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街の散歩…ひとりあるき

28首尾吟 邵雍(しょうよう1011〜1077)……詩仙堂・詩仙の間

2024年06月28日 | 詩・小説
Leica SL/Valio-Elmarit-SL ƒ/2.8-4/24-90mm 京都・嵯峨野

28首尾吟 邵雍(しょうよう1011〜1077)
堯夫非是愛吟詩  堯夫 是吟詩を愛するに非ず
雖老精神未耗時  老ゆと雖ども 精神未だ耗(へら)ぬ時
水竹清閑先拠了  水竹清閑 先ず拠(きょ)し了(おわ)んぬ
鴬花富貴又兼之  鴬 花 富貴 又之を兼(か)ぬ
梧桐月向懐中照  梧桐(ごどう)月 懐中に向って照す
楊柳風来而上吹  楊柳風 面上に来って吹く
被有許多閑捧擁  許多(きょた)の閑有って 捧擁被(こうむ)る
堯夫非是愛吟詩  堯夫 是れ吟詩を愛するに非ず

堯夫:邵雍の字、拠:よ(る)、兼ぬ:あわせる、梧桐:アオギリ、許多:多くの、楊柳:(ようりゅう)栁、
許多の:多くの、捧擁:とりまかれる
邵雍■儒者として名をなし、哲学的、孔子の徒をもって自ら任じた。

自分は詩を吟ずるのを愛するわけではない
老いても 精神はまだ消耗していない
水や竹の閑かさがまず あたりを支配し
鶯や花、富貴もここには得られる
青桐をもれる月かげは懐中にまでさしこみ
柳を吹く風は面上に快い
多くの清閑さにとりまかれていると
自分は詩を吟ずるわけでないのに
自然と口ずさむようになる
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