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街の散歩…ひとりあるき

29金山寺 梅堯臣(1002〜1060)……詩仙堂・詩仙の間

2024年06月29日 | 詩・小説
Leica SL/Valio-Elmarit-SL ƒ/2.8-4/24-90mm ヒヨドリ

29金山寺 梅堯臣(1002〜1060)
呉客独来後  呉客 独り来たって後
楚橈帰夕曛  楚橈(そどう)夕曛(ゆうくん)に帰る
山形無地接  山形 地の接する無く
寺界与波分  寺界 波与(より)分る
巣鶻寧窺物  巣鶻(そうこつ)寧(なん)ぞ物を窺はんや
馴鷗自作群  馴鷗(くんおう)自ら群を作る
老僧忘歳月  老僧は 歳月を忘れ
石上看江雲  石上 江雲を看る

楚橈:楚の船、夕曛:夕焼け、巣鶻:巣にある凶鳥、馴鷗:なれた鷗
梅堯臣■平明を主とし、日常をよく詠んだ。

呉の客が一人来て
楚地方の船が夕焼けのなかに帰る
山は孤立していて
金山寺は川波によって分かれている
巣にいる凶鳥は獲物をねらわず
そのためか 鷗も群をなしている
老僧は歳月の流れも忘れ
岩の上で雲の流れに見入っている
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