とりあえず、順調に読んでます。
第Ⅰ部では、国王がデルフィニアの主権を見事取り戻しました。
第Ⅱ部では、国王に不満を持つ、公爵家が、国王失脚を試みようとします。
近隣諸国もそれに乗じて介入しようとします。
異世界から落ちてきたリィが、国王の養女となり、王女になっていますが、今回、暗殺者に狙われます。まあ、普通の人間ではないので、殺されることはないのですが、この暗殺者は、侍女に身をやつしています。
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新聞の日曜版の書評はたまにチェックします。
思い出すときだけね。
ところで今日の書評欄に、最近話題の(友達のHPだけでね)小尾芙佐さんの新作を発見。
しかも、かなり大きなスペースを割いてある。すご~い。
小尾さんの新作といっても、小尾さんは作家ではなく、翻訳家。
私ぐらいのマニアになると、自然とお気にいりの訳者さんというのが出来てきます。
小尾さんは、キャリアも長く、アシモフからル・グイン、マキ . . . 本文を読む
牛だって喋るんだ(マーブル騒動記参照)、案山子が喋ったっていいじゃないか。
ということで、今回は案山子が喋るお話。
5年間システムエンジニアとして働いていたソフトウェア会社を辞め、なぜかコンビニ強盗をしてしまう主人公、伊藤。
動機がイマイチなので当然のように取り押さえられる。
やってきた警察官が、なんと知り合いで、子供の頃から悪意の塊のような城山という男だった。
こいつに何をされるかわからないと . . . 本文を読む
<読み聞かせ>というと絵本を読んで聞かせるだけ、と思われがちだが、
そればかりではない。
絵本を基にしてペープサート、パネルシアター、紙芝居など手作りして本の世界を違った手法で本の世界を表現する。
視覚効果も抜群で子供達には、人気の手法だ。
一つの本に対して、いくつもの表現方法があり、それぞれ違った切り口で見ることが、本の世界を大きく広げることになる。
その中の手法の一つで<語り>というものがあ . . . 本文を読む
昨日、中2の娘の英語の勉強に付き合っていた時のこと。
今の英語の教科書ってどんなのが載っているんだろうと、ぱらぱらとめくっていると、見たことのあるようなイラストを発見。
これは星新一のショートショートではないか!
日本語題は「おーい。」だったような気がするが定かではない。
私の中学時代には、国語の教科書に載っていた。
教科は変わっているけど、20年以上たった今も、同じように中学の教科書に使われてい . . . 本文を読む
言わずと知れたミステリーの古典「月長石」。
多くのミステリーにオマージュなどを見ることができるこの本は、
文庫本3冊分をあわせたぐらいのページ数を誇る。
厚いし、重たいが、丁寧に事件の経過を追っているので飽きることなく最後まで辿り着ける。
月長石はインドの名高い寺院で、月神の額に埋め込まれた大振りなイエローダイヤモンドだ。
西暦11世紀、その寺院は回教徒による略奪をうけるが、三人のバラモン教徒に . . . 本文を読む
さっき、イーエスブックを見てみたら、「100万回生きたねこ」がトップページに紹介されていて、「クリスマスプレゼントに最適」って書いてあった。
そーかな~、かなり暗めの本だと思うんだけど、と首を捻ってしまいました。
確かにいい本だし、私も好きな本だけど、クリスマスプレゼントにはどうかと思うぞ。
クリスマスらしい絵本なら他にもいっぱいあるだろうに。
クリスマスといって思い出す本はディケンズ「クリスマ . . . 本文を読む
最近、ちょっと重めの本が続いて、次は「月長石」だ!と勢い込んだのですが、本の厚さにめげ、もうちょっと軽くて楽しいものが読みたいと図書館を訪問しますと、昨日本仲間のHPの書評で見かけた「デルフィニア戦記」を見つけました。
おおっ、コレは私に読めとおしゃるのですな、と1人納得して、家に帰って読みだすと、なかなか面白く、2巻までバリバリ読んでしまいました。
ヒロイックファンタジーなのですが、主人公の国を . . . 本文を読む
エリアーデ文学の金字塔といわれ、エリアーデの前半生を集約したこの小説は、1934年の夏至に始まり、1947年夏至に終わる12年間の物語だ。
その間には、第2次世界大戦が横たわる。
題名「妖精たちの夜」とは夏至の夜のこと。
ルーマニアでは、夏至、<スンジエーネの夜>には、空が開くという。
その日、主人公のシュテファン・ヴィジルはバネアサの森でイレアナという若い娘に出会う。
ヴィジルはイレアナという . . . 本文を読む
エリアーデのインド留学時代の体験を下敷きにした青春告白恋愛小説。
26歳の時に書いた処女小説で、当時は大変な売れ行きだったとか。
告白小説だけあって、日記は本人の注釈付きだったりしてリアリティーがあり、尚且つ、エロティシズム満載。若い情熱ほとばしる小説です。
恋愛小説は偏見があって、敬遠気味なんですが、この本はエリアーデだし、愛好仲間の書評を読んで、読んでみようと思った次第で。
主人公アランとは . . . 本文を読む
<誰もいない筈の家に帰ると、一頭の真っ黒な牛が俺を待っていた。>
という、動物モノに弱い私の心をつかむ一文で始まるこの物語。
突然知能を獲得した牛が「牛権」を主張し、「我々を食べるな。」と人間達に迫る。
そういう紹介文を見たら、コメディー?て思うじゃないですか。
ところが、至って真面目なヒューマンドラマを展開。
でも、牛。やっぱり、牛。
大真面目になればなるほど笑いがこみ上げてくるんです。
ある . . . 本文を読む