埼玉県秩父・長瀞「小さなホテル セラヴィ」の管理人(オーナー)が綴る、日々のあれこれ。
小さなホテルセラヴィの「時を愛でるよもやま話」
のうぜんかずら
これは「のうぜんかずら」です。
20年以上前からずっとここに生えていたはずが、
ここ10年位花が咲きませんでした。
今年久々「のうぜんかずらのお花」におめもじ叶いました。
今年はいい事あるかも(#^.^#)
のうぜんかずら(凌霄花)は
夏から秋にかけ橙色の大きな美しい花をつけます。
平安時代に中国から日本に渡来。
とても寿命の長い木で、豊臣秀吉が朝鮮半島から持ち帰ったとされる
樹齢400年の「のうぜんかずらの木」が金沢市にまだ健在との噂・・・
一度見てみたいと思ってます。
「凌霄花」は漢名からで、
「凌」は「しのぐ」、「霄」は「そら」の意味で、
つるが木にまといつき天空を凌ぐほど
高く登るところからこの名がついたそうです。
花が甘いらしく、
小さなアリが、よくうろうろしてます。
のうぜんかずらは毒を持つと言われますが
迷信でした。管理人も騙されてました。
実際には毒はないそうです。
江戸時代の貝原益軒さんが
「花上の露目に入れば目暗くなる」と記述し
そこから、いかにも有毒の花、というイメージが 付いたようです。 、
昔中国で薬として使われていたのですから
毒のはず無いのですが、この地の方の多くは未だ毒だと信じてます。
お陰で「のうぜんかずらの花」は、この言葉で守られていたのです。
花言葉は、「名誉、名声、光栄」
この花は椿よりあっけなく
ぽとりと落ちます。
あっという間に花開き
美しい形を乱すことなく
潔過ぎるくらいポトリと落ちます。
落ちる意志なくては落ちるはずもないその花は
触れた途端に
自ら「がく」を蹴り宙を舞います。
地に落ちて、なお美しいその花は、安易に触れた人間を見上げます。
貝原益軒さんもこの触れれば落ちる意志を持つ
この、「のうぜんかずらの花」を
知っていたのでしょう。
「名誉、名声、光栄」
どれも人によって落とされます。
皮肉なものですね。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« そばの花 | 金魚 » |
豊富な自然の中に、たくさんの云われや物語があり、
それを熟知している管理人さんに拍手喝采です。
云われや物語を熟知している・・・と言うのは
まったく誤解です^_^;
管理人、未だ「のうぜんかずら」を「あいぜんかつら」と呼んでますので・・・ご承知の通りこんな頭です。