わが人形劇サークルの今年の新作は、以前記事にも登場した「こびとといもむし」に決まりました。
「こびとといもむし」という絵本は、ちょっと見には可愛らしくて優しさのあるお話しですが、じつはとてもメッセージ性が高いんです。
なぜ、こびとの世界に貧乏という価値観があるのか。
なぜ、こびとはひとつしかもちを拾えないのか。
この二つに私はひっかかりを覚えました。
主人公のこびとは、働き者ですが貧乏で、春の神さ . . . 本文を読む
ヴォルフ「カッサンドラ」を読んだことで、読書意欲を掻き立てられ、またもや悲劇を読んでいます。
今回読んだ三作はどれもトロイア戦争以後の時代に材をとったもので、「カッサンドラ」に関連のあるものです。
「トローアデス」はトロイア陥落直後のトロイアーの女たちを描いています。
全体を通して登場するのはトロイアーの王プリアモスの妻であったヘカペーで、ヘカペーの前から次々と希望が失われていく情景が繰り返され . . . 本文を読む