茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

ごこう

2010年01月31日 | Weblog
今日のイギリス館の講座では
お抹茶は上手に点てられないから~という
主婦の方に大喜びしていただきました。
買ってきたお抹茶をそのままお茶碗にとり、
お湯を少し加えて練り練り、
またお湯を足して練り練り、
(ココアを作る時みたいに)
それから茶筅でしゃかしゃか、
という手順です。

すると、
え~、こんなにふわあと泡がたった~という次第。
これ、
日本茶インストラクター協会ご推奨の
簡単なお抹茶の点て方です。
茶漉しを使わないでいいのは、
主婦的にはとってもうれしい。
汚れ物は一つでも少ないのがうれしいですものね。

今日は、宇治ひかり、さみどり、ごこう、
それらのブレンドを
少しずつ召し上がっていただきましたが、
ごこうは茶道を習っている人(=お抹茶をよく飲む人)に
絶大な人気でした。
「どうだ!」って感じのお茶だそうです。

最初に、
「ごこう」を煎茶に仕立てたお茶を淹れたのですが、
こちらはやわらか~い甘みでとろりとしており、
抹茶のごこうと同じ血筋とは思えませんでした。
共通なのは濃い緑。
お水出しにすると、これまた甘く美しくまろやかで
子供に大人気でした。

てんぼねほうじという
抹茶の原料となる碾茶の茎を焙じたお茶もいただきましたが、
やはりその甘みは
通常のほうじ茶とは違う!と人気でした。

同じお茶がこんないろいろな顔を持っていることを発見すると、
当然食いしん坊は思うわけです。
ごこうの玉露も飲みたい。
ごこうの晩茶も飲みたい。
ごこうの釜炒り茶も飲みたい。
ごこうづくし茶会がしたい。

さて、これって難しいのかな。

松山より

2010年01月30日 | Weblog
沿岸航海に出ている息子から
写メが届きました。
松山城に上ったら
すげー茶室があったそうです。
松山城二の丸史跡庭園の
聚楽亭っぽいです。

松山といえば、
「熱田津に船乗りせんと月待てば
    潮もかないぬいまはこぎいでな」
という万葉集の額田王の歌がありますが、
この熱田津というのが松山港にあたるそうです。
どこへ漕ぎ出でていく時の歌かといえば、
斉明天皇の新羅征伐への出発を歌ったものでそうです。
一方、息子は今頃、
素晴らしい満月を宿す松山港でぷかぷかと
桑田さんの「月」でも聴いているのでしょう。
平和っていいですねえ。

ところで、
愛媛といえばお茶どころがたくさんありますが、
松山にも久万茶というお茶があります。
愛媛の軽井沢とも呼ばれている(?)久万高原は、
朝夕の寒暖の差が大きくて
朝霧がたちこめるといいますから
おいしいお茶の栽培にはもってこいです。

松山と土佐を結ぶ宿場町であり、
四国霊場44番札所大宝寺の門前町としても栄えた地域、
茶栽培も丁寧に行われたのでしょう。
江戸中期にはお茶は松山藩の主要産物となっており、
寛保の飢饉以降、茶の価格が暴落したことで
久万騒動という事件がおこっているほどです。

また、
裏千家5代の不休斎常叟は
伊予松山藩主の久松家に出仕、
茶道奉行としての活躍されています。
素晴らしい茶どころ松山は
茶の湯の盛んな地域でもあったわけですが、
さてさて、
では、どうして抹茶を作らなかったのでしょう。
宇治しか碾茶園は許されていなかった時代でも、
茶道奉行さまなら・・・
そんなことを考え、
母は月を見ています。

博多

2010年01月29日 | Weblog
博多に
福岡市埋蔵文化財センターなる所があって、
そこに
12世紀の茶臼と天目茶碗があったと
メールをいただきました。

「栄西さまより前、
 中世博多貿易商人により、
 中国からもたらされていた喫茶の風習の遺物が
 博多の町からザクザク出てきている」と。
茶入・天目茶碗・茶臼があった中世博多の展示コーナーには、
「十二世紀」と書かれ、
「栄西の『喫茶養生記』は1214年の成立」と
註書きがあったそうです。

栄西禅師は1168年に宋より帰朝しているので
その時に天目などは持ち帰っているかもしれませんが、
すでに茶筅を使っていたらしいですから、
匙もセットとなるともっと
前の人が伝えた道具なのでしょう。

団茶を粉にして茶入れに入れておき、
お湯を加えて
匙で白い泡を点てて飲んでいたのでしょうか。
それとも博多近辺にも茶畑があって、
散茶で粉茶なんてこともあったかもしれない・・・

13世紀の口禿白磁碗や
12世紀前半の龍泉窯系青磁碗、
11世紀の高麗・青磁碗なども
展示されているようです。
16世紀の景徳鎮白磁小杯、
13世紀の龍泉窯系青磁坏なんてのもありましたが、
これは、煎茶~?

茶農家の人や一般市民は
お茶の考古学的文献にあるよりも
もっといろいろなお茶を自由に飲んでいたでしょう。
学術的には
茶は上から下へ伝播したといわれていますが、
お茶を育てて製茶しているのは
下の人達ですから、
彼らがおいしいところを知っていると
私は思います。

中世博多貿易商人は
自由に
美味しいと思うお茶を持ち込んだと思います。
官ルートでは限られていたお茶に
広がりが出て
仏教や儒教ルートにあった型もはずれて、
博多の町では
多種多様なお茶が飲めたことでしょう。
推測です。

農業茶ポーター

2010年01月28日 | Weblog
とうとう
応募してしまいました。
来月から2年間茶畑通いです。

宇治とか星野とか
覆い下園(抹茶)のある畑に勉強に行きたいと
いろいろ調べていたのですが、
こんなおばさんでは
迷惑なだけだろうと臆していました。

ですから、
「農業茶ポーター」制度を知った時は
一気に羽がはえてウンカになった気分でした♪
(ウンカというのは、お茶につく虫です。
 この子が茶葉を噛むと不思議とお茶が甘くなることがわかり
 わざとウンカに噛ませて
 蜜のような甘みを出したのが「東方美人」というお茶です。
 正式にはチャノミドリヒメヨコバイという害虫~)
茶畑の私は、
ただの害虫のような存在になるかもしれないけど
もしかしたら予想外の何かを生むかも~♪

といっても
研修先の畑までは往復4~5時間の旅です。
続けられるだろうかと自問した時、
自分の中で育っているある思いが
強く背中を押しているのを感じました。

アフガニスタンで静岡の伊藤さんが
お茶を栽培していたように、
あちこちの南の国々に
お茶の木を植えたい。
それは
ペシャワール会の事業とは違って、
商品作物としてのお茶ではなくて、
昔、日本の町の風景として
茶の木の垣根があり、
自分たちの消費するお茶くらいは
自分たちで作っていた
というような
「庭のお茶」を植えていきたいのです。

下痢やビタミン不足は
南の国の子供達の体力を低下させている
大きな要因です。
お茶の抗菌作用、除菌効果たるや
O157も腸炎ビブリオもやっつけるほどのパワー。
ビタミンAやBやCも豊富に摂れますから、
お茶を飲んで
基礎体力を上げてもらいたい。

とにかく、頑張るです。

素直

2010年01月27日 | Weblog
高校1年生のペコちゃん(仮称)は、
茶道部に見学に来た日から
文句ばっかり言っていく子でした。
入部してからも、
すべてが気に入らないらしく
「そんなの右だって左だっていいじゃん」
「また、拭くの~?」
「しゃがんでた方があたしは楽なの」
と、まったく、型を学びません。

「あ、もう無理」
「おじぎ、やってらんない」
「むかつく」
と、何度ぶーぶーふてくさっていたか。

でも、
毎週やってくるのです。
部活にノルマがあるわけではなく、
まったく彼女の意志でやってくるのです。
だからもう、
かわいくてかわいくて。

前回、なんとかかんとか、
お茶を点てて、
お茶碗の正面を正して出す、
というところまで行きつきました。
お茶碗を置いたと同時に
点前畳に崩れ落ちるようにひっくり返って、
「ありえない!、限界!」と叫び、
這いながら水屋に退散して
足を投げ出し、壁に寄りかかっていました。
まるで点前座についてからずーっと
息を止めていたかのよう。

そのペコちゃん、
今日は茶碗を持つ指も
柄杓を取る姿勢もなんかきれいで
えっ?と思う場面が続きました。
呼吸が変わってきている。
そう思ってみていると、
「あ、こっちでしたっけ?」
って、私に敬語も使っている。

そして、
「あー、きれいに点たない・・・」
と悔しそうに
お茶碗の中の大きな泡とたたかっているのです。
(T-T)
あ、だめ、やばい
私は完璧に涙がこみ上げてきてしまい、
大きく息をしたり用もないのに懐紙を出したり・・・

素敵な一日でした。
彼女の中の「素直」が
ほころんできた春です。

ニコニコ動画

2010年01月26日 | Weblog
裏千家のお薄のお点前が
一通り動画で紹介されていました。
どなたかのお稽古の様子です。
時に大笑いもしたりして、
面白くて
ずっと見てしまいました。
こういう時代なんだ・・・と感じ入った
次第でございます。

お点前の進行に添って
この動画を見ている人達が
コメントを入れているのですが、
こわい・・・。
確かにそーよねーと思ったり、
ええ?そこまで言う?と思ったり、
大変興味深く、
実によいお勉強になりました。
これをアップされた方、えらい!
もっといろいろお願いします。

良い姿というのは
日頃の行いが凝縮されていて、
スポーツでも何においても
その結果を暗示するほどのもだと思いますが、
こうしてお点前の動画を拝見していると、
「きれい」であるということは
必須という印象を強めます。

通常は、
茶道の精神性を
点前の意味を考える姿勢や
一期一会の場を感じ入る心や
一座建立を成す志といった観点で
考えがちでしたが、
今、動画を見ていて、
間違いなく正しくきちんとした手順で
美しく適切な所作でないと
ちょっと残念という感じがするのを
発見しました。

そうしたレベルで「守」を築き、
そこから精神性云々が始まるという感じです。
守を築くまでは、
そこは右なの、そこはこうするのよ、といった
厳しい稽古が必要なのかもしれません。
ん~、私のお稽古に欠如している点です。

裏千家公式DVD、
買ってみようかな・・・。




八宝茶

2010年01月25日 | Weblog


「茶友の会」の『春節茶会』のご案内です。
2月13日(土)です。
二胡の演奏もあります。

A席 梅の茶席  高山茶冬片
B席 蘭の茶席  岩茶奇蘭
C席 牡丹の茶席 貴妃茶
D席 八宝茶 黒茶ベースと青茶ベース
E席 4種のジャスミン茶

高山茶冬片は1600m級の高山で
お茶の旨味が極まった時期に収穫したもの。
岩茶奇蘭は蘭のような香りを持つ武威岩茶。
貴妃茶は別名蜜香烏龍茶、独特の甘みが特徴です。

私は「八宝茶」のテーブルを担当いたします。
陽のお茶であるプーアルをベースにしたものと
陰のお茶である青茶をベースにしたものに、
それぞれ、ええ?という食材を加え、
その八種の調和を楽しんでいただきます。
マクロビのお勉強をされている高級中国茶藝師の
中川裕世さんを迎えてのお席です。

会場:高輪福祉会館<品川駅西口徒歩8分>

開場: 11:30
11:40~12:00  二胡の演奏
第1回 12:00~12:30
第2回 12:45~13:15
第3回 13:30~14:00
    14:10~14:30  二胡の演奏
第4回 14:30~15:00
第5回 15:15~15:45
第6回 16:00~16:30

一席30分、5名様で、すべて予約制です。
テーブル席です。
席料 A、B、C席:一席500円 
D、E席:一席800円(お土産付き)

詳しくは、茶友の会HPへ。
お申し込みはcamellia4387@mail.goo.ne.jpでも承ります。

ノンブレンド抹茶

2010年01月24日 | Weblog


横浜山手イギリス館
「おしゃべりなお茶の時間 第6回」の
お案内です。
今回のテーマは「抹茶」。

お抹茶のできる過程、
お抹茶の成分、
お値段の「幅」の意味、
ご流派の「お好み」の違いなどの
お話しをいたします。

今回は、
抹茶に適した品種を集め、
ノンブレンドで、そしてブレンドして、
はたまた煎茶でと
味わってみたいと思います。

さらに、
以前ご紹介したカルトナージュのお披露目もいたします。
川俣良実さんという、
カルトナージュの先生であり、
お抹茶にも中国茶にも通じ、
きっともっといろいろな秘密がいっぱいの
素晴らしい友人のお道具を
ちょいと拝借して参りました。

コンパクトにまとめられた小さな箱から
手品みたいに
あっという間に手前座ができあがります。
このお道具を利用して
数種類のお抹茶を召し上がっていただこうと思います。
お楽しみに!


日 時:1月31日(日)
     A)10:30~12:00
     B)14:00~15:30
場 所:横浜山手イギリス館
料 金:3,500円
お申込:予約制です → camellia4387@mail.goo.ne.jp

2010年01月23日 | Weblog
今日は青の扉を開けてしまいました。
茶陶研究会にて「青磁、白磁」のお勉強です。

いろいろな青の陶磁器を拝見し、
また多くの図録や写真集などから、
アジアの青の歴史に触れました。
青磁の青は鉄の青、
トルコブルーは銅の青、
その他にコバルトやクロムや松の灰の青など、
火と遊ぶ青の魅力に
自然界の妙を思いました。

青を美しく出すためには
還元焼成しなければならず、
そのためには
熱量を大きく保ち続ける為に薪を足し続けなくてはならない。
四六時中釜についている必要があり
かつ難しい作業なのだそうです。
そして
これが酸化焼成になると
黄色っぽくなるのだそうです。

ふんふんとお話を聞いていても、
酸化と還元・・・って・・・。
若い時のお勉強は何でもきちんとやっておくべきと
またまたまた後悔いっぱい。
珠光青磁と呼ばれるお茶碗が
この黄色っぽい青磁の色なのですが、
どうして珠光はこの黄色い青磁を好んだのか
そんなことを思って遊びたかったのに
今一歩サンカトカンゲンに楽しみを阻まれています。

土と水、木(松)と火、そして金属。
青磁茶碗はそれ自体で木火土金水を語っていたのですね。
土に対して3%の鉄が青を極め
5%では茶色くなり、
8%では黒となる。
面白い。

床にお軸ならぬスクリーンをかけ、
茶人にて陶芸家の冬門さんのお話は
2時間があっという間に感じられました。
次回は2月27日
「明の染め付け、赤絵」です。


紅印鉄餅

2010年01月22日 | Weblog
「紅印鉄餅」というプーアール茶があります。
60年前に作られた、
鉄のように固く圧縮されたお茶です。

「水色は琥珀色を帯びたワインボルドー、
 香り高く、
 味は繊細で緻密。
 口に含むと、
 お茶が舌の上でワルツを踊りだすかのよう、
 多彩な変化を繰り広げる・・・」

ゴクン・・・。

中国茶館で、
1ポット30万円というお値段のこのお茶が
今、渋谷の華泰茶荘に30gあるのですって。
たった30g・・・
プーアール茶というのは
その品質たるやピン・キリの幅が大きいです。
状態のものすごく良い紅印鉄餅が
やっとこさ30gあるのです・・・

ゴクン・・・。

いったい如何ほどするのでしょうね。
オーダーする人のそばで
是非一口、わけていただきたい。
アジアの食堂によくいる犬とか雀に、
なってしまいたい。
お茶は身上を潰すといいますが、
中国茶を知り始めて、なんとなくわかってきました。
潰す身上がなくて、ホントによかった。

鉄餅は
強く押し固めるため
茶葉の隙間が少なくなり、
茶葉に湿気が溜まると逃げにくく、
中身に白露が付くようになります。
白露が出るほどに熟成することで、
強い甘味と独特の発酵臭を醸し出すのです。
また、強い圧が内側の茶葉の新鮮な風味を留めるので、
独特の風味を持つ貴重なお茶になるわけです。

1950年代に作られるようになったこのお茶、
あと20年は美味しい時期を楽しめるそうです。
還暦のお祝いによろしくと
息子に言っておこう♪

韓国伝統菓子

2010年01月21日 | Weblog
さて、昨日の韓国茶礼で
釜炒り茶に添えられたのは
どのようなお菓子だったでしょう。
画像は、お土産にいただいたお菓子ですが、
このようなお餅のお菓子やおこし、
油蜜菓(ユミルグァ)という揚げ菓子が
茶席でもよく使われます。

右手前のお菓子はヤックァと呼ばれる
小麦粉に、はちみつやごま油を練り込んだユミルグァです。
栄養価が高いので「薬菓」と書きます。
韓国に現存する最古の料理書『飲食知味方』(1670年)に
その詳細な作り方が紹介されているといいます。
日本では三千家が活躍を始めた頃ですが、
その頃、韓国では宮廷で
このようなお菓子が食べられていたのですね。

恵比寿にオープンした「パラム」さんは
まさにチャングムなカフェ。
「医食同源―食して癒す-」をモットーに
宮廷の伝統菓子から庶民のお菓子まで
さまざまな韓国のスイーツを提供しています。

カフェでは伝統茶がいただけます。
韓国の伝統茶には、
ゆず、かりん、にっけ、なつめ、かぼす、
菊、しょうが、とうもろこし、はとむぎ、高麗人参など
実に体によさそう~なお茶がたくさん。
カメリアシネンシスはほんの one of them です。

韓国では、
仏教から儒教に変わるに従って
緑茶も廃れていったとか、
チャが育つ環境でないとかいわれていますが、
陰陽から考えて、
体を冷やす緑茶は
医食同源に添わなかったのかもしれません。
だから今も緑茶なら釜炒り茶ですし。
カフェでも家庭でも、
体を温める果実のお茶や野菜のお茶が
好まれています。

韓国茶礼

2010年01月20日 | Weblog
韓国茶礼の初釜にお邪魔させていただきました。
席中の様子が撮れなかったので、
お履き物をパシャッ。
かわいい~。
コッシンと呼ばれる靴は、
オランダの木靴のように
つま先が尖って上を向いています。
ボソンという白い足袋が
また同じような形をしていてとってもかわいい。

色とりどりのチマチョゴリを来た女性が集い
雅楽のような音楽をBGMに茶礼は進行します。
今日は「雨前」というお茶をつかったお点前で
取手の長い急須と白磁のお茶碗が
使われていました。
部屋中に釜炒り茶の甘い香りが漂い、
ゆったりとした所作でお茶が供されていきます。
もちろん、チマチョゴリの中は立て膝です。

お点前が終わると
お客様が歌を歌われます。
正式な茶礼では、
おいしかったお茶のお礼を
お客様が即興で吟じたり書に表したりします。
韓国茶礼では「芸」と「教養」と「度量」が
お客様に求められるのだな、という感じがします。
茶道の正客よりも
「よっ、男前!」(女性ですが)とか「粋~」という
印象がありました。

今日のお茶会は顔なじみの集まりとあって
いちだんとにぎやか。
韓国語の歌が次から次から歌いつがれ、
ジャズのようです。
黒田節を歌う人もいて、かっこいい。
オモニたちが、
あなたもっと腹から声を出すのよ!
こうよ!
などと大変盛り上がり、
笑い声の高らかに鳴り響くお茶会でした。

お片付けの後は
干し柿とシナモンと生姜を煮たてたスジョンガ
いただきました。
水正果と書きます。
疲れた時は「これ!」だそうです。

ハワイのお茶

2010年01月19日 | Weblog
「おぶぶ」の松さんが
ハワイの茶畑視察報告をくださいました。

ハワイには19世紀末、
5エーカー(約6000坪)の茶畑があったそうです。
当時の茶業は成功しなかったのですが、
1985年の砂糖産業の斜陽化に伴い
再び茶栽培への関心が高まりました。
1990年に入ると
自給率20%を割った状況に対処するため、
農務相も茶栽培の研究を進め、
2000年には
ハワイ島での茶栽培が本格化されたということです。

現在、12名の茶農家さんが
ハワイ島でお茶作りに従事しておられ、
日本茶でもなく、
中国茶でもなく、
イングリッシュティーでもない、
「ハワイのお茶」を模索中だそうです。
いいですね~!
「ハワイのお茶」というお茶の形。
と~~~っても、楽しみです。

そして、まあ、なんと、
いらっしゃるのですよ、
日本人の方が。
その12名の中に。
カリフォルニア大学で農業を学んだイノさんは
「持続可能な農業」の実践を求めてハワイ島に移住、
標高1000mの地で
1000坪ほどの茶畑を営んでいるそうです。
農薬はもちろん肥料もやらず
耕すこともしない「自然農法」を実践している
日本茶インストラクターさん。

世界には本当にいろんな人がいるんですね。
楽しい~。

おぶぶの松さんは
世界に日本茶をアピールするぞと
作務衣を着てホノルルマラソン完走、
その後、ハワイでうろうろしているうち(失礼~)に
このようなめくるめく出逢いが続いているようです。

おーい龍馬

2010年01月17日 | Weblog
静岡県菊川市は
生産量で静岡県内第4位の茶所です。
この度、
菊川茶のアピールに龍馬が登場しました。

といっても、
坂本龍馬と菊川市が縁があるわけではなく、
漫画家・小山ゆうさんが菊川市のご出身で
小山ゆうさんの作品に『お~い竜馬』があるから、
今の龍馬ブームにちなんで、というご縁です。
菊川茶を飲んでいる竜馬を刷った名刺で、
「菊川の茶はいいぜよ!!」というセリフ付きです。
この名刺、どなたでも購入可能でそうです。

何を隠そう、私は大の小山ゆうファンです♪
人生で初めて大人買いした(高校生の時ですが)アニメが
『おれは直角』。
他にも『がんばれ元気』『おーい龍馬』『愛がゆく』など
たくさん持ってたりして~。
最近では『あずみ』が映画化されましたね。

さて、龍馬が飲んでいたであろうお茶って
なんでしょう。
海援隊の資金援助をしていた
大浦慶という長崎の人がいますが、
彼女は、
日本茶の海外輸出で富を築いた女性貿易商。
当時、彼女が扱っていたお茶は
今でいうところの嬉野の玉緑茶です。
だから、
龍馬も嬉野のお茶を飲んでいたかも。

お慶さんは龍馬より少し年上のお姉さんです。
1856年に一万斤のお茶をアメリカに輸出する
という偉業を成し遂げた人です。
嬉野のお茶だけではオーダーに対応できなくて
九州一帯のお茶をかき集めて送り出したといいます。
かっこいいですね!

龍馬入り名刺は:
◆入数:1箱100枚入り
◆価格:1箱に付き、台紙400円/印刷1,000円(片面に付き)
◆種類:縦・横の2種類
◆お問い合わせ・申込み先:菊川市茶業協会(0537-35-0954)