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街の散歩…ひとりあるき

しよく台は けぬきであたまを ひツきられ…『畫本柳樽』五編

2020年05月29日 | 川柳

しよく台は
けぬきであたまを
ひツきられ

燭台は
毛抜き(のような器具)で頭を
引っ切られ


しよく台ハ
けぬきを顎の
下タへさげ

燭台は
毛抜きを顎の
下へ提げ


すきはらの
けんびしはらを
ゑぐるよう

空き腹に
剣菱(名のごとく)腹を
抉るよう


日々日々に
またあらたなり
米のめし

日々日々に
またあらたなり
米の飯


ふき竹の
風になミたつ
帆立貝

(火)吹き竹の
風になミたつ
帆立貝(鍋)


青海苔に
まためぐりあふ
貝じやくし

青海苔に
また巡り会う
貝杓子


行きあたると
だまつてハゐぬ
銅だらひ

行き当たると
(大きな音たて)
黙ってはいぬ
銅盥


竹やりで
はらゑぐらるゝ
米だわら

竹槍(米刺し)で
腹抉らるゝ
米俵


ほうらくに
あられたばしる
はるの雨

焙烙に(豆炒る音)
霰た走る
はるの雨(のよう)


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