紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

ジョー・ジョーンズ・トリオ続き

2008-02-02 14:11:17 | ジャズ・コンボ
数日、ご無沙汰しておりました。
前回からの続き、「ジョー・ジョーンズ」トリオのアルバム、諸作品から行きましょう。

1曲目「スイート・ジョージア・ブラウン」…スティック一発で、「ジョー・ジョーンズ」の、大人のおとぎの世界へ入ります。
この、お洒落なドラム演奏…にプラスして、パーカッションとして使用する、ハンドリングでの演奏…いやー、良いですねぇ。
そして、その後は…「レイ・ブライアント」の転がるシングル・トーンで、魅惑のピアノ・トリオ演奏が堪能できます。

2曲目「マイ・ブルー・ヘヴン」…「レイ・ブライント」が、硬質のピアノ音質で、飛び跳ねる様に仕上げる演奏。
彼の跳ねを、後押しする様に「ジョーンズ」のドラミングも跳ねてます。

3曲目「ジャイアント・アット・ファイヴ」…「ジョーンズ」の掛け声一発で、始まるジャイブ・トラック。
このジャングル的な感覚…とても良いんですよね~。
中々、大先生「デューク・エリントン」以外に、こう言うサウンド・曲を選択して、アルバムに入れてくれるミュージシャンがいないので、「ジョーンズ」のストライク・ゾーンとは言え、この選曲センスに感謝したいですね。
とにかく、心地良い、ちょい悪4ビートを楽しんで下さい。

4曲目「グリーンスリーブス」…3曲目でワイルドな感じの曲から、一転して、原曲はクラシックのバラード曲の演奏。
序奏が終わると、ワルツのリズムで、可憐に可愛らしく…微笑ましいピアノ・トリオ演奏がなされる。
こう言う曲を弾かせたら、「レイ・ブライアント」は、ジャズ界随一の名人だ!

5曲目「ホエン・ユアー・ラヴ・ハズ・ゴーン」…「ジョー・ジョーンズ」のセンシティブなブラッシュ・ワークと、渋~い「トミー・ブライアント」のベース演奏が心地良い、規範的なピアノ・トリオ・ミュージック。
ここでの「レイ・ブライアント」の演奏も素晴らしいが、この曲(演奏)については、「レッド・ガーランド」調で、本家「ガーランド」が演った方が、もっと良かったかも?(笑)

6曲目「フィラデルフィア・バウンド」…超高速8ビートで、快速に飛ばす「ジョーンズ・トリオ」。
「ジョーンズ」は、テクニック抜群で、高速で有りながらも、ブラシ演奏で歌わせ、「トミー・ブライアント」のベースも高速で歌う。
このメンバー&アルバム、渋いと言いつつも、この様なスゴテク演奏を聴くと、結構派手な演奏&アルバムに感じるなぁ。

7曲目「クローズ・ユア・アイズ」…ハンド・ワークで奏でる「ジョーンズ」のドラムは、人の温もりまで、音に感じられて…とても温かいサウンドに仕上げている。
「ブライアント」兄弟も、優しい演奏に従事していて、ほのぼのとした寛ぎのピアノ・トリオ演奏は…いつまでも聴いていたい気にさせる、魔力を持っている。

8曲目「アイ・ガット・リズムⅠ」、「アイ・ガット~Ⅱ」…同曲だが、演奏アプローチ自体が、かなり異なる。
8曲目のⅠの方が、やや硬い感じの演奏で、重厚なイメージと、遊び心のテイストが加味されていて面白さも有るが、9曲目の方が、もっと飛んで、跳ねて、より一層メンバーがこの曲をいじって遊んでいる節が強い。
個性を重視するなら、9曲目の方がベターな演奏でしょうか?

10曲目「エンブレイサブル・ユー」…超ベーシックなスロー・テンポで綴るバラード演奏を、ハイ・センスなピアノ・トリオで贈るベスト・トラック。
「レイ・ブライアント」…何て美しく、可憐で…一寸お上品で…まじに良いです。

11曲目「ビバップ・アイリッシュマン」…終盤に来て、もう一度「ジョー・ジョーンズ」の世界へようこそ的な演奏に戻った。
楽しく遊ぶドラム演奏で、「ジョーンズ」が、縦横無尽に駆け巡ります。

ラスト「リトル・スージー」…この曲もチョイ、ジャングル調で、アルバム・ラストにまたこう言った曲を入れて、スタート演奏に帰依すると言う手法が心憎い。
最初と最後のトータル・バランスを考えて、色々な演奏をしているにも拘らず、非常に統一感の取れたコンセプトのアルバムに仕上がったのは、偏に曲順や曲調、まで気を使ったからでしょう。
この辺の気配りが出来るところが、「ジョーンズ」の人柄の良さなんでしょうね。

渋いって言ったけど、スゴテク満載だし、アルバム・コンセプトも優れているので、聴き応えある「ピアノ・トリオ」演奏ですよ。
☆アルバムリーダーはドラムスですけどね(笑顔)


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3 コメント

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レイ・ブライアントのアルバム? (加持顕)
2008-02-02 19:46:13
そういえばこれ、”パパ”ジョー・ジョーンズがリーダーでしたか(笑)。

あと『Us Three(New Jazz)』も、フィニアス・ニューボーンじゃなく、ロイ・ヘインズがリーダーなんですよね、良く考えると(笑)。
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タイトル間違えた・・・ (加持顕)
2008-02-02 19:48:11
スイマセン、『We Three(New Jazz)』でしたね。
『Us Three(Blue Note)』は、ホレス・パーランだった。間違いマチガイ。
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加持さん、毎度ありがとうです。 (えりっく$Φ)
2008-02-03 22:19:52
まぁ、ジャズにはレーベルとの契約上、名義リーダーと実質リーダーが異なる場合は多いですし、リーダー自体はリーダーらしくても、実質的な演奏にはゲスト・プレイヤーの方が明らかにイニシアチブを取って、リーダーを喰っちゃっている時も、結構有りますよね。
そこがまたジャズの面白いとこですよね。
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