例えば英語――
「先生……このボークってやつですけど…」
「ボークじゃない……ブックだ、本だよ、野球をやっているんじゃないんだから……」
「……あぁそうなんスか俺てっきり豚肉の事かと……」
「それはポーク……あ……これ、過去形になってないじゃないか……」
「……過去形ってなんスか?……俺どちらかというと未来形の方が好きっスね……なんか明日に続くって感じで希望が持てるんスよね~」
「そういう話をしているんじゃないよ……あぁ……これも、何だよこれ……文法めちゃくちゃじゃないか……【私はオットセイとダンスを食べたらトイレで帰りました】なんて日本語があるわけないじゃないか!」
「何言ってんスか先生、これ英語っスよ」
「そんなことわかっているよ、これを和訳してって言ったんだよ僕は!」
「……だから和訳……」
「こんな和訳があるかぁ!……あぁ……こっちも……【スキーが車とダイビングをしてピアノしました】なんて……あぁ……車はあってるか……でも、車だけあってても仕方ないんだよ」
続く。