茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

二百十日

2008年08月31日 | Weblog
今夜は伊藤和也氏の通夜。
テレビを聴いていると伊藤さんの善意という言葉がよく使われている。
私はこの言葉が嫌いだ。
勉強もせず、視野が狭く、善意という言葉の上に胡坐をかいているようなNGOが
山のようにあるからだ。
そんな中で、
世界の関係性を、経済も政治も宗教もよく見聞きし、
豊富な情報をもとにしっかりとした価値観を築き、
そのうえで力を発揮している人々もまた多くいる。
そんな彼らを突き動かしているものは、
善意という言葉では表せないだろう。
冷静と情熱を兼ね備えた上等な知性、
そして勇気、忍耐。

アフガニスタンのアヘン中毒者は2006年の発表で92万人。
正しい判断力を失った人々の数ははかり知れない。
死の恐怖、洗脳、中毒。
最近見た『ブラッド・ダイヤモンド』という映画を思いだす。
買う人がいるから、悪循環が絶えない。

今日は二百十日。
気持ちも晴れない。

今夜は掛川の深蒸し茶で献茶をさせていただきます。
伊藤和也氏のご冥福と、
自由をあらかじめ奪われた人たちの、失われた時の回復と、
戦争をしたい人たちの心の孤独が、少しでも癒えることを祈って。


* 8月27日にご案内した今夜のNHKラジオ第2は
 番組変更になっていました。
 中村哲氏の講演ではありませんでした。

温める

2008年08月30日 | Weblog
お茶の飲み方は世界中いろいろです。
アフガニスタン東部ダラエヌール渓谷で消費されているお茶は玉緑茶。
ペシャワール会の会報誌で見る限り釜炒り製玉緑茶のようです。
飲茶の方法は、
一つまみの茶の葉を沸騰したやかんのお湯の中にいれてさらに数分間沸かし、
これをあらかじめ砂糖(通常大匙2~3杯)をいれたコップに注ぎ
スプーンでかき混ぜ、少し冷ましてから飲む、のだそうです。

今、我が家には九州でゲットしたばかりの、まさに釜炒り製玉緑茶があります。
早速淹れてみました。
見た目紅茶ですが、向こうの方に茶葉の青さが感じられ、なかなか味わい深いです。
砂糖大匙2はちと甘かったですが。

『アフガンの農家は、食事の後とか来客時にお茶を飲みながら世間話に興ずる。
娯楽がほとんど無いこの国では、
世間話が最大の楽しみで人間関係を温める場ともなっている。
お茶は世間話の場の潤滑油として欠くことができない存在である。
お茶の試作は、
茶葉を購入するための農家の現金支出を少なくしたい、
お茶を飲みながら人間関係を温め、
農村に平和を取り戻す一助にしたいとの思いからである。』
「アフガンのお茶あれこれ」2004.2.17より 

『ジャララバード市内の茶商で1家族当たりの茶消費量を聞いたところ、
年間12キロ程度とのことである。
ジャララバードでの茶の販売価格は、1キロ当たり130~160prで、
日本円に換算すると220~270円くらいになる。
年間3千円前後の茶代は、アフガン農家の経済状態からするとかなり大きい支出である。
因みにアフガンの国民1人当たりGNPは約180ドルである。』

手元に「一人あたりのお茶の消費量」を記した資料があります。
緑茶紅茶ウーロン茶などの合計で、2002~2004年度のものですが、
アフガニスタンは8位で2.03kgでした。
ちなみに日本は、15位、1.12kg、中国は30位0.4kgです。
これって、家族のだんらんの順位?

強さ

2008年08月29日 | Weblog


以下に「ペシャワール会」の事業報告を紹介します。
2008年6月25日のものです。

『今から5年前にパキスタンの試験場から貰った苗を定植した茶園と、
3年前に日本で寄贈頂いた種子から育てた北部集落の茶園で、
念願の春一番茶が大々的に摘み取れたことは、今年一番のニュースです。
製茶場を茶園の近くにを設け、
初めての緑茶作りを興味深そうに見つめる周辺の農家に囲まれながら、
賑やかに製茶作業を行うことができました。
お茶栽培のかねてからの課題である夏場の高温に対しては、
遮光用ソルゴーを植えたり、杏園に茶を植えたりなどの試験をしています。
もう一つの課題である土壌のアルカリ性の調整については、
現在なお解決の見通しが立っておりません。
茶の木が枯死してもおかしくないペーハ値を示す畑ですが、
茶摘みができるほどに成長してくれ本当に驚いています。
ここまでくるともはや人知の及ばざるところ、
アッラーの神様が手助けをしてくれているのであろうかなど、
農家と多少冗談めかして話し合っております。
それはそれでアッラーの神の見えざる手助けを有り難く頂きながら、
お茶好きのアフガン人が毎日飲むお茶を
少しずつでも自給できるように頑張っていきます。』


お茶は年平均気温が13℃以上、雨量が年1400mm程度、
弱酸性土壌の亜熱帯地方に多く分布する植物です。
アフガニスタンでは5月~8月の乾季には気温が40℃にもなり雨が降りません。
雨季も雨は少なく、年間降雨量は200mm程度、土壌はアルカリ性。
それなのに茶が育ち、茶摘みができるまでに育った時は、
どんなにかうれしかったでしょう。
摘んだ茶を製茶し、それを皆で飲み、どんなに楽しかったでしょう。
自信がつき、輪が広がり、夢が膨らんでいたことでしょう。
自然の素晴らしさ、茶の強さに感謝し、
そして本当に神が背中を押してくれているようにさえ思えたことと思います。

自分の命を奪うものが何ものなのか、
最期に彼は知ることができたのだろうか。

空を仰ぐ

2008年08月28日 | Weblog
AFP通信によると、
国連薬物犯罪事務所UNODC(United Nations Office on Drugs and Crime)の
アントニオ・マリア・コスタ(Antonio Maria Costa)事務局長は、
8月27日、インタビューに応えて、以下のように述べた。
「ケシの栽培地域を不安定な状態にとどめ、
自由にケシの栽培を行うことができる状況を維持するため、
アフガニスタンのアヘン生産者が、
タリバンに毎年およそ3億ドル(約330億円)の資金提供をしている。
アフガニスタンでアヘンやヘロインを生産するため、
この地域を危険な状態に保つ必要があり、
タリバンに多額の資金を渡して、
拉致や誘拐などを次から次へと発生させている。」

かつて、世界最大の麻薬・覚醒剤密造地帯(ケシの栽培地)は、
「黄金の三角地帯(タイ・ミャンマー・ラオスが接する山岳地帯」でした。
各国政府や国際機関は、麻薬撲滅のため、
お茶やコーヒーという換金作物の栽培を奨励してきました。
そして、高級烏龍茶の流通という成功例などをもたらし、
安定化への事例を積み重ねてきました。
その結果、今、ケシの最大栽培地は、
「黄金の三日月地帯(アフガニスタン・パキスタン・イラン国境付近)」に
移りました。

今や世界のアヘン生産量の9割を占めるにいたったアフガニスタン。
年間生産額は10億ドル相当で、末端価格はこの何倍にも膨らむといいます。
ケシの代わりになる作物が見つからない限りは、
アフガニスタンをアヘンの工場でなくすのは難しいと言われています。

そのアフガニスタンに、
かつてのゴールデントライアングルを救ったお茶を栽培し始めていたのが
「ペシャワール会」。
高い気温、アルカリ性の土壌といった条件が、
はたしてお茶の定着につながるかどうかは、
まだだれにもわからない状態でしたが、
お茶の栽培というのは、
単なる農業支援というカテゴリーの問題では
なかったのかも知れません。

祈り

2008年08月27日 | Weblog
ペシャワール会の伊藤和也氏は静岡県掛川の出身です。
有数のお茶どころで育ち、地元の農業高校で学んだ伊藤氏は、
アフガニスタンでも茶葉の栽培に励んでいました。
アフガニスタンは緑茶の消費が多いのに、全てを輸入していました。
ケシに代わる有望な換金作物として茶葉の栽培ができないか、
ここ数年、試行錯誤が繰り返されてきました。
2年前、栽培地を高地に移してから希望が見え始め、
昨年は初の小規模な「出荷」も行われ、
さらに、近辺の農家に配布した苗の活着率もよく、
今後はアフガン高地沿いに自然に茶園が拡大することが
期待されていたところでした。
写真は、定植した茶の調査を行う伊藤和也氏です。

茶葉は、換金作物となる以外にも、
現地の人々の健康に資する有用な植物です。
茶は、コレラ菌、赤痢菌、チフス菌、百日咳菌、
肺炎マイコプラズマ、腸炎ビブリオ、サルモネラ、
黄色ブドウ球菌、ヘリコバクター・ピロリ、腸管出血性大腸菌O157、
さらに多くの抗生物質が効かないMRSAやペニシリン耐性肺炎球菌など、
多くの細菌や真菌(かび)に対して抗菌効果、殺菌効果を示します。
また、細菌が出す毒素を解毒する働きもあります。
コレラ毒素、百日咳毒素、腸炎ビブリオ耐熱性溶血毒、
黄色ブドウ球菌の腸管毒、腸管出血性大腸菌O157のベロ毒素を解毒し、
コレラや食中毒の予防に有効なのです。

私は、この効果を知った時、お茶は、
途上国と言われている国々の人々の健康に役立てることができると思いました。
伊藤氏にはこれから教えていただきたいことがたくさんありました。
伊藤和也氏のご冥福を心からお祈り申し上げます。

ちょうど、この週末に中村代表の過去の講演をラジオで聴くことができます。
NHKラジオ第2 8月31日(日) 21:00~22:00
「アフガンから見た国際貢献」講演:中村 哲(医師)
9.11という大事件後、アメリカのアフガン侵攻が始まって6年が経つ。
今も治安が安定しないアフガンで、
現地の人を支える援助活動を続ける医師の立場から、
日本にいては見えにくいアフガンの現状と、
国際貢献のあるべき姿について提案する。

茶半香初

2008年08月26日 | Weblog
どーしたのというほどに急に涼しくなりました。
おまけに冷たい雨に打たれ、
さぶくてさぶくて赤い看板に吸い寄せられていきました。
居酒屋ではありませんよ。
韓国料理の「千の家」。
あったかあいサムゲタン(薬膳鶏粥)をいただいて幸せなランチタイム。
初めてのソウルで百済参鶏湯(サムゲタン)に感激してから、
3ヶ月ぶりのご対面でした。

ふと遠くに目をやれば
おお!「茶半香初」の掛け物発見!

茶が半分香り初め?
韓国といえば釜炒り茶、
ピンピンに熱した釜に生葉をじゃっ!と投じて炒っているところ?
お湯を注いだ急須から茶の香が立ってきたところ?
春を迎えた茶畑から青い葉の匂いが届いたの?
などなど頭の中???いっぱいで家に戻り検索すれば、
インターネットはすごいですねー。

静坐処茶半香初
妙用時水流花開

1786年生まれの金正喜(キムジョンヒ)の詩。
彼は李氏朝鮮後期の実学者であり、
特に「秋史体」という書体を生み出した書家として有名、
その他にも士人としての儒学はもちろん、
金石学や仏教にも造詣の深いマルチな才能を持った人物であった、とな。

茶は「文明の洗練」だそうです。

18世紀の韓国、
どんなお茶が飲まれていたのでしょう。

豆腐味

2008年08月25日 | Weblog
美術を志す大学生10名とお茶をご一緒しました。

今日のお茶は、大分県は耶馬渓の有機煎茶。
お茶?飲まない~っすな皆さまに、
葉っぱの力を、どーんと感じていただこうと、
一煎目は50℃でゆっくりと抽出してみました。
普通煎茶ですが、素晴らしきかな、耶馬渓、
「うわっ」
と、驚かすほどのパンチ。

次に90℃で30秒ほど。
「えーっ」
全然違う味だし。

空になった湯のみをクンクンしてみてね。
「花の香りだー」
「お茶は豆腐なのにー」

はい?
お茶の味が、お豆腐なの?

どれどれ、ナニナニ、わいわい。
んー、もしかしたら、この辺から豆腐くるかも~。

さすが美術を志す青年!
そうなんです、このお茶、4月に摘んだ新茶。
新茶の持つ遠くにある青くささ、
草のにおい、
それは、たしかに大豆のにおい!

今日、彼らは、「感覚を啓く」というレッスンをしていたとか。
もう、バッチリですね。
甘み、旨み、苦味、渋み、香りをたーぷり感じさせる
素敵なアーティストになって下さいね。


お茶の歴史

2008年08月24日 | Weblog
渋谷でお茶の歴史の話をしてきました。
栄西禅師、利休宗易、隠元禅師の三人のお供を連れて。(なんちゃって)
会場となった三軒茶屋という地名は、
江戸中期以降の社寺参詣ブームで賑わった大山道、登戸道付近に
三軒の茶屋が並んでいたというところに由来しているそうです。
このような場所に講座を設定していただけてうれしかったです。

前半は、紀元前2737年から今日に至るお茶と人とのかかわりを、
大急ぎで紹介してみました。
後半は、おいしいお茶を美味しくいただく実践。
今回は、神奈川県の足柄茶を使わせていただきました。
蓋のついた蓋碗(がいわん)というお茶碗を利用していただく
「すすり茶」という楽しみ方です。
お茶の美味しさを存分に味わえるお道具だと思います。

この足柄茶、「本場の本物」に認定されているお茶です。
「本場の本物」とは、
その土地土地において伝統的に培われた「本場」の製法で
地域特有の食材などの厳選原料を用いて「本物」の味を作り続ける、
そんな製造者の原料と製法へのこだわり証しとなるのが
地域食品ブランドの表示基準、
なのだそうです。
ーーー食品産業センターのパンフレットより。

現在11品目が認定されていて、
お茶は、大豊の碁石茶と伊勢のかぶせ茶も認定されています。

新しいことも大好きです。
伝統も大好きです。

「伝える」というのは人間の素晴らしい能力です。
今まで伝えられてきた事、しっかり、次に伝えていきたいものです。

国際交流

2008年08月23日 | Weblog
金曜日はお茶のお稽古デー。
昨日は、突然ゲストありで楽しいお茶会もどきになりました。
お茶を習いに来ているDクンのお母様が連れてきた、
お友達の御親戚の友人の息子さんの知り合いの、とかなんとかな
フランス人2人とドイツ人1人。
縁・円・延なる宴は、
最初シーンンと緊張、後にワイワイガヤガヤのお茶点て教室へ。

「日本の和が好き、精神性が好き、凛としていて好き」という彼ら。

何で日本を知ったの?

「忍者」「アニメ」

え?

なるほど、和・精神性・凛は、忍者から来たのね。
でも、考えてみると、そうですよね。
和・精神性・凛を感じる「うつくしい日本」は目指すものでしたね、
今、ないってことか・・・。

帰りがけに、Dクンが感激していました。
お茶ってすごいっすね!
あんなにみんな喜んで!
2時間も初めての人と過ごすのは大変だとおもってたけど、
なんだかすっごい国際交流した感じっす!

Dクンは、ゆったりとした良い所作でお茶を振る舞える素敵な青年です。
外国のお客様も、キラキラした目とニコニコした口元で、
Dクンのお点前に見入っていました。

「次はもっとかっこよくお点前ができるように頑張ります!!」

うん、あの眼で見つめられたら、
燃えるわね~。
「場」というのは大事だと、私も学びました。

うつせみ

2008年08月22日 | Weblog
蝉の抜け殻はよく見かけますが、
抜け殻の影は初めて見たような気がしました。
抜け殻にも影があるんだ・・・

これはツクツクボーシかな?
鳴き声は「ジーツクツクツクボーシと始まり、
以後ツクツクボーシを十数回ほど繰り返し、
ウイヨースを数回、最後にジー…と鳴き終わる」と
つるの剛士さんが言っていた、
いや、ウィキに書いてありました。

蝉の抜け殻って、解熱作用のある漢方薬として利用されているんですよ。
人って、いろんなことを試しているんですねー。
成虫を食べちゃう地域に、
雲南省と沖縄があるのだそうですが、
昆虫食というのは、
山東半島、朝鮮半島、九州、長野に残っているとか。
うーん、この関係性、
「秦氏」なんてキーワードも見えてきたりしてワクワクします。
食の共通点というのは、
古代の人の流れを推測するのに、実に興味深いです。

ところで、
四国の真ん中あたりにある大豊町には、
碁石茶という、碁石のように固めた固形茶があります。
後発酵茶という分類で、
すっぱいのです。
このルーツをたどると、
雲南省につながるのです。
お茶、学名カメリアシネンシス発祥の地と言われている雲南省です。

お茶の故郷、雲南省をルーツとする後発酵固形茶が、
どーして、ぽこっと、四国の真ん中にあるのでしょうか。
お茶好きのロマンを駆り立ててくれちゃう「幻のお茶」です。
うつつよに残っていてよかった。

スポーツ

2008年08月21日 | Weblog
上野投手、お疲れさま!
かっっっこよかったですね~~~。

北京五輪ももう14日目、
人間の体ってすごくきれい!
この精神力はどーしたら培えるの?
努力して結果を出した顔ってホント美しい!
などと感動したり自分を反省したりの毎日。

ソフトボールの試合は今日初めて見たのですが、
女の人が本当にかっこよかった。
平塚らいてうが見たら泣いて喜ぶだろーと思いました。
「女たちはみな一人ひとり天才である」
これも、らいてうの言葉です。

さて。

スポーツを始める30分くらい前に、
上級煎茶を飲むとよいそうです。
上級煎茶にはカフェインが多く含まれていて、
このカフェインには筋肉刺激効果があるのです。
玉露もよいです。
抹茶もよいです。
もちろん、普通の煎茶にもカフェインは含まれていますが、
葉の成長と共にカフェインは減っていくので、
これらの高級茶、つまり柔らかい芽を摘んだお茶を
高い温度で淹れるとよいのです。
さらに、スポーツの途中でもお茶を飲むと、
ドーピングテストに引っ掛かるほどではなく、
しかし運動能力を高める効果があるそうです。
お茶ってすごい。

試合が始まる前の控室で
スポーツ選手が抹茶を点てていたら、
ん~、それもかっこいいですね~。

緑茶の甘いの

2008年08月20日 | Weblog
ローソンで見つけちゃいました。
「sweecha」
蜂蜜入り緑茶
コカ・コーラからです。

HPによると、
甘いものでリラックスしたり、気分転換することが多い
20代から30代の男女をターゲットにしているそうです。

バンコクにいる友人が、今、タイではすごい緑茶ブームだけれど、
お砂糖の入れ方も半端ではないと言っていました。
たしかにアジアでは緑茶にお砂糖をいれて飲んでいるようです。
タイでは、その場で搾ってくれる新鮮なオレンジジュースにも
大匙3杯も4杯もお砂糖をいれますから、
苦味渋味のお茶にお砂糖は当たり前なんですね。

でも、これだけダイエットブームの日本で
緑茶に砂糖なんて意外です。
(蜂蜜も入っていますが砂糖の方が多く使われているとの表示)
新しい感覚のお茶として
どのように受け入れられていくか楽しみです。

そういえば、明治のころ、日本からアメリカに輸出されたお茶は、
向こうでは紅茶の様に飲まれていたのですから、
緑茶とお砂糖、合わないこともないかもです。

国産茶葉100%使用
450ml
147円です。

私の感想はですね~、
言われないと緑茶って思わないかな。
甜茶みたいな甘いお水みたいな。

ちなみに、
子どもの頃に、おばあちゃんがいれてくれる麦茶には
お砂糖が入っていました。
大好きでした。

最初の茶畑

2008年08月19日 | Weblog
平戸にやってきました。
目的は冨春庵です。
栄西の茶園があるという場所です。

栄西というのは12世紀の人で、臨済宗の開祖です。
中国(当時の宋)に仏教の勉強に行って、
茶の種を持ち帰り、日本にお茶をもたらした人と言われています。
(実際は、栄西以前より日本には茶を飲用している記録があるのですが)

ナビに導かれて車を走らせていると、
「日本最初の茶畑」の表示発見。
え?
以前、佐賀の背振山を訪ね、
ここが栄西が初めて茶を植えた場所かあと感慨深く歩いてきたのに、
ここも?
さあ、どちらが本当なのでしょう?

正解を断言することは諸説有りで難しいようですが、
中国から持ち帰った茶の種を「最初に蒔いた」地で、
日本における茶栽培の発祥の地といわれているのが背振山。
最初に「茶畑」風になったのが平戸。
そして、「最初の茶園」となると、
実はまた別の所にあるのでした。

それにしても茶は修行とともにあり、です。
今でさえ山深く、登ったり降りたりたいへんな場所ですから、
当時はいかばかりであったかと思います。
そういう所がお茶の栽培によいと、
中国でしっかり学んできた栄西、
お茶の栽培にかける栄西の夢、
もっともっと追いかけてみたいです。


2008年08月18日 | Weblog
宇佐から西に向かって九州を横断しています。
途中、川登サービスエリアにて発見したのが、
「日田天領水のお茶」かっこ宇治茶100%使用。
とっても美味しいお茶でした。

でも、
どうして宇治茶を使っているの?
そのお茶の葉が育った土地の水で出したお茶が美味しいと、
どの茶農家さんも言います。
日田にもお茶畑あります。
大分県は茶産地です。
宇治の茶葉使用のこのお茶ももちろん美味しいですが、
「日田天領水の水」ファンとしては
是非、地元のお茶の葉使用のお茶を飲んでみたかったです。

水が違うとどのくらいお茶の味が違うのか、
実は私にはまだよくわかりません。
でも、確かに全然違うのだそうです。
「自分が育った土地の水で出してやるとお茶が喜ぶんだよ」
という茶農家さんの言葉に、
お茶を育てていらっしゃるということが、
とても羨ましく思ったことがあります。






ひょうたん

2008年08月17日 | Weblog
今日は宇佐で瓢箪の絵付けをしました。
宇佐というのは大分にあります。
日本中にある八幡宮の総社、宇佐八幡宮に参り、
八幡宮たぁ何か、など、お勉強をちょっとしました。
宇佐で瓢箪の栽培が盛んになったのは、
応神天皇のお母さんが哺乳瓶のように使ったことによるそうです。
このお母さん、神功皇后といいますが、
この方が宇佐八幡宮に祭られているのです。

瓢箪は人類が始めて栽培した植物と言われています。
原産地はアフリカですが、世界中で様々に利用されています。
日本では利休さんが花入れに使っていますね。
瓢箪の中の水の温度は低く保たれ、
焼き物の花入れを利用するより3倍も長く花が持つのだそうです。

どんな絵を描いたか、旅より戻りましたら写真をアップします。

(追記:8月20日)
描いたのはお茶の新芽です。
今後、お茶の講座には同伴しますので、
お見知りおきのほどよろしゅうお頼もうします。
小さいほうはお店で販売していた瓢箪ストラップです。
どちらも振るとカラカラ音がします。
ヒョウタンの種が入っているのです。