シグリ・ウンセット「ヴィガ・ユートとヴィグディス」が非常に面白かったので、その流れで、北欧の古典文学に手をつけてみることにしました。
北欧の古典に入るには、やはり神話からでしょうが、私としては英雄伝説のほうがもっと興味があるので、両方伴っているものをと選んでみたのが、グレンベック著「北欧神話と伝説」。
北欧神話に慣れ親しんでいる国の著作であるだけに、
初心者の私にはつかみどころがいまひとつ分からな . . . 本文を読む
そんな副題に目を留めて、図書館の新刊コーナーで手に取ったのがこの一冊。
古事記を読んだことでもあるし、どこの神社にどの神さまがおられるのか、
知っておくのも悪くない。
記憶を刺激しておかないと、すぐに忘れてしまうこと必至だしね。
この本は、日本の主要な神社を一巡りしようというもので、祭神がどの神さまで、ご利益は何か、鳥居の種類と見分け方などが載っており、神話などを分かりやすく取り混ぜた、いうなれ . . . 本文を読む
根の国にやって来たオホアナムヂノカミは、スサノヲの娘、須勢理毘売(スセリビメ)に出会い、目合為して、相婚いき」、つまり、一目ぼれ即ゴールインとあいなりました。
オホアナムヂノカミはスセリビメという根の国の力を得るわけですね。
スサノヲは「あれは葦原色許男神(アシハラシコヲノカミ)だ」と言って数々の試練をオホアナムヂノカミに課しますが、スセリビメの助けと鼠の助けでもって、切り抜け、スサノヲをたばかっ . . . 本文を読む
天岩屋戸(あまのいわやど)は、誰でも知っていると思っていたのですが、
高2の娘の言うことには、歴史の授業で天岩戸を知っているかという先生の質問に、知っていると答えられたのはごく少数だったとか。
あら、そうなの。
古事記を通して読んだなかで、私の想像力というか妄想力がフル回転したのは天岩屋戸で、
天照大御神が閉じこもり、高天原も葦原中つ国も暗闇に包まれ、禍に満ちるという深刻な場面なのに、何故か笑えま . . . 本文を読む
古事記というのは、帝皇の日継と先代の旧辞を大和政権を中心にして撰録してあるものです。
稗田阿礼は帝皇の日継とともに各豪族に伝わる伝承を習いおぼえ(記録して研究したのではないかとする見方もある)、太安万侶がそれらを一貫した歴史に仕立て上げました。
いろいろな伝承を吟味し、バラバラだったものにつながりを持たせ、目的にかなうように組み立てられるまでには、そうとうな苦労があったのではないかと思います。
そ . . . 本文を読む
古事記上巻は、天御中主神以下(アメノミナカヌシノカミよりしも)、日子波限建鵜草葺不合命以前(ヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコトよりさき)、つまり天地(あまつち)の初めから火遠理命(ホオリノミコト)までの、神代にあたります。
天地の開闢は、「天地(あまつち)初めて発(ひら)けし時」という、天と地が始めて分かれた時という、至極あっさりした表現で言い表されています。
「序」の華麗な文章を読んでいただ . . . 本文を読む
人形劇のシナリオを書く一助にと一寸法師をリサーチするなかで手に取ったのは
「お伽草子」謎解き紀行―伝説に隠されていた、古代史のメッセージで、そこではお伽草子をあしがかりに古代史を紐解いていました。
その後のサークルのミーティングで、にわかに浦島太郎が浮上。
浦島太郎も「お伽草子謎解き紀行」に取り上げられていたし、ケルト神話のメイヴ女王に匹敵するクワセモノ、神功皇后にもお目にかかりたいということで、 . . . 本文を読む
お伽草子の関連本として、前記事の最後で触れようと思っていたけれど、予想以上に文字数がかさんでしまったので、新たに記事を書くことにしました。
お伽草子にある一寸法師を読んでみると、現在知られているような話しとは違うことに驚かされますが、現在のようなむかしばなしになったのは、もっと後年のことです。
では、お伽草子として成立する以前は、いったいどのように語られていたのでしょうか。
興味がわいてきたのいい . . . 本文を読む
ケルト文化について、なんとなくの知識しか持ち合わせていない私。
「トリスタンとイゾルデ」のために借り出した「ケルトの神話」を
始めからキチンと読むことにしました。
本書は、ケルト民族の歴史について、簡単ではありますが、分かりやすく網羅してあり、語り口も平素で読みやすく、初歩的な知識を得るには十分なものではないかと思います。
「トリスタンとイゾルデ」を読んだばかり、というか、先月一ヶ月間はまるまる . . . 本文を読む