押しても駄目なら

風が吹けば、と共に非線型現象の第二例でしょう。

エネルギーのいま・未来 槌屋治紀 岩波ジュニア新書 ¥819-

2005-11-15 22:50:42 | 気になる本
ある人に薦められてこの本を読んだ。表題、テーマは極めて今日的である。ローマクラブの『成長の限界』その後のダナ・メドウス等の『限界を越えて』の紹介、再生可能なエネルギー(バイオマス、太陽光発電、太陽熱、風力発電、波力発電)の紹介と説明、自動車のエネルギー源について(ハイブリッド車。燃料電池車)の説明等々万遍なく解説されている。ダナ・メドウスの紹介は迫力あるが、それ以外はどうも引き付ける記述ではない。何故だろうか、と考えた。
ジュニア新書だから、中学生・高校生にこのテーマで勉強しよう、このテーマを一生掛けてやってみよう、などと思わせ、引き込む調子の迫力に欠けているように感ぜられる。そこが残念である。テーマとしては充分である。
例えば、世界のエネルギー消費の平均値は書かれているが、日本はどうか、国内でエネルギー消費がどの産業分野で卓越しているのか、一般生活はどうなっているか、などは記述されていない。そうした学習をしてみよう、という提案があっても良いと思うのだが。
最近はテーマ別の「甲子園」と言うのがあって、高校生にあるテーマを与えて、競わせる、というのがあるそうだ。エネルギー・サステーナブルな生活様式を競わせる、というような「甲子園」が巻末に提案されるような風に全編を書き直したら、面白いし、売れるだろうと思う。

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