向を表明したと伝えられた。その後の記者会見もあったようだ。もう年寄りだとか、靖国問題で国論?を二分したくないとか、あれこれの言い訳があったが、そんなことは前から判っていた話だ。当選する見通しがないとかいう言い訳もあった。小泉首相は三回目に当選している、三回目だって当選するとは思っていなかった。
日本は今もっと色々な面で大切な時であれこれの違った考えを、知恵を皆で出し合わなければならないのだが、どうも器が小さいようだ。しかし、安倍晋三氏の方がもっと器は小さくて、思考が単純で、困ったものだ。自民党自身も人材不足で結果として狭量な思考しか出来なくなっている。

その後の不出馬の解釈の一つに北朝鮮のミサイル発射実験があるそうな。私としては益々理解に苦しむ。選択肢の巾を広げる事がこうした難しい局面では必要なのだが・・・。下司の勘繰りでは旧来の自民党の派閥の構図にとらわれるならば、外国に対して、国論を統一しなければなりない、となるのだろう。そうした思考パターンなのだろうか?

昭和天皇合祀に不快感

2006-07-20 20:43:44 | 気になる記事
昭和天皇の当時宮内庁長官のメモにA級戦犯が靖国神社に合祀されたことに天皇が不快感を示した、との記述があったとの報道があった。中国外務省は日中関係の障害解消希望とのコメントをしたそうな。
その後の各方面のコメントがそれぞれの立場であるようだ。もっと明け透けに申せば、我田引水、ご都合主義の主張でしょう。私は、この際甚だ失礼ながら、昭和天皇のご意見を斟酌して、つまり戦争責任を果たそうとのご決意を一旦されたとも伺っているので、知恵を絞って合祀を解消するのが賢い、と考えます。明治政府がかつて徳川幕府の所領、財産を天皇の名で取り上げ、つまり天皇の物として、後に恩賜したと言う知恵が頭に浮かんだ次第です。上野公園は正確に申せば上野恩賜公園です。あそこは寛永寺など徳川幕府の菩提寺だったと聞いています。この知恵で恩賜公園になったそうです。
こうすれば現在の混乱した政府、与党、野党、諸政党、諸団体、メディア等などの直接的な責任、行掛り、面子、等など一切配慮、考慮せずに合祀を解消出来ます。その後をどうするかは、仕切り直しして、ゆっくり考えれば良いでしょう。

追加ー01:出始めたあれこれの意見ーその1

追加ー02:朝鮮日報の記事

王監督は胃がん

2006-07-18 21:41:28 | 気になる記事
ソフトバンクの王監督が胃に潰瘍が出来ているという話で入院手術した。その術後の記事がこれ。胃がんではないかと勘繰っていたが、やっぱりそうだった。

長嶋・王を死ぬまでこき使うのはもう止めにしたいと私は思う。彼等は充分その責任は果たしたのだから、後は好き勝手にして頂いて、もう良いでしょう。特に王監督にはWBCで十二分の活躍をして頂いた。他のチャンピオンシップで出鱈目をしている責任者には早く止めて頂くよう働き掛けたい気がして来る。例えばこんな記事を読むと一層そうした気持ちになる。

北朝鮮のミサイル実験/ヤルタ体制の崩壊直前

2006-07-08 14:33:32 | 気になる話題
北朝鮮によるミサイル実験があり、その後の国内のあれこれの反応、アジア各国の反応、欧米の反応等などこれまで余り見られない兆候が出ているように思う。私の独断と偏見を書き留めておきたい。

その前に半藤一利氏が昭和史を書いていて、その紹介をした。彼は幾つかの日本人の性癖を上げて、忘れっぽいとか付和雷同するとかと指摘し、そういうことがないよう今後は気をつけたい、と結論した。そのことについて説教口調と苦言を呈した。

上の話を思い出したのは北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)日朝国交正常化交渉担当大使の5日の日本のメディア相手の記者会見の記事を読んだ時である。サンスポの紹介を引用すると『究極の逆ギレ-。北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)日朝国交正常化交渉担当大使は7日、平壌で日本メディアなどと会見し、5日の弾道ミサイル「テポドン2号」発射に対する日本政府の制裁発動について「言語道断」と猛反発し、「もっと強い別の対応をせざるをえない」などと脅迫とも取れる発言を繰り返した。北の非常識ぶりと危険さが改めて際立った。』とあり、他の各紙の表現もこれに近いものであった。

この宋日昊大使の発言の口調は70年ほど前の大日本帝国政府の発言そのものであると私は感じた。半藤一利氏の本を開けばその事はタチドコロニ理解できる筈である。当時の日本政府は世界から敢えて孤立し、国際連盟から脱退した。北朝鮮は交渉の可能性を残しており、まだマシである。山室信一氏の「日露戦争の世紀」にあるように、「19世紀末、20世紀初めには、ロシアの南下政策、不凍結港の確保にも象徴される、と大英帝国のアジア地域での覇権、支配との対立があり、日本は近代化してそこに一定の利権を得ようとして、韓国を保護国、併合、つまり植民地化へと進んだ。」のである。
この誤りの解決が不完全になされているために東アジア三国とのギクシャクした関係がこのところ顕著になっている。

あれこれの対立点の拠って来る所以はヤルタ体制に固執しつつある欧米中(露はここから下りた?)の戦勝者の論理である、私はと思う。宋大使の発言の基調は、あるいは金正日の「跳ね上がり」も、この戦勝者の論理である。

これに対して日本は戦敗者の論理でヒタスラお金でこれまで解決して来た、と思っていた。今回は日米安保体制を頼りに、また時間の経過を良いことに、戦勝者の論理に乗り換えられる、と思い込んでいるのではないか、が私の危惧である。宋大使もこの点を指摘している。

日本国憲法第九条戦争の放棄は次の通りである。「第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」私は日本近代化百余年の数々の近隣諸国に及ぼした不正義行為を念頭におくならば、「経済制裁」も武力による威嚇に劣らない脅威であると考える。

日米同盟に重きをおくのは大変結構である。しかし、過去の百余年を勘案し、中国、韓国、北朝鮮、ロシアの諸国のリーダーとも直接対話を行う事が肝要である。

長期的視点としてはヤルタ体制後の新しい国際関係体制の構築を模索する事を考慮すべきである。ヤルタ体制はもう破綻しているのである。国連の常任理事国に立候補するならこうした視点をアジア、アフリカ諸国に展開する努力が大切。最後のこの話題は引き続き展開したい。弁証法の用語を使えば「ヤルタ体制のアウフヘーベン」である。

滋賀県知事/嘉田由紀子

2006-07-06 00:32:18 | 気になる話題
滋賀県知事選挙の結果は嘉田由紀子氏の当選と相乗り候補者を打ち破った快挙である。この方はあれこれ見たり、テレビでの話を伺うと、大変面白い人物。田中康夫を面白いがまた違った面白い人が出て来た。

日本は今あれこれの局面で行き詰っているのは明らかであるが、それは古い枠組み、古臭い考え方、などなどに縛られているからで、こうした新しい考え方の出来る人物が出てくる事は大変歓迎すべき事だと思う。今後も注目したい。

新聞論調にはそうした視点からの意見が見られない。新聞自体が古い考え方に縛られているのではないだろうか?記者クラブが怪しからんと田中康夫に指摘されているが、それにマトモニ答えていないと思う。

追加:7月9日 民主党滋賀県連は嘉田知事の当選を受けて、新幹線新駅推進から凍結に方針変更した。結構。