今日は、この仕事を続けてきて良かったと、心から感じる出来事がありました。
それは昨日の朝のことですが、随分と長い間お世話になっているお客様のご主人様が尋ねてこられて「明日の朝に家内の予約をお願いしたいのですが」とおっしゃいました。
聞けば、奥様は病に倒れられ入院中なのですが、外泊したら真っ先にクレールさんに行きたいとの希望だそうで、わざわざ予約に来てくださいました。
そして、今朝一番にそのお客様がお越しになり、お店に入られるなり涙を流しながら「やっと来れて良かった」とおっしゃいました。
ご自分が、病気になった事の悔しさや悲しさなど複雑な思いが入り混じり涙が止まらなかったようです。
しばらくして、落ち着くと「とにかく入院中も髪が気になり、早くクレールさんに行きたかった」と話してくださいました。
それから「昨日、ご主人様がわざわざご予約に来てくださいました」と話すと、その奥様が「失礼のないように直接クレールさんに行って予約をしてきてね」と頼まれたそうです。
そのように気遣って頂いて本当に恐縮しました。
そして、最後に髪の仕上がりを見て「綺麗になって本当に嬉しい。元気が出てきたわ」と言って下さいました。
その笑顔には、もう悲しみや悔しさもなく、この病気と向き合いながら頑張る決意すら感じました。
少し、半身に不自由を感じるものの、その他はお元気だそうで安心しました。
ご自身が、そんな辛い状態でも「立ち仕事だから体に気をつけてね」と気遣ってくださる、その優しさに、本当に感謝しました。
この仕事をしていて、この地で店で本当に素晴らしい方々と、ご縁があることに心から幸せを感じた瞬間でした。
どうか、その方が一日も早く回復される事を心から祈っています。