ハヤカワJコレクションといえば、SFファンにはお馴染みのSFの老舗早川書房から出版されている、1990年代以降に本格デビューした日本人SF作家の作品を収録しているシリーズで、ラノベ全盛の今にあっては貴重な存在であるといえるのではないでしょうか。 . . . 本文を読む
以前、マヨネさまのブログで紹介されていて、すっごく興味がわき、古本屋に行くときは必ずチェックを入れていたんです。
もちろん、図書館で検索をかけたんですが、大原まり子の本がひとつも見つからない。
何で?と思っていたんですが、素直に、無いんだな、とすぐに見切りをつけてしまったのです。
浅はかな。
最近、何の気なしにもう一度検索をかけてみたら、あるじゃーありませんか!
そのこころは、<大原まりこ>で検索 . . . 本文を読む
久しぶりに、日本人女流SF作家を読んでみようと思って、この本を選んでみた。←ウソ
本当は、某耽美小説雑誌Jにて、この本のレビューが載っていて、見つけたら読んでやろうと狙っていたのです。
SFで尚且つ百合。これは読まずにゃいられません。
本屋で見つけたとき、迷わず買い求めていました。 . . . 本文を読む
あ~、この本はBL書籍に入れるべきか、一般に入れるべきか、迷いに迷った挙句、こちらに落ち着きました。
それは何故かと言いますと、BL要素はほんの少し(細かく読むと結構ある)、におう程度ですし、どちらかというとSF的な設定だからです。
私は、BL作家として、樹生かなめは大好きなんです。
サイン本まで持っています。かなり血迷ってますね。
コメディーを書かせれば天下一品ですし、プロットもしっかりしている . . . 本文を読む
民衆感覚というと何を想像するだろうか。
私なら、庶民的な中流階級のもつ一般的な平民感覚かな。
つまり、自分が一般人だとして(いちおうそう思っている)、格別有名でもなければ、特殊な才能も有していないわけで、その私たちが持つ平均的な庶民感覚とでも言えようか。
この小説では、民衆感覚というキィワードが重要な意味を持っているのだ。
前述した、民衆感覚とは少し意味合いが違う。
この民衆感覚は目覚める事によ . . . 本文を読む
<誰もいない筈の家に帰ると、一頭の真っ黒な牛が俺を待っていた。>
という、動物モノに弱い私の心をつかむ一文で始まるこの物語。
突然知能を獲得した牛が「牛権」を主張し、「我々を食べるな。」と人間達に迫る。
そういう紹介文を見たら、コメディー?て思うじゃないですか。
ところが、至って真面目なヒューマンドラマを展開。
でも、牛。やっぱり、牛。
大真面目になればなるほど笑いがこみ上げてくるんです。
ある . . . 本文を読む
「100万回生きたねこ」という絵本をご存知だろうか。
自分が大好きで自惚れ屋の猫は、何度も生まれ変わるたびにいろいろな飼い主に可愛がられるが、猫は飼い主のことを好きではない。
あるとき、野良猫となった猫は、美しい白い猫に心を奪われる。
やがて、白い猫が彼の子供を生み、子供を愛するようになる。
時がたち、白猫が死んでしまうと、彼は初めて泣く。
自分が生きた回数、100万回泣くのだ。
そして、自分も死 . . . 本文を読む