紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

ただいま!沖縄から帰ってきました。ウェス・モンゴメリー~「バンピン」

2007-03-21 23:56:40 | ジャズ・ギター
みなさん、沖縄出張から帰ってきました。
美ら海水族館のマンタやジンベイ鮫を見て、沖縄のきれいな海も見て、心癒されましたので、またブログを書きますよ。
今日は、私の大大大好きなアーティストでありながら、まだリーダーアルバムを紹介していなかった、ウェス・モンゴメリーが満を持して登場です。

アルバムタイトル名…「バンピン」

パーソネル…リーダー;ウェス・モンゴメリー(g)
      ドン・セベスキー(編曲・指揮)
      ボブ・クランショー(b)
      ヘリシオ・ミリトorグラディ・テイト(ds)
      キャンディド・キャメロ(ボンゴ・コンガ)
      ロジャー・キャロウェイ(p)
      その他…(vl)(vc)(harp)等 ストリングス

曲目…1.バンピン、2.テア・イット・ダウン、3.ア・クワイエット・シング、4.コン・アルマ、5.いそしぎ、6.ミ・コサ、7.雨の日に、8.マスティ

演奏(曲)について…ウェス・モンゴメリーは、史上最高のジャズギター奏者と言っても過言ではない。
いや、史上最高のジャズ・ギタリストである。
ピックを使わない、親指中心のピッキング演奏、そして彼の真骨頂の革新的ギター演奏の、通称「オクターブ奏法」を確立した、稀代のミュージシャンである。
私はウェスが大好きなので、彼のアルバム、演奏全てがフェイバリットなのだが、ウェスも以前に紹介した、「アート・ペッパー」や「マイルス・デイヴィス」等の様に、演奏時代(所属レーベル)によって評価が分かれる演奏家である。
その中でこのアルバムだが、巷の評価は低い方に属するであろう。
多くのジャズ評論家(ジャズ好き)は、彼のベスト時代はデビュー間もない、「リバーサイド」レーベルの諸アルバムに残っている演奏と述べている。
このアルバムの様に、「ヴァーブ時代」の彼は、「フュージョンの入口」に足を踏み入れており、この後は、更に評価が真っ二つに分かれる(フュージョンそのものと言える)「A&M」時代へと突入する。
何度も言うが、私は「ブルージーでバッピッシュ」な「初期ウェス」も評価するし、「コマーシャリズム」に染まったとされる、BGM的でフュージョンなウェスも評価している。

そこでこのアルバムだが、ずばり「買い」である。
通のジャズ好きなら、マイナー・ブルースのタイトルアルバム曲「バンピン」はたまらないし、唯一のコンボ作品の2曲目は、最も初期のウェスに近い「真相ウェス」の名演である。
逆に私の様な「軟派ジャズでもOK」と言う人には、名画の挿入曲の「いそしぎ」や「雨の日に」、バラードの3曲目なんかも良い。
しかし、この中のベスト1は、ジャズとは思えないほど、美的(絵画的)な6曲目の「ミ・コサ」だと言いたい。
ウェス…硬軟両刀使いの、何と恐ろしいミュージシャンだ!