茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

被綿(きせわた)

2009年10月26日 | Weblog
菊の花に綿を置いて一晩
朝露がしみ込んだところで体を清める
なんてことを今年こそはやるぞ!と楽しみにしていましたが
今朝は被綿(きせわた)どころか大変な風で
我が家の鉢植えのお茶の花が
もうボロボロを落ちてしまったり
かなりセットが乱れた風情になってしまいました
菊はないので
この甘酸っぱいお茶の花の香を綿に移して
おほほほほ~と体を清めたかったのです

楊貴妃や清少納言の時代は
これは本当にアストリンゼンであったり
コロンであったり
旬の材料で作りました無添加化粧水
という感じだったのかもです
女性はみな重陽の朝を楽しみにしていたのでしょう
今で言うコエザイムとかQ10とか

今はヒツヨウはないけれど
その水分の薬効よりも
花の朝露をいただいて体を清めるという
そのことがとっても素敵
皇室や神社では
きっちり続いている行事で
菊であることが重要ですが
もっと簡単に
お家にある花に綿を着せてみてもいいでしょう

本当は菊なんだけど・・・
どうして本当は菊かというと・・・
菊の伝来は・・・
あたりを押さえておけばいいのです
毎年この季節になって
お菓子屋さんに菊が並ぶようになると
お茶を初めてから
ずいぶんと歴史を振り返るようになったなと
思います

南北朝
後醍醐天皇
皇室の菊の紋章
花から花へ
たくさんのドラマが託されているようです