くろにゃんこの読書日記

マイナーな読書好きのブログ。
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「歌う船」と「サイボーグ・フェミニズム」

2008年09月24日 | フェミニズム文学
「サイボーグ・フェミニズム」は、ダナ・ハラウェイの「サイボーグ宣言」という論文を軸に、「サイボーグ宣言」へのレスポンスとしてのディレイニーの評論、ジェシカ・アマンダ・サーモンスンの「歌う船」(アン・マキャフリー)におけるジェンダーを解釈する「なぜジェンダーを呼びもどすのか?」、巽孝之とダナ・ハラウェイの対談、巽孝之の見解、小谷真理による解説と、フェミニズムSFに興味のあるものにとってはまたとない一 . . . 本文を読む

フェミニズムは冬の時代

2005年11月12日 | フェミニズム文学
という記事が、11月10日(木)日付の地方紙の夕刊に載っていました。 日本の男女共同参画法案の行く末を案じていた私にとっては、今度の少子化・男女共同参画担当相に就任した猪口氏がどのようにジェンダーを考えているのか多少心配でありました。 猪口氏といえば、あの「青いドレスの女」です。 「青いドレスの女」といっても、映画の題名ではない。 単に、ひな壇に並んだときのあのドレス姿が強烈だっただけ。 記事によ . . . 本文を読む

フローリアの「告白」 ヨースタイン・ゴルデル

2005年06月03日 | フェミニズム文学
まいったよ。これもカテゴリーに迷うよ。 本書は、4世紀中ごろの人物、聖アウグスティヌスに宛てた、ある女性からの手紙をゴルデルがブエノスアイレスの古本屋で見つけ、翻訳したという触れ込み。 しかし、本当に問題の女性が書いたのか、それともゴルデルが全て創作したのか、ゴルデルがファンタジー作家であるというだけに、いろいろと考えてしまう。 とりあえず、純文学に入れておくか。 そろそろ、フェミ文学カテゴリーも . . . 本文を読む

浮かびあがる マーガレット・アトウッド

2005年05月01日 | フェミニズム文学
アトウッド作品は何冊か読んでいるのだけど、もう何年も前に読んだものなので、一度もレビューを書いた事がありませんでした。 好きな作家さんなのにそれはマズイでしょう。 というわけで、「浮かびあがる」を再読。 この本は、アトウッド作品との出会いの思い出深い1冊です。 「侍女の物語」を借りるために行った図書館で、隣に並んでいた本が本書でした。 何の気なしに手に取り、先にこちらを読んだのです。 フェミニズ . . . 本文を読む

フェミニズム文学

2005年02月23日 | フェミニズム文学
先日、RSSリーダー入れまして、お友達増殖計画を実行中であります。 その中で、ゆきさまとコメントのやり取りをして、疑問に思ったことがあります。 詳しいやり取りは「パウラ」のコメントをお読みください。 「男性はフェミニズム文学を読んで、どう感ずるのか。」 私が、フェミニズム文学に出会ったのは、アトウッド「浮かび上がる」からなのですが、読んだ当初は、フェミニズムよりアミニズムを強く感じ、とても感銘 . . . 本文を読む

オレンジだけが果物じゃない  ジャネット・ウィンターソン

2004年10月13日 | フェミニズム文学
文学の冒険シリーズは誰が読むんだ?というラインナップですが、 興味深い本が多数あります。 私は、本書のほかにアンドレイ・コドレスク「血の伯爵夫人」を読んでいますが、これはあのエリザベート・バートリの物語で、一般常識となっている惨殺行為に疑問を与える1冊でした。 他にはロバート・アーウィン「アラビアン・ナイトメア」、ピエール・マッコルラン「恋する潜水艦」、アンジェラ・カーター「夜ごとのサーカス」等々 . . . 本文を読む