くろにゃんこの読書日記

マイナーな読書好きのブログ。
出版社など詳しく知りたい方は、記事下の書名をクリックするとamazonに行けます。

文化の森は深かった

2008年11月21日 | 科学&ノンフィクション
8の字クッキーが静岡だけのものだったとは。
なんだかちょっとショック。
なのはいいとして、HP作りも一段落ついたところで、最近読んでいるものを紹介しましょう。

じつは、ここ1ヶ月くらい文化人類学にハマっています。
あの「サイボーグ宣言」をず~っと引きずっているんですねぇ。
「サイボーグ宣言」は、とにかくわかりにくいのです。
文体もさることながら、専門用語がいっぱい出てきます。
文脈からある程度推察していましたが、やはり用語の意味を正確に把握したい。
文化人類学についての本を読もう。
たしかダナ・ハラウェイの著者紹介には人類学って書いてあった(はず)。
思い立ったが吉日。
まずは検索です。
ピックアップされたリストを眺めてみましたが、どれから読んでいいのやらさっぱりです。
興味があるのは現代なのだからと、ターゲットを現代に絞って残ったのが「現代人類学のプラクシス―科学技術時代をみる視座 (有斐閣アルマ)」。
人類学のあらたなテーマを提示した実践的なテキストであるので、各テーマはそのさわりしか書かれていませんが、どれをとっても「今」が描き出されていて、非常に刺激的であり、また、その視点のユニークさにおおっと感心します。
いやぁ、なかなか面白いなぁ。

でも、これらの現代への取り組みは、伝統社会の研究としての文化人類学の積み重ねからきているわけだから、やはり一からはじめたほうがいいかしらと次に取り組んだのが、「文化人類学を学ぶ人のために」と、全体的な流れをつかもうと、その続編「現代人類学を学ぶ人のために」を読みました。
人類学というだけに、人が介在するところならどこでも学問の領域はあるわけで、医療、環境、政治、生物、科学技術、宗教などなど、とにかく裾野は広いけれど、人間同士の関係性を追及しているところは共通しています。

この3冊を読み終えた後、図書館の人類学の棚に並ぶタイトルを見てみると、あ~らフシギ、ちゃんとタイトルの意味がわかるようになっているではありませんか。
以前はなにかの記号かというくらい意味がわかりませんでしたから、大変な進歩です。
もうちょっとお勉強をしようと「岩波講座 文化人類学」を1巻から読み始めました。
ただただ読むだけの状態で、理解からは程遠いですが、文化人類学に触れることで、多角的な考え方ができるようになれたらいいなと思っています。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (mumble)
2008-11-25 16:47:51
こんにちは。人並みにウツでした。人類学って、まったくわかりません。オリヴァー・サックスの「火星の人類学者」は読みましたが。
 最近読んだ本に、若者は、人類という視点から見れば、人類としては、老人より後から生まれた老いた人類である、とあって、なるほどと思ったのです。
返信する
復活おめでとうございます (くろにゃんこ)
2008-11-26 10:13:59
それは難儀でしたね。
でも、笑っちゃいました。スミマセン。

老人から生まれた老いた老人ですか。
確かにナルホドですね。
私がナルホドと思った一文は「現代人類学を学ぶ人のために」の「この門をくぐるものはすべての希望(真理)を捨てよ」でした。
人類学の目指すものが普遍的な真理ではないということと今自分が抱えている真理と思われる先入観を捨てよという柔軟な志向性がよく表れていると思いました。

ところで、ちょっと前ですがプラチェット本を2作読みましたよ。
ひとつは児童書で、久しぶりにウェザワックスばあさんに会えてうれしかったです。
もうひとつは共著のものでしたが、かなりプラチェット節でした。
返信する