握った母の手が冷たかった。
義父は、91歳の誕生日の前日に眠ったまま亡くなった。午前中に病院に面会に行って、いつもどおりで、そのあとお昼ご飯を食べてそのまま眠ったまま亡くなった。いつもの検査で心不全の値がふり切っていても、歳だからと思っていた。お正月の三が日に布団から起き上がれなくて、病院が始まる四日にすぐに連れて行って入院した。それまで普通に会話も出来ていたし、朝昼晩三食食べていたけれども、布団から起き上がれなくなった時に、なにか違うと思った。
バカだと思われても仕方ないけれども、元気になって退院すると100%信じていて、亡くなったと先生から言われた時に号泣してしまい、看護師さんをびびらせてしまい申し訳なかった。主人と葬儀社に連絡したあと、義父のベッドのそばに椅子を用意して下さった若い看護師さんに、いまでも感謝している、
特養ホームに居る母は今年90歳になった。面会していても会話にならなくて、かくんっ、と目を閉じてしまう。会う時はなるべく手に触るようにしているけれども、今日はお昼ご飯をを食べ食べたばかりなのに、手が冷たかった。
人それぞれで、同じく90歳過ぎでもエネルギーがあふれている人も居るだろうけれども、やっぱり内臓の働きとかがどうにもならないんだと思う。たぶん、時間はあまり無いのだと思う。命の順番どおりにいかない事も多々あるけれども、ぜんぶ引き受けて、耐えて終わらせるのが孝行で供養なんだろうな。