matta

街の散歩…ひとりあるき

りちぎもの まじりまじりと 子をでかし…『畫本柳樽』初編

2020年03月31日 | 川柳

りちぎもの
まじりまじりと
子をでかし

律儀者
まじりまじりと(次から次へと)
子をでかし


女房の
いけん壱歩が
わり木つミ

女房の意見
壱歩が(金銭一歩が)
わり木つミ(生活薪ならこんなョ)


駕ちんを
やって女房
つんとする

(夫、朝帰りの)駕ちんを
やって(払って)女房
つんとする(怒り顔)


もミぢ見ハ
鬼にならねバ
かへられず

(吉原近くの)紅葉狩
鬼にならねバ
(このまま家へ)かへられず


すひつけて
けむをいたゞく
野がけ道

(煙草)すひつけて
けむ(火だね)をいたゞく
野がけ(遊歩)道


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女房と のり合いにする 宝船…『畫本柳樽』初編

2020年03月30日 | 川柳

女房と
のり合いにする
たからふね

女房と
(枕の下に)のり合いにする
宝船(七福神の絵)…初夢に


宝ふね
すりこ木六本
なべひとつ

宝ふね
すりこ木(男性)六本
なべ(女性-辨天さま)ひとつ


四天王
わたなべばかり
もんが知れ

四天王(源頼光の家来…渡辺綱・坂田金時・碓井貞光・卜部季武)
わたなべばかり
もん(家紋)が知れ


手つけにて
モウ神木と
たふとまれ

手つけにて(手付金を入れたら)
モウ神木(御神木)と
たふと(尊)まれ


雨ごひも
そでごひもして
名をのこし

雨ごひも
そでごひ(袖乞い)もして
名をのこし
(小野小町)



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くすりまで 春にめでたく のんでさし…『畫本柳樽』初編

2020年03月29日 | 川柳

くすりまで
春はめてたく
のんでさし

くすり(屠蘇)まで
新年はめでたく
飲んで差し


手のうらを
かへして
御慶まうしいれ

年末のツケ払攻防の
手のうら返したように
新年のお慶び申し入れ


おらくじゃと
いはれて
あたまなでまわし

おらくなご身分でと
いわれて
ご隠居、(いやはやと)頭なでまわし


うたがるた
下女
またぐらへ
とりためる

百人一首
下女
少ない獲物を大切に
股ぐらへ取りためる


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表紙・だるまとおやま…『畫本柳樽』

2020年03月28日 | 川柳

『畫本(えほん)柳樽』
川柳句集『誹風(はいふう)柳多留』
から選出、絵付けしたもの。
画:ダルマとおやま…七編とあり。

狂歌:
風に手に
ちる如
うれる
柳樽
いづれの
気にも
なびく
絵双紙

が、この冊子は改版で、九編の表紙が使われている。
くわえて見返し、序の文も九編のもの。


いっぽう、本文の川柳と畫は初編のもの。
よって畫は「八島五岳先生戯墨」である。

奧付版元
京都 丸 屋善兵衛
大阪 河内屋茂兵衛
同  河内屋藤兵衛


初編の表紙と見返しは下記。

世の中の
穴を
うがちし
柳樽
よめば
さとりも
ひらく絵草紙


八島五岳先生戯れ墨とある。

梅さくらにしきの
畫本柳足 初編
ミやこもひなもこきませのさま
(初編の表紙と見返しは『画本柳樽全十編』〈影印〉 大平書屋発行より引用)


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寶尽くし…北斎『三體画譜』

2020年03月27日 | 絵画・彫刻

『三體画譜』の最終ページ。
こうした寶尽くしは
『北斎漫画』三編の最終ページにもあった。

被ったり、覆えば姿の消える「隠笠」と「隠蓑」。
打ち出の小槌や寶藏の錠
宝珠や宝玉類、金銀貨の入った袋などなど…
福運をもたらしてくれる宝玉類だ。

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