山気ふかく形を崩の不二。
山気(さんき):ひえびえとした空気
霧か雲があつく立ちこめ
山気ふかい山中。
狩人から
煙管の火をもらう木こり
のむこう
くっきりながら
見え隠れの不二…
郭公の不二。
露台に涼むか
チャイナ服の男。
不二山頂のまえを
飛ぶ郭公もふくめて
風流なり…か。
茅の輪の不二、不斗見不二...『富岳百景』三編
茅の輪の不二。
茅の輪くぐり
六月末に
半年間の穢れを祓い
残り半年の無病息災を祈願する。
左にまわってもどり
右にまわってもどり
左にまわってもどる
計三回、茅の輪をくぐる
「祓いたまえ、浄めたまえ…」
不斗見不二。
築地塀の崩れから
「ふとみえた不二」か。
これもまた風情だなぁ〜、と。
茅の輪の不二。
茅の輪くぐり
六月末に
半年間の穢れを祓い
残り半年の無病息災を祈願する。
左にまわってもどり
右にまわってもどり
左にまわってもどる
計三回、茅の輪をくぐる
「祓いたまえ、浄めたまえ…」
不斗見不二。
築地塀の崩れから
「ふとみえた不二」か。
これもまた風情だなぁ〜、と。
見切りの不二。
障子の桟で見え隠れ
不二を見限っての
「見切りの不二」なのか。
「千客萬来 ふじや」
「やねふね(屋根舟)
にたり(荷足)
ちょきふね(猪牙舟)
つりふね(釣舟)」
文字を書いているのは
…提灯屋か。
武蔵野の不二
ススキか
イネ科の草の原に
霧がたなびき
はや
月が出ている…
福録壽。
録→祿、福祿壽。
しかし福祿壽がいない。
空に飛んでいるコウモリ蝙蝠(ヘンプク)の 蝠。
録が鹿(ろく)
壽は…なぜ不二なのか
永久の不二
縁起の良い初夢が
一不二、二鷹、三茄子…か
不二はめでたしめでたし…
と、絵解きのようなものか。
大井川 桶越の不二。
大井川を越えるに
人足による肩車か
蓮台にのって運んでもらう
これしかなかったという。
渡し船すらなかったという。
それは
川越人足保護のためだったとか。
だから絵のような「桶越」は
北斎の洒落ということか。