Leica SL/Valio-Elmarit-SL ƒ/2.8-4/24-90mm ヒヨドリ
29金山寺 梅堯臣(1002〜1060)
呉客独来後 呉客 独り来たって後
楚橈帰夕曛 楚橈(そどう)夕曛(ゆうくん)に帰る
山形無地接 山形 地の接する無く
寺界与波分 寺界 波与(より)分る
巣鶻寧窺物 巣鶻(そうこつ)寧(なん)ぞ物を窺はんや
馴鷗自作群 馴鷗(くんおう)自ら群を作る
老僧忘歳月 老僧は 歳月を忘れ
石上看江雲 石上 江雲を看る
呉客独来後 呉客 独り来たって後
楚橈帰夕曛 楚橈(そどう)夕曛(ゆうくん)に帰る
山形無地接 山形 地の接する無く
寺界与波分 寺界 波与(より)分る
巣鶻寧窺物 巣鶻(そうこつ)寧(なん)ぞ物を窺はんや
馴鷗自作群 馴鷗(くんおう)自ら群を作る
老僧忘歳月 老僧は 歳月を忘れ
石上看江雲 石上 江雲を看る
楚橈:楚の船、夕曛:夕焼け、巣鶻:巣にある凶鳥、馴鷗:なれた鷗
梅堯臣■平明を主とし、日常をよく詠んだ。
呉の客が一人来て
楚地方の船が夕焼けのなかに帰る
山は孤立していて
金山寺は川波によって分かれている
巣にいる凶鳥は獲物をねらわず
そのためか 鷗も群をなしている
老僧は歳月の流れも忘れ
岩の上で雲の流れに見入っている