隠し持っている卵はどれも反応しない。
という事は卵の方でも【なの】を親とは認めてないようだ。
与粋の方も告白してフラれたという負い目があるので、彼女と子育ての相談をするというイメージがまるでわかなかった。
やっぱり適当に決めたのでは駄目なんだなと思った。
与粋の卵の育て方は魔王として育てないと決めていた。
与粋は、魔王が必ず悪いことをする必要は無いと考えて居る。
悪いことをしなければ、勇者に退治される理由もないし、それでも侵入してくれば7不法侵入者だ。
正義は魔王の方にある事になる。
だから、与粋は魔王を徹底的に強く育てるが、悪いことはさせないという教育方針で行こうと考えている。
と、これだけは主張したいので【なの】相手では無理だと判断したのだ。
気が合わないというのはこういう事なんだろうな――与粋はそう思った。
やっぱり顔だけで選んじゃ駄目なんだなと思った。
う~ん……ボツだな、これは――イメージとちょっと違うし……。
続かない。やり直し。